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	<title>チェルノブイリ | 令和電子瓦版</title>
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	<description>政治、社会、運動、芸能など、様々なジャンルのニュース＆オピニオンサイトです</description>
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	<title>チェルノブイリ | 令和電子瓦版</title>
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		<title>原発への攻撃で日本壊滅のフィクション</title>
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		<dc:creator><![CDATA[石井 孝明&#x1f1ef;&#x1f1f5;　＠東京 Tokyo&#x1f1ef;&#x1f1f5;]]></dc:creator>
		<pubDate>Mon, 26 Dec 2022 02:18:39 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[国際]]></category>
		<category><![CDATA[原子力発電]]></category>
		<category><![CDATA[チェルノブイリ]]></category>
		<category><![CDATA[福島第一原発]]></category>
		<category><![CDATA[海上保安庁]]></category>
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		<category><![CDATA[チョルノービル]]></category>
		<category><![CDATA[IAEA]]></category>
		<category><![CDATA[国際原子力機関]]></category>
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					<description><![CDATA[　ウクライナ戦争で、日本では「原子力発電所は戦争で大丈夫なのか」という不安が出ており、また戦争による危険を強調する人たちがいる。]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">　ウクライナ戦争で、日本では「原子力発電所は戦争で大丈夫なのか」という不安が出ており、また戦争による危険を強調する人たちがいる。そのために原子力発電をやめた方がいいのだろうか。私はそう思わない。仮に日本が戦争に巻き込まれても、原子炉が破壊され、放射性物質が拡散する可能性は、絶対にないとは言えないが、極端に低い。それより日本が今直面する停電やエネルギー価格高騰に備えた方がよい。（元記事は<a href="https://andenergy.jp">＆ＥＮＥＲＧＹ</a>・<a href="https://andenergy.jp/810">原発は戦争で壊れない－攻撃、破損のリスクは極少</a>）</span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="font-size: 14pt;"><strong><span style="color: #000000;">◆ウクライナ戦争で原発への破壊を意図した攻撃なし</span></strong></span></p>
<div id="attachment_14368" style="width: 230px" class="wp-caption alignleft"><a href="https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2022/10/fccbd6a92ff21d1c42d976f5540078eb.jpeg"><img decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-14368" class="wp-image-14368" src="https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2022/10/fccbd6a92ff21d1c42d976f5540078eb-300x199.jpeg" alt="" width="220" height="146" srcset="https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2022/10/fccbd6a92ff21d1c42d976f5540078eb-300x199.jpeg 300w, https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2022/10/fccbd6a92ff21d1c42d976f5540078eb-768x510.jpeg 768w, https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2022/10/fccbd6a92ff21d1c42d976f5540078eb.jpeg 850w" sizes="(max-width: 220px) 100vw, 220px" /></a><p id="caption-attachment-14368" class="wp-caption-text">チェルノブイリ原発３号機の巨大な冷却装置（撮影・石井孝明）</p></div>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">　ウクライナ戦争で、原子力発電所はどうなったのか。ウクライナは戦争開始前に電力供給の約６割が原子力だった。同国は石炭以外のエネルギー資源に恵まれず、ロシアがガスと石油の供給を戦争前から締め上げたため、原子力発電への依存が高まった。同国には４カ所の原子力発電所がある。また1984年のソ連時代に大事故を起こしたチェルノブイリ（チョルノービル）原子力発電所は廃炉作業中だ。</span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">　この戦争では開戦直後の22年３月にロシア軍が南部のサポリージャ原子力発電所を占領した。ここは90万kWの原子炉６基があり、欧州最大の発電能力だ。占領の際に戦闘が起こり、火災が発生した。しかし、原子炉の破損はなかった。国際原子力機関（ＩＡＥＡ）は毎日、同国の原子炉の状況を報告している。現時点（12月15日）では、同発電所をロシア軍が占領しているが、構内の原子炉は発電を続け、さらに一部をロシア占領地域に送電しているという。</span></p>
<div id="attachment_14367" style="width: 210px" class="wp-caption alignright"><a href="https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2022/10/31e010ea77d697ed6c0c3a9fb6841664.jpeg"><img decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-14367" class="wp-image-14367" src="https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2022/10/31e010ea77d697ed6c0c3a9fb6841664-300x195.jpeg" alt="" width="200" height="130" srcset="https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2022/10/31e010ea77d697ed6c0c3a9fb6841664-300x195.jpeg 300w, https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2022/10/31e010ea77d697ed6c0c3a9fb6841664-768x500.jpeg 768w, https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2022/10/31e010ea77d697ed6c0c3a9fb6841664.jpeg 1020w" sizes="(max-width: 200px) 100vw, 200px" /></a><p id="caption-attachment-14367" class="wp-caption-text">事故を起こしたチェルノブイリ４号機（2014年11月撮影・石井孝明）</p></div>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">　ロシア占領後も同原発には攻撃があり、双方が非難をしたが、ＩＡＥＡはどちらによるものかの結論については出していない。チェルノブイリ原子力発電所は、22年２月24日にロシア軍が占領し、３月31日に撤退した。その際に、放射性物質の一部を持ち去ったが、施設の破壊はなかった。その他３つの原子力発電所へは本格的な攻撃はない。ＩＡＥＡはこれら３発電所とチョルノービル（チェルノブイリ）に、査察官を12月から常駐させる。</span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">　ただし、ロシア軍は秋から、ウクライナの電力インフラを攻撃している。冬の生活を厳しくさせるためだろう。戦争中のウクライナでは原子力発電所の活用を続けている。ロシアが電力のインフラを壊し、ガスなどエネルギー源を禁輸する中で、電源として頼らざるを得ないためだ。またロシア軍が原子力発電所を破壊する可能性が低いことを分かっているためだ。</span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="font-size: 14pt;"><strong><span style="color: #000000;">◆原子力発電所の攻撃に合理的理由なし</span></strong></span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">　つまりロシアは、ウクライナ戦争で、原子力発電所を破壊する行動はしていない。国際法を調べると、1977年の「ジュネーブ条約に追加される国際武力紛争の犠牲者の保護に関する議定書」によって、原発の攻撃禁止は明示されている。</span></p>
<p style="text-align: left;"><strong><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">【1949年ジュネーヴ条約第二追加議定書（非国際武力紛争）】</span></strong></p>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">第15条（危険な力を内蔵する工作物及び施設の保護）</span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">危険な力を内蔵する工作物及び施設、すなわち、ダム、堤防及び原子力発電所は、これらの物が軍事目標である場合であっても、これらを攻撃することが危険な力の放出を引き起こし、その結果文民たる住民の間に重大な損失をもたらすときは、攻撃の対象としてはならない。</span><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">（国際条約集2015年版　編集代表・奥脇直也、岩沢雄司　有斐閣　p788）</span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">　もちろん戦時に守られる保障はないものの、攻撃抑止の理由の一つになっているだろう。放射能汚染は、その地域全体に悪影響を与え、侵略軍も健康被害に直面する可能性がある。それを実行する合理的な理由がないためだ。</span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">　日本の仮想敵国である、ロシア、中国、北朝鮮、テロリストが日本の28基の原子力発電所を攻撃するかもしれない。しかしロシアと同じように、その影響の大きさから、破壊をためらう可能性が高い。</span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="font-size: 14pt;"><strong><span style="color: #000000;">◆原子炉の堅牢さ</span></strong></span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">　また、原子力発電所は攻撃しづらい。その重要部分の原子炉とその入る圧力容器の大きさは、事故を起こした東京電力福島第一原発第1号炉（1971年運転開始）で、高さ約15ｍ、直径4.7ｍだ。大きいものではない。</span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">　その圧力容器は格納容器で覆われ、さらに建屋の中にある。圧力容器も格納容器も厚さ2ｍ程度の鉄筋コンクリートで作られている。外部からの攻撃でこれらの何重にも作られた壁を壊すことは難しい。大型飛行機の突入や単発の通常弾頭のミサイル、砲撃程度なら破損の可能性は少ない。</span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">　日本の原子力規制委員会は2013年に定めた新規制基準で、航空機が突入した場合の対応を求めている。またテロリストが突入した場合に、運転員が逃げこめて、原子力発電所を制御できる「特別重要施設」の建設を求めている。現在、特重施設は、各原発で建設中だ。</span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">　日本の行政も対策をしている。海上保安庁が原子力発電所を海から巡視船で警戒している。原発の立地する自治体警察には機動隊の中に小隊規模（数十名）の原子力関連施設警戒隊が置かれ、隊員は短機関銃MP５を持つ重武装をしている。日本には、自衛隊の中央即応集団、また警察のSAT、海上保安庁SSTなど、重武装の犯罪者、テロなどに対応する特殊部隊がある。各原発はそれと連携している。</span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">　ミサイルとしては数百キロの短めの射程で、ピンポイントで狙える巡航ミサイルを、中国、ロシアは保有している。それを使う可能性はあるが、数発では原子炉の破損は難しい。</span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">　また両国、北朝鮮は、広範囲の地域を破壊できる核弾頭を搭載できるミサイルも保有している。それを原発周辺部に打ち込むことはできる。しかし原発は人口密集地から離れて作られており、日本人を大量殺戮するという意図を持って攻撃する場合に、そこを攻撃はしないだろう。大都市への攻撃をするはずだ。</span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">　こうした状況を見ると、ウクライナ戦争でのロシアと同様に、日本を侵略する国は積極的に原子炉を攻撃、破壊する可能性は少ないと思われる。合理的理由がないためだ。</span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="font-size: 14pt;"><strong><span style="color: #000000;">◆日本のリスクは電力不足と価格高騰</span></strong></span></p>
<div id="attachment_14733" style="width: 230px" class="wp-caption alignleft"><a href="https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2022/12/genpatus.jpeg"><img decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-14733" class="wp-image-14733" src="https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2022/12/genpatus-300x180.jpeg" alt="" width="220" height="132" srcset="https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2022/12/genpatus-300x180.jpeg 300w, https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2022/12/genpatus-1024x615.jpeg 1024w, https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2022/12/genpatus-768x461.jpeg 768w, https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2022/12/genpatus.jpeg 1046w" sizes="(max-width: 220px) 100vw, 220px" /></a><p id="caption-attachment-14733" class="wp-caption-text">原発反対派の反応は過剰か？</p></div>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">　日本で、原子力反対派は戦争リスクを過剰に騒いでいる。そうした政治団体や政党は、エネルギー問題で「原発再稼働」の機運が高まっているために、意図的に「戦争と原発」を強調し、恐怖を広げようとしているように思える。</span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">　原子力の戦争でのリスクを考えるよりも、今の日本は原子力を活用しないことによる電力不足とエネルギー価格の高騰に直面している。起こる可能性の少ないことを憂うより、原子力活用を検討して、国民生活と産業界の負担を減らすべきだと思う。</span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">※元記事は石井孝明氏のサイト「<a href="https://andenergy.jp">＆ＥＮＥＲＧＹ</a>」に掲載された「<a href="https://andenergy.jp/810">原発は戦争で壊れない－攻撃、破損のリスクは極少</a>」　タイトルをはじめ、一部表現を改めた部分があります。</span></p>
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			</item>
		<item>
		<title>チェルノブイリの虚像と実像 繰り返された過ち</title>
		<link>https://reiwa-kawaraban.com/environment/20221026/</link>
					<comments>https://reiwa-kawaraban.com/environment/20221026/#respond</comments>
		
		<dc:creator><![CDATA[石井 孝明&#x1f1ef;&#x1f1f5;　＠東京 Tokyo&#x1f1ef;&#x1f1f5;]]></dc:creator>
		<pubDate>Wed, 26 Oct 2022 03:32:26 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[環境]]></category>
		<category><![CDATA[原子力発電]]></category>
		<category><![CDATA[チェルノブイリ]]></category>
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					<description><![CDATA[　私は、大事故が発生したウクライナにあるチェルノブイリ（チョルノビリ）原子力発電所を2014年11月に訪問取材した。]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p style="font-weight: 400;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">　印象と実像は異なる。こんな経験をしたことはないだろうか。原子力やエネルギー産業について私は報道してきたが、それらについて社会の多くの人の抱く印象と実際の状況が違う例を何度も見た。その例の一つを紹介したい。（元記事は<a href="https://withenergy.jp">with ENERGY</a>・<a href="https://withenergy.jp/169">安全だった？　チェルノブイリ、印象と実像</a>）</span></p>
<p style="font-weight: 400;"><span style="font-size: 14pt;"><strong><span style="color: #000000;">◆事故原子炉に接近できた</span></strong></span></p>
<div id="attachment_14367" style="width: 230px" class="wp-caption alignleft"><a href="https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2022/10/31e010ea77d697ed6c0c3a9fb6841664.jpeg"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-14367" class="wp-image-14367" src="https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2022/10/31e010ea77d697ed6c0c3a9fb6841664-300x195.jpeg" alt="" width="220" height="143" srcset="https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2022/10/31e010ea77d697ed6c0c3a9fb6841664-300x195.jpeg 300w, https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2022/10/31e010ea77d697ed6c0c3a9fb6841664-768x500.jpeg 768w, https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2022/10/31e010ea77d697ed6c0c3a9fb6841664.jpeg 1020w" sizes="auto, (max-width: 220px) 100vw, 220px" /></a><p id="caption-attachment-14367" class="wp-caption-text">事故を起こしたチェルノブイリ４号機（2014年11月撮影・石井孝明）</p></div>
<p style="font-weight: 400;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">　私は、大事故が発生したウクライナにあるチェルノブイリ（チョルノビリ）原子力発電所を2014年11月に訪問取材した。現地の事情をみて、世界に広がった原子力への恐怖が、行き過ぎであった印象を受けた。ウクライナ戦争で同所が再び世界で注目されている。私の見聞を紹介し、日本への教訓を考えたい。</span></p>
<p style="font-weight: 400;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">　「この壁の向こうが事故炉です」。</span></p>
<p style="font-weight: 400;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">　ガイドの説明を聞きながら怖くなった。私はチェルノブイリ原子力発電所で事故を起こした４号機から、約５メートルの壁を隔てただけの３号機に立っていた。線量計は空間線量で毎時30～40マイクロシーベルト。かなり高いが、すぐに健康被害を及ぼすものではない数値だった。大丈夫と理性で分かっても、気味の悪い感情は消せなかった。</span></p>
<p style="font-weight: 400;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">　ただし同時に危険と思っていたチェルノブイリが管理され、それほど危険でもないことに驚いた。VVRKと呼ばれるソ連で1970‐80年代に作られた加圧式原子炉は炉心の格納容器がない。頑丈な原子炉建屋が防護していた。私のいた3号機は事故炉と同じ建物だった。ただし、この事故はこの建屋が吹っ飛ぶほどの大事故だった。</span></p>
<p style="font-weight: 400;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">　チェルノブイリは「生きた」施設だった。その３号機は事故から１か月ほど経過すると稼働をし、１号機、２号機も含め2000年まで安全対策をした後で発電していた。また同発電所には変電所が併設され現在も運用されている。さらに事故の処理も続いており、事故の建屋を覆う鉄製の巨大なドームが建設されていた。このドームは2022年現在、事故炉を覆っている。今回の戦争で変電施設は止まったもようだ。ここには訪問当時1000人弱の人が働いていた。</span></p>
<p style="font-weight: 400;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">　またチェルノブイリ近郊は30キロ圏内が、無人地帯になっていた。そこは人間の手がほとんど入らないために、野生動物の宝庫になっており、近くの森には鹿などが遠望できた。高齢者を中心に立ち退き地域に戻って暮らす人もいた。当時77歳の帰還者の男性と話したが、事故直後にこの人が街に行くと、「チェルノブイリの奴が来た」と人々が逃げ出したという。自給自足の生活をして、定期検診を受けているが、健康に問題はないそうだ。この地域の住民、同原子力発電所の職員は、同地区から40キロほど離れたスラブチッチという新しく建設された街に移住している。この人たちも現地に自生するキノコや木の実を食べなければ、特に健康に問題はないという。</span></p>
<p style="font-weight: 400;"><span style="font-size: 14pt;"><strong><span style="color: #000000;">◆想像より少ない事故の人的被害</span></strong></span></p>
<div id="attachment_14368" style="width: 210px" class="wp-caption alignright"><a href="https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2022/10/fccbd6a92ff21d1c42d976f5540078eb.jpeg"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-14368" class="wp-image-14368" src="https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2022/10/fccbd6a92ff21d1c42d976f5540078eb-300x199.jpeg" alt="" width="200" height="133" srcset="https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2022/10/fccbd6a92ff21d1c42d976f5540078eb-300x199.jpeg 300w, https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2022/10/fccbd6a92ff21d1c42d976f5540078eb-768x510.jpeg 768w, https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2022/10/fccbd6a92ff21d1c42d976f5540078eb.jpeg 850w" sizes="auto, (max-width: 200px) 100vw, 200px" /></a><p id="caption-attachment-14368" class="wp-caption-text">３号機の巨大な冷却装置（撮影・石井孝明）</p></div>
<p style="font-weight: 400;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">　チェルノブイリ原子力発電所は、キエフ（キーウ）北方の130キロにあり、ロシア、ベラルーシ、ウクライナの国境にある。1986年4月26日午前1時20分ごろに、同４号機で事故が発生した。同機の外部電源の喪失時の制御と配電設備のテストを行っていたところ、核反応が制御できなくなり、原子炉が加熱して爆発した。</span></p>
<p style="font-weight: 400;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">　この放射線の影響で亡くなったのは、ロシア政府の30年目の公式報告書では50人、ＩＡＥＡの2008年の報告では33人になる。事故処理にかかわった人で、急性白血病になった人の数だ。また事故後に放射能に汚染された餌を食べた乳牛の作るミルク、乳製品が流通したことによって子どもを中心に4000人が甲状腺被ばくによるがんになり、10人が亡くなったとされる。もちろん大きな被害であるが、事故直後に世界に広がった恐怖に比べて、死者の数は意外に少ない。</span></p>
<p style="font-weight: 400;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">　前述のロシア政府とＩＡＥＡの報告書ではともに「住民の精神的ストレスが健康に悪影響を及ぼした」「その後の避難者の疾患は旧ソ連の平均を著しく上回っていない」「年100ｍSｖ以下の低線量被ばくによって健康被害は観察されていない」との評価が記されていた。ウクライナ現地の関係者もそろって同様のことを話していた。</span></p>
<p style="font-weight: 400;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">　それどころかパニックの方が大きかった。正確な数字は見つからないが、ウクライナではこの事故をきっかけに、事故直後に、前年より数千人分の人工中絶が増えたという記述もあった。デマで命が左右されたことは痛ましい。</span></p>
<p style="font-weight: 400;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">　チェルノブイリ事故を、たいした事故ではないと、矮小化する意図はない。しかし、事故でつくられた虚像と、実像には大きな乖離がある。原子力事故は恐ろしいものだが、人間の力で、事故を制御できた面もあるのだ。</span></p>
<p style="font-weight: 400;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">　チェルノブイリはロシア軍が今年2月からのウクライナ戦争で一時占領した。汚染地域を軍隊が通過しているため、それによる放射性物質の拡散が懸念されるものの、健康被害が広がる可能性は少ないだろう。</span></p>
<p style="font-weight: 400;"><span style="font-size: 14pt;"><strong><span style="color: #000000;">◆ウクライナは原子力発電所を使い続けた</span></strong></span></p>
<div id="attachment_14369" style="width: 230px" class="wp-caption alignleft"><a href="https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2022/10/09bbc67ecb3712daf0966a96c43dfd95.jpeg"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-14369" class="wp-image-14369" src="https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2022/10/09bbc67ecb3712daf0966a96c43dfd95-300x200.jpeg" alt="" width="220" height="147" srcset="https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2022/10/09bbc67ecb3712daf0966a96c43dfd95-300x200.jpeg 300w, https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2022/10/09bbc67ecb3712daf0966a96c43dfd95-768x512.jpeg 768w, https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2022/10/09bbc67ecb3712daf0966a96c43dfd95.jpeg 850w" sizes="auto, (max-width: 220px) 100vw, 220px" /></a><p id="caption-attachment-14369" class="wp-caption-text">事故を起こしたチェルノブイリ４号機の隣にある同型の３号機の制御機器。1980年代のまま（撮影・石井孝明）</p></div>
<p style="font-weight: 400;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">　日本人のツアー参加者は「原子力発電に賛成ですか、反対ですか」という質問を、ウクライナの現地の人に繰り返した。どの人も、賛否をめぐる単純な答えを示さなかった。まず自分のチェルノブイリをめぐる経験を語り、その上で賛成、反対の意見を述べた。まず生活という現実があり、それに忙しく、原発の是非を簡単に結論づけられないのだろう。2011年の東京電力の福島原発事故の後で、東京在住の私は20回ほど福島を訪問している。そこで聞いた福島県民の方々の感想とよく似ていた。</span></p>
<p style="font-weight: 400;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">　そしてウクライナは原子力発電を使い続けた。1991年のソ連邦解体直後に脱原発を決めたものの、2年ほどで撤回した。同国は石炭以外に自前のエネルギー資源はほぼなく、2014年から内戦が発生して経済的に混乱している。同国の原子力依存度は2020年で6割前後と非常に高い。エネルギーを確保するために、使わざるをえなかったのだ。今回のウクライナ戦争でも、同国の原子力発電所は稼働を続けている。</span></p>
<p style="font-weight: 400;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">　東京電力の福島原発事故で、同じようにデマが拡散し、風評被害が発生、社会が混乱した。その結果、風評被害はまだ残ったままだ。日本政府は旧ソ連政府のように積極的な情報の隠蔽はしなかった。しかし正確な情報の発信は不十分だった。また自由な言論が逆に無責任なデマを拡散させ、社会の混乱や復興の遅れをもたらしてしまった。無責任な誤った情報を拡散した人たちは、反省もなく、今も放射能や、別の問題で騒ぎ続けている。</span></p>
<p style="font-weight: 400;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">　日本は、チェルノブイリの過ちを繰り返してしまった。とても残念なことだ。</span></p>
<p style="font-weight: 400;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">※元記事は石井孝明氏のサイト「<a href="https://withenergy.jp">with ENERGY</a>」に掲載された・「<a href="https://withenergy.jp/169">安全だった？　チェルノブイリ、印象と実像</a>」　タイトルをはじめ、一部表現を改めた部分があります。</span></p>
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		<title>役立たずの日本学術会議 福島第一原発事故で馬脚</title>
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		<dc:creator><![CDATA[石井 孝明&#x1f1ef;&#x1f1f5;　＠東京 Tokyo&#x1f1ef;&#x1f1f5;]]></dc:creator>
		<pubDate>Mon, 05 Oct 2020 15:40:12 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[政治]]></category>
		<category><![CDATA[日本共産党]]></category>
		<category><![CDATA[日本学術会議]]></category>
		<category><![CDATA[菅内閣]]></category>
		<category><![CDATA[東京電力]]></category>
		<category><![CDATA[チェルノブイリ]]></category>
		<category><![CDATA[福島第一原発]]></category>
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					<description><![CDATA[　日本学術会議の新規加入の６名の就任を菅内閣が拒否した。]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p><span style="color: #000000;">　日本学術会議の新規加入の６名の就任を菅内閣が拒否した。日本共産党の機関紙赤旗が第一報を出し、一部の活動家と野党、メディアが騒いでいる。６人は、５年前の平和・安全保障関連法案、共謀罪騒動などで、自民党政権の政策に反対した人だ。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　いつもの政治騒動と一緒で、この問題も論点がごちゃごちゃになっている。政治運動をする人は意図して問題を混乱させて、話を大きく見せようとしているのだろう。</span></p>
<div id="attachment_8182" style="width: 230px" class="wp-caption alignleft"><a href="https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2020/10/IMG_1154.jpeg"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-8182" class="wp-image-8182" src="https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2020/10/IMG_1154-300x180.jpeg" alt="" width="220" height="132" srcset="https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2020/10/IMG_1154-300x180.jpeg 300w, https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2020/10/IMG_1154-768x461.jpeg 768w, https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2020/10/IMG_1154.jpeg 992w" sizes="auto, (max-width: 220px) 100vw, 220px" /></a><p id="caption-attachment-8182" class="wp-caption-text">日本学術会議は内閣府の特別機関（撮影・松田隆）</p></div>
<p><span style="color: #000000;">　論点として、首相による任命拒否が「学問の自由の侵害か」という憲法上の問題、「会員の任命権が首相にあるのか」という行政法の上での問題が考えられる。しかし大した問題になりそうにない。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　そもそも学術会議の会員でなくても研究活動は続けられるので、内閣の今回の対応は、学問の自由の侵害とは言えない。そして学術会議は、国の行政組織である以上、行政の長である首相が任命権を当然持つ。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　それよりも「学術会議が国民のために役立つ組織になっているかどうか」という問題を議論してほしい。私はエネルギー問題、東京電力の福島第一原発の事故の問題、安全保障問題に記者として取り組んできた。そこで、日本学術会議は社会に全く役に立たないどころか有害な活動をしていた。</span></p>
<p><span style="color: #000000; font-size: 12pt;"><b>■学術会議、異様な行動３例―福島、原発、安全保障</b></span></p>
<p><span style="color: #000000;">　2011年の福島原発事故と、それによって漏洩した放射性物質が住民にどのような影響をもたらすか。これは科学知識が必要とされる大問題になった。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　私は次のように主張した。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">「これまでの放射線医療の研究を調べると、東京電力福島原発の事故で放出された放射性物質、それによる放射線量の程度では、福島県と日本に住んでも健康被害は起こらない」</span></p>
<p><span style="color: #000000;">「福島原発事故による放射線の被害と、原子力をエネルギーシステムの中でどのように扱うかは別の問題である。政治問題にしてはいけない」</span></p>
<p><span style="color: #000000;">「チェルノブイリ事故では、風評被害、デマで社会が混乱した。日本で同じことを繰り返してはならない」</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　９年半経過した今では、私の懸念が現実になった。デマ、風評被害は拡大した。その影響で、福島の復興は遅れ、エネルギー政策は混乱し、賠償費用など社会はさまざまな負担を背負った。ところが原発事故による放射線で死んだ人は一人もいない。コストと結果が釣り合わないのだ。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　問題を是正する主張を続けているが、私は「御用記者」とか「原発推進派」と今でも罵られ続けている。この言論活動に社会的に助けが欲しかったが、味方は少なかった。特に学者、学会の動きは鈍かった。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　日本学術会議は2011年６月に政府の諮問に応じて、会長談話「放射線防護の対策を正しく理解するために」を公表した。そこで健康被害はないことを断言しなかった。そして2016年ごろ、社会が落ち着いてから、健康被害の可能性は少ないと、いくつかの報告書を出した。同会議は毎年20-30の提言を出すが、福島での提言の数は少なすぎ、積極的ではなかった。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　私は日本学術会議の事務局や管轄する内閣府に、同会議が「福島原発問題で積極的に科学的知見を示し安全であると社会に訴える活動をするべきだったのに、なぜしなかったのか」と、取材で聞いた。しかし担当者は「やっている」と言葉を濁すばかりだった。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　ある理系学者である関係者によると、福島問題で日本学術会議が、積極的に活動をするべきという声はあったという。しかし2014年ごろまで反原発の動きは感情的で過激だった。学者の多くは、そうした罵倒や攻撃的な批判に慣れておらず、騒動に巻き込まれることを恐れた。そして事務局の役人も面倒を嫌がり、動かなかったという。</span></p>
<p><span style="color: #000000; font-size: 12pt;"><b>■反原発活動には積極的な日本学術会議</b></span></p>
<p><span style="color: #000000;">　一方で日本学術会議は、反原発活動には積極的だった。原子力問題では、高レベル核廃棄物の最終処分場問題が、候補地が決まらず暗礁に乗り上げた状態だ。同会議は自発的に、この問題について、特別委員会を作り報告書を作成した。「<a href="http://www.scj.go.jp/ja/info/kohyo/pdf/kohyo-23-t212-1.pdf">高レベル放射性廃棄物の処分に関する政策提言 &#8211; 国民的合意形成に向けた暫定保管</a>」（2015年4月）という報告書だ。これは問題を知る人間にとって、間違いだらけで、あまりにもひどいものだった。（私の批判記事「<a href="http://www.gepr.org/ja/contents/20150223-03/">日本学術会議の核廃棄物処理提言の問題点</a>」）</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　報告書の結論は要約すれば、「最終処分場の問題を解決しなければ、原発を停止せよ」というもの。別に処分の問題を解決しなくても、保管方法はたくさんあり、原発を止める必要はない。同会議は公的機関で露骨に反原発を主張できないので、奇妙な論理を使ったのだろう。内容はおかしいのに、この報告書は反原発を支援するメディアに肯定的に、大きく取り上げられた。メンバーの学者たちも一生懸命広報をした。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　この委員会には、原子力推進の立場の学者、実務者の参加はゼロだったという。メンバーは文系の学者で反原発活動をしていた人が多かった。驚いたことがあった。高レベル放射性廃棄物は、地下400mメートルより深い岩盤に埋められ、金属容器、粘土層に囲まれる予定だ。しかし文系の委員長は、新聞のインタビューで次のように語っていた。（<a href="https://www.nikkei.com/article/DGXNZO46806150S2A001C1000000/">記事</a>）</span></p>
<p><span style="color: #000000;">「地下深くの微生物に放射線が作用してその微生物を取り込んだ別の生物が地上に出てくるなど、人間界に及ぶ可能性はいろいろ想定できる」</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　つまり放射能を浴びた微生物が突然変異をして、400メートルの岩盤をすり抜け、地上に出て、人間に害をなすと、語っているのだ。そんなことはありえない。もしこのような「エイリアン」が生まれるのを、大人が信じているのなら、その人は中学生の理科レベルの科学知識がないということになるだろう。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　「怪獣映画ゴジラの設定の方が科学的です。日本学術会議は大丈夫でしょうか」。このインタビューを知人の原子力学者や研究者、エネルギー政策関係者のネット上のコミュニティ２つにこう言って知らせたところ、参加者に笑いと困惑が広がった。その場で、学術会議関係者である原子力学者とやりとりをした。この委員会の参加を求めたのに「中立性を保つ」という名目で断られたという。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　同じような滑稽な話がある。安全保障問題でも日本学術会議は、反政府活動に忙しい。「<a href="http://www.scj.go.jp/ja/info/kohyo/pdf/kohyo-23-s243.pdf">軍事的安全保障研究に関する声明</a>」（2017年3月）では、日本の大学での軍事研究の禁止を呼びかけている。その中心メンバーの天文学者は滑稽な妄想を公開していた。（<a href="https://www.huffingtonpost.jp/ikeuchi-satoru/kakegakuen-biochemical-weapons_a_23249748/">記事</a>）</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　安倍首相の友人が経営する故に設置を政府から支援されたと一部の人々が文句をつけた岡山理科大学獣医学部（愛媛県今治市）は、生物化学兵器を研究するために作られた可能性があるという。もちろん、それを証明する文章はどこにもなく、この人の妄想だ。陸上自衛隊には化学戦部隊、化学学校や防衛医科大学などの教育・研究機関があり、わざわざ外部に新設の研究機関を作る必要はない。自衛隊をめぐる初歩的な知識があれば、誰でもわかる。学者は、ある分野ではトップクラスの学力があっても、他の部分では子供のような妄想を抱くちぐはぐな思考を持つ人がいるようだ。そういう人が、政策提言を、日本学術会議を使って行っている。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　私の詳しい分野で見られた３つの異様な日本学術会議の動きを紹介した。同会議は、社会に必要な活動はせず、滑稽な思考をする老人が、反政府の政治活動をする場に堕落している。同会議は他分野でも、同じようなことをしているのだろう。安全保障政策などで政府を攻撃し、中国など日本の敵性国家との協力には熱心でもあるとされる。</span></p>
<p><span style="color: #000000; font-size: 12pt;"><b>■反政府の科学者機関は日本だけ？</b></span></p>
<p><span style="color: #000000;">　科学者と政府の関係において、おかしな科学者が政策を混乱させるというのは、日本独特の現象のようだ。他国では科学者や学会は政治的に中立的で、社会貢献に配慮し、政府と協力して社会問題の解決に向き合っている。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　福島原発事故のとき、各国の科学者と政治の関係を調べたことがある。日本以外の国では、政府科学顧問が問題に、適切な助言をした。科学顧問とは、大統領など行政府の長に科学問題に助言する人で、主要国には置かれている。日本は日本学術会議がその役割を果たすことになっているが全く機能していない。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　英国では福島原発事故の時に、首相科学顧問が事故を分析して、日本にいる英国人に健康被害の可能性は少なく、パニックに陥る必要はないことを映像と文章で伝えている。米国でも米軍や米原子力委員会が退避勧告など過剰な防護活動をしようとしたところ、必要ないと大統領科学顧問が止め、テレビ等で広報した。このように積極的に社会に役立つ関わり方をしている。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　日本学術会議は、そのような貢献をしなかった。今回の新型コロナウイルスの感染対策では、日本政府は学術会議を使わず、感染症の専門家を集め、政策の参考にした。同会議が役立たないことを、政府も認識しているのだろう。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　どの社会にも専門家は、その知の力と地位を獲得する過程において、その社会からチャンスと支援を受け、その対価として社会的責任を引き受ける。学者もそうであろう。特に税金をもらっている日本学術会議は組織も構成員も「社会に貢献する」という責任を引き受けなければならない。しかし同会議はその責務を果たしていない。</span></p>
<p><span style="color: #000000; font-size: 12pt;"><b>■今のように役立たない組織であるのなら…</b></span></p>
<p><span style="color: #000000;">　今回の騒動を契機に、日本学術会議を廃止、民営化しろという過激な意見もネットでは散見される。しかし私はそこまでする必要があるとは思わない。福島の原発事故問題のように、また新型コロナウイルス感染症の問題のように、科学の知識を社会が必要とする場面は、日本でまた必ず発生する。その時に、学術会議に科学と社会の橋渡し役として活動してほしい。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　しかし今のように役立たない組織であったら…。日本は学位を所有したのに仕事がなく、苦しむポスドク研究者が文系にも理系にもいて社会問題になっている。私の周囲にもいる。日本学術会議の予算は年10億円という。その税金を投入する価値を日本学術会議が示せないならば、解体して使われる公金を若手研究者に回した方が、はるかに日本のためになる。</span></p>
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