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	<title>建造物侵入罪 | 令和電子瓦版</title>
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		<title>道新記者逮捕で「論座」大学教授の無知</title>
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		<dc:creator><![CDATA[松田 隆&#x1f1ef;&#x1f1f5;　＠東京 Tokyo&#x1f1ef;&#x1f1f5;]]></dc:creator>
		<pubDate>Wed, 30 Jun 2021 15:08:18 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[社会]]></category>
		<category><![CDATA[北海道新聞]]></category>
		<category><![CDATA[鳥潟かれん]]></category>
		<category><![CDATA[外務省秘密電文漏洩事件]]></category>
		<category><![CDATA[建造物侵入罪]]></category>
		<category><![CDATA[高田昌幸]]></category>
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					<description><![CDATA[　北海道新聞の鳥潟かれん容疑者（22）が逮捕された件で、東京都市大学の高田昌幸教授が論座で解説記事の連載を開始した。]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p><span style="color: #000000;">　北海道新聞旭川支社の鳥潟かれん容疑者（22）が建造物侵入容疑で６月22日に逮捕された件で、東京都市大学の高田昌幸教授が論座で６月29日から解説記事の連載を開始した。単純な刑法犯の案件が報道の自由で免責され得ると考えているようで、しかも現行犯逮捕した旭川医大の対応の是非を検討するなど、理解に苦しむ内容になっている。</span></p>
<p><span style="font-size: 12pt;"><strong><span style="color: #000000;">■元道新記者の東京都市大教授</span></strong></span></p>
<div id="attachment_11028" style="width: 230px" class="wp-caption alignleft"><a href="https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2021/06/IMG_4360.jpeg"><img decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-11028" class="wp-image-11028" src="https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2021/06/IMG_4360-300x180.jpeg" alt="" width="220" height="132" srcset="https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2021/06/IMG_4360-300x180.jpeg 300w, https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2021/06/IMG_4360.jpeg 709w" sizes="(max-width: 220px) 100vw, 220px" /></a><p id="caption-attachment-11028" class="wp-caption-text">写真はイメージ</p></div>
<p><span style="color: #000000;">　問題の記事は論座で公開された記事「<a href="https://webronza.asahi.com/national/articles/2021062900001.html?page=1">市民の知る権利に応えてこその『報道の自由』――『記者逮捕』を考える</a>」というもので、上・中・下の３回連載。最終回の＜下＞は７月１日公開予定とされている。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　執筆しているのは<a href="https://www.tcu.ac.jp">東京都市大学</a>メディア情報学部教授で、ジャーナリストの高田昌幸氏。報道の自由と制約（記者の逮捕）という観点からの記事である。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　６月29日に公開された＜<a href="https://webronza.asahi.com/national/articles/2021062900001.html?page=1">上</a>＞では、主に逮捕された鳥潟かれん容疑者の実名報道をすべきか北海道新聞内でも揉めたという事情を明かしている（ただし、同記事は実名報道をしていない）。また、実行犯の鳥潟容疑者は会社の指示で取材に出向き、「行きたくない」と言っていたという情報も紹介している。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　このあたりは高田教授が北海道新聞の記者、管理職であったことから得られた情報であり、それなりに価値のある記事と言えるかもしれない。</span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000;">　なお、鳥潟容疑者は６月24日に釈放されているが、在宅で捜査を続けるとされている。</span></p>
<p><span style="font-size: 12pt;"><strong><span style="color: #000000;">■現行犯逮捕の要件を知らない大学教授</span></strong></span></p>
<p><span style="color: #000000;">　問題は６月30日に公開された＜<a href="https://webronza.asahi.com/national/articles/2021063000001.html?page=1">中</a>＞である。ここで鳥潟容疑者の逮捕について、以下のように論じている。</span></p>
<p><em><span style="color: #000000;">　…今回は、記者が大学内で誰何（すいか）された際、身分を明かさず、逃げようとしたとされる点も見逃せない。なぜなら、上からの指示があったとはいえ、「身分が不明」「逃走の恐れあり」で逮捕の要件を満たしていたと思われるからだ。</span></em></p>
<p><span style="color: #000000;">　まず、鳥潟容疑者は建造物侵入罪（刑法130条）で現行犯逮捕（刑事訴訟法213条）されたものである。他の記事でも書いたが、現行犯逮捕の要件は「『犯罪と犯人の明白性』と『犯罪の現行性・時間的接着性の明白性』」（新・コンメンタール刑事訴訟法第２版　後藤昭・白取祐司　p514　日本評論社）である。本件は正当な理由なく建造物に侵入している、まさにその状態であったから犯罪の現行性は疑うべくもない。問題なく現行犯逮捕の要件を満たしている。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　高田教授が挙げている「身分が不明」「逃走の恐れあり」という、逃亡や身元不明が問題になるのは通常逮捕（刑事訴訟法199条）であるから、本件とは全く関係がない（以上、参照：<a href="https://reiwa-kawaraban.com/justice/20210629/">道新 鳥潟かれん容疑者逮捕に女性団体抗議</a>）。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　さらに「記者が大学内で誰何（すいか）された際…逃げようとした」ことを見逃せないとするが、この部分は法的には罪を行い終わって間もないと認められる者を現行犯人とみなす場合の規定「誰何されて逃走しようとするとき」（同212条２項４号）の１つ。いわゆる準現行犯の規定である。上記のように鳥潟容疑者は犯罪の現行性が明らかな現行犯人として逮捕されているのであるから、準現行犯の規定は全く関係がない。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　同号にあたるとされた例としては以下のような事例がある。「犯罪の発生後直ちに現場に急行した警察官が、引き続き犯人を捜索の上、犯行後４、50分を経過したころ、現場から約1100mの場所で犯人と思われる者を発見したので、懐中電灯で照らし、同人に向かって警笛を鳴らしたのに対し、相手方がこれによって警察官と知って逃走しようとしたとき（最決昭42・9・13集21-7-904）」（条解刑事訴訟法第４版 松尾浩也ほか　p408 弘文堂）。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　まさに準現行犯人の逮捕であり、現行犯逮捕された鳥潟容疑者との違いは明らかであろう。</span></p>
<p><span style="font-size: 12pt;"><strong><span style="color: #000000;">■鳥潟容疑者の行為は正当業務行為か</span></strong></span></p>
<div id="attachment_11029" style="width: 230px" class="wp-caption alignright"><a href="https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2021/06/main_visual-2.jpg"><img decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-11029" class="wp-image-11029" src="https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2021/06/main_visual-2-300x200.jpg" alt="" width="220" height="147" srcset="https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2021/06/main_visual-2-300x200.jpg 300w, https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2021/06/main_visual-2.jpg 407w" sizes="(max-width: 220px) 100vw, 220px" /></a><p id="caption-attachment-11029" class="wp-caption-text">東京都市大（同大HPから）</p></div>
<p><span style="color: #000000;">　さらに高田教授は取材の自由について、以下のように書いている。</span></p>
<p><em><span style="color: #000000;">　北海道新聞社からは今回の事件について、記者の取材が建造物侵入容疑を上回る公益性、公共性を有していたとの説明はない。仮に同社が「公益性が上回っている」と判断しているのであれば、それをきちんと世に問い、場合によっては公判になっても主張し続ける覚悟が要るだろう。</span></em></p>
<p><span style="color: #000000;">　この点は、正当業務行為として違法性が阻却される可能性を論じているようである。刑法35条は「法令又は正当な業務による行為は、罰しない」と規定しており、鳥潟容疑者の取材行為が正当な業務による行為の可能性を考えているのであろう。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　この問題に関する判断は外務省秘密電文漏洩事件の最高裁判決で明確に示されている。本件を論ずるのであれば、この最高裁判決を避けて通ることはできない。重要な部分を示そう。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">「その手段・方法が法秩序全体の精神に照らし相当なものとして社会観念上是認されるものである限りは、実質的に違法性を欠き正当な業務行為というべきである。…取材の手段・方法が…一般の刑罰法令に触れる行為を伴う場合は勿論、…一般の刑罰法令に触れないものであっても…法秩序全体の精神に照らし社会観念上是認することのできない態様のものである場合にも、正当な取材活動の範囲を逸脱し違法性を帯びるものといわなければならない。」</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　取材の手段・方法が一般の刑罰法令に触れる行為は違法性を帯びると明言しているのであるから、鳥潟容疑者の行為が違法性阻却されることなどあり得ないことは、法学部の１年生が考えても分かる話である。</span></p>
<p><span style="font-size: 12pt;"><strong><span style="color: #000000;">■旭川医大の対応の何が問題なのか</span></strong></span></p>
<p><span style="color: #000000;">　高田教授は旭川医大の対応についても疑問を呈している。鳥潟容疑者を見つけた時に「<em>職員は、壁耳（筆者註：壁に耳を当てて中の様子を聞いている）状態の人物を見れば、『記者ではないか』と想像できたのではないか。そうであれば、『午後６時から取材対応する。今は外に出てください』と申し渡し、退去を求めれば済んだ話かもしれない。</em>」としている。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　これも理解に苦しむ。もし、旭川医大が一切取材に応じないという態度であれば、他に取材方法がないため、仕方なくそのような行為に及んだということも理解してくれる人はいるかもしれない。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　それを、後から取材対応すると言っているのに、わざわざ法を犯して情報収集をする必要がどこにあるのか。後から分かることであるから、法を犯す必要もないのに、あえて法を犯すという遵法精神が著しく欠如した者に対してこそ断固たる措置を取るのは当然である。</span></p>
<p><span style="font-size: 12pt;"><strong><span style="color: #000000;">■外務省秘密電文漏洩事件の判決は必ず読もう</span></strong></span></p>
<p><span style="color: #000000;">　道新が旭川医大に関する取材が遅れをとっていた事情や、新聞社の体育会的体質に触れているが、それらに触れるなとは言わないが、それ以前に社会における報道機関の役割という部分を明確にすべきであろう。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　そして、高田教授がメディア情報学部に籍を置くのであれば、最低限、外務省秘密電文漏洩事件の最高裁判決には目を通すべき。事案の判断の基準はそこにある。そこに触れない段階でこの連載は読むべき価値がないと感じられる。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　一番大事な部分に触れないまま、周辺の事情をあれこれ掘り起こして高田教授と論座編集部は何がしたいのか。さまざまな意味で残念としか言いようがない記事である。</span></p>
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