取材の必需品ボイスレコーダー、使わないライターは信用できない?

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松田 隆🇯🇵 @東京 Tokyo🇯🇵

松田 隆🇯🇵 @東京 Tokyo🇯🇵

青山学院大学大学院法務研究科卒業。1985年から2014年まで日刊スポーツ新聞社に勤務。退職後にフリーランスのジャーナリストとして活動を開始。

 僕が取材をする時の小道具を紹介しよう。新聞記者をしていた頃、後期になってからボイスレコーダー(VR)を使うようになった。

◾️ロースクールでも使用

 それまでは必死に取材対象の話をメモしていたが、やっぱり聞き漏らしたり、記事を書く時にニュアンスが違ってしまったりということがあり正確性に欠けるということで導入を決意。

 ロースクールに入学してからは授業の音声を録るのに使い、フリーランスになってからは、また取材に使いということでお世話になっている。写真右のsony製が元から使っていたもので、最近、左のPanasonic製品を買い足した。

 それ以来、取材時は必ず2つのVRを動かすようにしている。理由は簡単、どちらかが動かなかった時のためのバックアップ用だ。2つ動かしていたら、とりあえずは安心だからね。

 sony製は充電式で、Panasonic製は乾電池を用いている。先日、取材をする時にPanasonic製の方が電池切れになってしまい、sony製だけでその場をしのいだ。怖いなあと思った。やっぱり2つ持っていくのは必須だろう。

◾️VRも使用が難しい時代

 ライターの中にはこうしたVRを用いない人もいると聞く。短い新聞記事の一言、二言ならいいけど、長時間取材する時にそれはないでしょう。

 取材を受ける人に言いたいけど、取材者がVRを持ってこなかったら疑ってかかった方がいいと思う。「この人は取材した発言のうち、自分に都合のいいことしか書かない」と思ってもいいんじゃないかな。

取材には絶対に必要

 このVRも使うのは気を遣う部分があり、最近は「録音してよろしいでしょうか? 録音した素材は取材目的以外には使用しません」と必ず断っている。

 自分の声も重要な個人情報。その取材に限って録音を認めたものを勝手に別の目的で使用されたらたまったものではない、というのも取材する方としては十分に理解できるし、また、配慮しなければいけないのは当然のこと。少なくとも僕が1985年に日刊スポーツ新聞社に入社した頃にはそんなことは教えられなかったし、考えていた記者もいなかったのではないかと思う。

 それができない取材者は淘汰されていくしかないと思う。そう考えると、なかなか難しい時代なわけだ。

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