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	<title>東京地裁 | 令和電子瓦版</title>
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	<description>政治、社会、運動、芸能など、様々なジャンルのニュース＆オピニオンサイトです</description>
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	<title>東京地裁 | 令和電子瓦版</title>
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	<item>
		<title>太陽光発電の暴力老人 その人生（１）</title>
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		<dc:creator><![CDATA[松田 隆&#x1f1ef;&#x1f1f5;　＠東京 Tokyo&#x1f1ef;&#x1f1f5;]]></dc:creator>
		<pubDate>Tue, 22 Nov 2022 10:53:35 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[社会]]></category>
		<category><![CDATA[太陽光発電]]></category>
		<category><![CDATA[業務上横領]]></category>
		<category><![CDATA[実刑判決]]></category>
		<category><![CDATA[東京地裁]]></category>
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					<description><![CDATA[　山梨県北杜市で７月14日に行われた営農型太陽光発電設備の合同説明会で、事業者による暴力行為があった。]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">　山梨県北杜市で７月14日に行われた営農型太陽光発電設備の合同説明会で、事業者（Ｘ社）による暴力行為があった。80歳の男が、大声を出して机を叩き、拳を振り上げて女性を殴ろうとするなど、およそ説明会とは思えない行動を繰り返した。さらに止めに入った男性市議の左上腕部に全治２週間の怪我を負わせた。この映像がテレビで流れると、ネットを中心に驚きの声と共に批判の声が上がった。しかし、この男性の過去を調べると、複数回、犯罪に関わり、自身も有罪判決を受けていることが判明。遵法精神に欠けると思われる人生が浮かび上がってくる。</span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="font-size: 14pt;"><strong><span style="color: #000000;">■カズノコ破産 負債500億円</span></strong></span></p>
<div id="attachment_14534" style="width: 230px" class="wp-caption alignleft"><a href="https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2022/11/93375504c37994449044efd66359932d.jpeg"><img decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-14534" class="wp-image-14534" src="https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2022/11/93375504c37994449044efd66359932d-300x180.jpeg" alt="" width="220" height="132" srcset="https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2022/11/93375504c37994449044efd66359932d-300x180.jpeg 300w, https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2022/11/93375504c37994449044efd66359932d-1024x614.jpeg 1024w, https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2022/11/93375504c37994449044efd66359932d-768x461.jpeg 768w, https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2022/11/93375504c37994449044efd66359932d.jpeg 1134w" sizes="(max-width: 220px) 100vw, 220px" /></a><p id="caption-attachment-14534" class="wp-caption-text">住民を威嚇するＮ・Ｈ氏（YouTubeチャンネル・里山連絡会画面から）</p></div>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">　市議への暴行で書類送検された男はＮ・Ｈ、80歳。山梨日日新聞によると、北杜署は８月25日までに男性市議を負傷させたＮ・Ｈ（80）を書類送検したとのこと。事業の説明をすべき場で住民を恫喝し、市議を負傷させるとは信じ難い行為であるが、Ｎ・Ｈの過去を調べてみると、この程度は序の口と言えるのが恐ろしい部分である。</span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">　Ｎ・Ｈの名前が世に出たのは、1980年（昭和55）１月。町では「異邦人」（久保田早紀）、「SACHIKO」（ばんばひろふみ）、「大都会」（クリスタルキング）などが流れていた。その頃、大手水産商社「北商」が破産する。</span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">　破産の理由は「カズノコ」であった。1979年末、日本の業者が先を争うようにカズノコの買付を行い、その影響でお節料理に欠かせないカズノコの価格が暴騰した。当時の報道では小売価格が１kgあたり２万円から２万5000円にまでなったという。2022年現在、ネットで調べると１kgあたり4500円から6000円程度で取引されており、その異常さが分かる。</span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">　常識を超えた高値に消費者の買い控えが始まり、売り上げは1978年末の半分程度に落ち込んだ。多くの業者が在庫を抱えて越年するのを恐れて安値で手放す中、北商はバックに控えると言われていた三菱商事と足並みをそろえ強気に値引きをせずに年末を迎えた。結果、北商は1500トンほど、三菱商事は600トンほど在庫を抱えて1980年の新年を迎えることになる。水産庁はこの間、大手商社や水産会社の責任者に買い占めと価格操作をやめるように警告していた。</span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">　結局、北商は大量の在庫を抱え、負債総額500億円で破産宣告を受ける。この時に東京地裁に代表取締役名義で破産申し立てを行ったのがＮ・Ｈであった。破産申し立てには「高価なカズノコを仕入れたが、末端価格が前年（1979年）暮れの２倍となったため、消費者の買い控えが起こった。このため大量在庫を抱えて越年、運転資金が枯渇し、31日満期の手形33億8907万円余以降の決済が不能である」とされていたと報じられた（朝日新聞1980年１月31日朝刊・北商に破産宣告　更生見通し立たず）。</span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">　北商は1967年（昭和42）、Ｎ・Ｈの兄（以下、Ｎ兄）が27歳で設立した水産商社。破産時に農水省の関係者は「ブローカーのようなことをしている会社」と取材に答えている。</span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">　Ｎ兄は北海道大学水産学部出身と報じられている。破産宣告時で従業員およそ100人、売上高は1978年に706億円を記録。そして、破産宣告時にＮ・Ｈは専務取締役、さらに今回のＸ社の社長であるＦは常務取締役であった。なお、ＦはＮ・Ｈの義弟であるという。</span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">　破産の記者会見に出席したＮ・Ｈは、「今回は消費者に負けました。」と発言して報道陣を驚かせる。また、消費者からそっぽを向かれたことに反省はないのかと迫られると「カズノコを１kgも食べる人はいない。せいぜい100gか200g。2000円から4000円で済む。もっと高い水産物もあるし…」と頓珍漢な答えをしている。当時38歳のＮ・Ｈはその頃からコミュニケーション能力に難があったようで、会見を報じる朝日新聞は「『北商』奇妙な破産の弁」という見出しで紹介している。</span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="font-size: 14pt;"><strong><span style="color: #000000;">■15億円余を持って欧州へ逃亡</span></strong></span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">　北商の破産劇はこれで終わらなかった。破産宣告を受けた１月30日の時点で、代表取締役のＮ兄が会社の資金およそ15億円余を持って欧州へ逃亡していたのである。そのためＮ兄は後に破産管財人から業務上横領で刑事告訴され、警視庁捜査二課はＮ・Ｈが立ち回り先を知っているのではないかとして事情聴取を行っている。</span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">　結局、Ｎ兄は６月23日にマドリードからフランクフルトを経由して帰国。業務上横領罪で逮捕・起訴された。一審・東京地裁は求刑懲役６年のところ、懲役３年を言い渡した。最高裁まで争われたが、最終的にＮ兄の実刑判決が確定した。</span></p>
<div id="attachment_14535" style="width: 230px" class="wp-caption alignleft"><a href="https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2022/11/kita-.jpeg"><img decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-14535" class="wp-image-14535" src="https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2022/11/kita--300x180.jpeg" alt="" width="220" height="132" srcset="https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2022/11/kita--300x180.jpeg 300w, https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2022/11/kita-.jpeg 680w" sizes="(max-width: 220px) 100vw, 220px" /></a><p id="caption-attachment-14535" class="wp-caption-text">北商事件を伝える当時の新聞</p></div>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">　高裁判決によると、Ｎ兄は自社の手形決済が終わる1980年4月か５月頃まで自社の現金を持って姿を隠し、頃合いを見て三菱商事と有利な条件の和解ができた段階で帰ってくる旨の相談をして、Ｎ・ＨとＦの了解を得て欧州に渡ったという。また、北商の経営環境も明らかにされており、ほとんど取締役会は開催されず、総務・経理を掌握するＮ兄と営業部門を統括するＮ・Ｈでもっぱら運営されていたと認定されている。さらにＮ・Ｈは先物取引等を主導して行い、1976年以降、毎年多額の欠損を生じ、1978年11月期にはその累積額が22億5000万円に達していたとされる。三菱商事に救済を求めるも、色良い返事はもらえず、1979年末には売上の目処が立たないカズノコ1470トンの在庫を抱え、危機的な状況に陥ったというのである。</span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">　また、注目したいのは、北商の中でのＮ・ＨとＦの関係はＮ・Ｈが上位に立っていること。ＦがＮ・Ｈの義弟とされていることも関係しているのかもしれない。太陽光発電のＸ社の社長はＦだが、技術顧問とされるＮ・Ｈとの関係は、Ｎ・Ｈの方が上に感じられる。Ｎ・Ｈが住民を恫喝するのをＦは黙って見ているだけなのも、その力関係を如実に示しているように思える。</span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="font-size: 14pt;"><strong><span style="color: #000000;">■北商の９年後に設立された有限会社浜伸</span></strong></span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">　Ｎ兄が創設した北商は1970年代を通じて順調に業績を伸ばしている。その間、1976年４月28日に有限会社浜伸が設立された。目的は飲食店の経営と付帯する一切の業務と登記されている。当初の代表取締役はＨ氏で、取締役には同じＨ姓の者がおり、おそらく２人のＨ氏は親子もしくは兄弟（ともに男性名）ではないか。</span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">　その後、2004年に２人のＨ氏は退任し、Ｎ兄が代表取締役となり、太陽光発電のＸ社の取締役であるＩも取締役に就任。さらに2005年にＦが取締役になる。Ｘ社の原型はこのあたりから形成されていったことが分かる。</span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">　この「浜伸」が後にうなぎの産地偽装で社会から強く非難されることになる。その時の代表取締役がＮ・Ｈである。そこでＮ・Ｈは有罪判決を受けることになるが、その点は次回に。</span></p>
<p style="text-align: right;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">（<a href="https://reiwa-kawaraban.com/society/20221123/">第２回</a>に続く）</span></p>
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		<item>
		<title>小川榮太郎氏vs朝日新聞で考える訴訟リスク</title>
		<link>https://reiwa-kawaraban.com/justice/20210314/</link>
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		<dc:creator><![CDATA[松田 隆&#x1f1ef;&#x1f1f5;　＠東京 Tokyo&#x1f1ef;&#x1f1f5;]]></dc:creator>
		<pubDate>Sun, 14 Mar 2021 12:19:47 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[司法]]></category>
		<category><![CDATA[不法行為]]></category>
		<category><![CDATA[名誉毀損]]></category>
		<category><![CDATA[東京地裁]]></category>
		<category><![CDATA[月刊Hanada]]></category>
		<category><![CDATA[小川榮太郎]]></category>
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					<description><![CDATA[　文芸評論家の小川榮太郎氏が、朝日新聞から謝罪広告と損害賠償を求められていた訴訟の判決が東京地裁であった。]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p><span style="color: #000000;">　文芸評論家の小川榮太郎氏が自身の著書の記述に関し、朝日新聞から謝罪広告と損害賠償を求められていた訴訟の判決が３月10日、東京地裁であった。謝罪広告請求は退けられたが、小川氏と出版元の飛鳥新社は200万円の支払いを命じられた。この訴訟はフリーランスのライターには避けて通れない重要な問題を孕んでいる。</span></p>
<p><span style="font-size: 12pt;"><strong><span style="color: #000000;">■朝日新聞を厳しく批判した小川榮太郎氏</span></strong></span></p>
<p><span style="color: #000000;">　小川氏は著書「徹底検証『森友・加計事件』朝日新聞による戦後最大級の報道犯罪」（飛鳥新社）の中で、朝日新聞を厳しく批判している。書籍の表題を含め、記述のほぼ全てで真実性は認められないと認定され、名誉毀損が成立すると判断された。請求額5000万円のうち200万円の支払いを命じる請求の一部認容判決であるが、朝日新聞が公表した<a href="https://public.potaufeu.asahi.com/company/release/info/2021/判決全文.pdf">判決文</a>を見ると、朝日新聞側の主張がほぼ認められる内容となっている。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　これに対して小川氏は「極めてスキャンダラスで異常な判断だ」、飛鳥新社は「当方の意見が受け入れられず残念だ」とコメントを発表した（時事通信電子版３月10日付け「<a href="https://www.jiji.com/jc/article?k=2021031000982&amp;g=soc">評論家と飛鳥新社に賠償命令　朝日新聞の森友報道めぐり―東京地裁</a>」参照）。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　小川氏と飛鳥新社は控訴するのではないかと思われるが、控訴審も楽な戦いではないと思われる。</span></p>
<p><span style="font-size: 12pt;"><strong><span style="color: #000000;">■ライターにとって避けて通れない名誉毀損訴訟のリスク</span></strong></span></p>
<div id="attachment_9504" style="width: 230px" class="wp-caption alignleft"><a href="https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2021/03/824b1f9d5c819eb014b7a4f2b535277a.jpeg"><img decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-9504" class="wp-image-9504" src="https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2021/03/824b1f9d5c819eb014b7a4f2b535277a-300x215.jpeg" alt="" width="220" height="158" srcset="https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2021/03/824b1f9d5c819eb014b7a4f2b535277a-300x215.jpeg 300w, https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2021/03/824b1f9d5c819eb014b7a4f2b535277a.jpeg 567w" sizes="(max-width: 220px) 100vw, 220px" /></a><p id="caption-attachment-9504" class="wp-caption-text">月刊Hanada2021年４月号、小川氏の記事から</p></div>
<p><span style="color: #000000;">　この問題はフリーランスで活動するライターにとっては避けて通れない。一般的にメディアに属する人間は名誉毀損にならないように注意するが、民法・刑法の名誉毀損について詳細に勉強した人間などほとんどおらず、せいぜい、経験則から「根拠のないことは断定しない」という原則に基づいて記事を書くぐらいである。僕も当初はその程度の認識であった。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　幸いにも僕は在職中に大学院でこの種の問題を学ぶ機会があり、当サイトで記事を書く際にも、名誉毀損には格段の注意を払っている。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　民事も刑事も大差ないが、民事での名誉毀損は以下のように教えられる。「一般に、人に対する社会的評価を低下させる行為が名誉毀損であるとされており、客観的な社会的評価が被侵害利益だということになる」（内田貴 民法Ⅱ 東京大学出版会 p348）。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　もっとも、事実の摘示（例えば、彼は泥棒だなどの指摘）をして社会的評価を低下させたら、直ちに名誉毀損になるかと言われると、そういうわけではない。次の事由が存在する場合には不法行為は成立しない。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">①その行為が公共の利害に関する事実に係り</span></p>
<p><span style="color: #000000;">②もっぱら公益を図る目的に出たこと</span></p>
<p><span style="color: #000000;">③摘示された事実が真実であることが証明されたこと</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　また、意見の表明も名誉毀損になることがあるが、この場合も以下の事由があれば、不法行為は成立しない。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">❶公共の利害に関する事実に係り、かつ、その目的が専ら公益を図るものであり、</span></p>
<p><span style="color: #000000;">❷前提としている事実が主要な部分について真実であることの証明があったときは、</span></p>
<p><span style="color: #000000;">❸人身攻撃に及ぶなど論評としての域を逸脱したものでない限り、</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　名誉侵害の不法行為の違法性を欠くとされる。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　摘示した事実、前提とした事実が真実であることの証明があればよく、真実と信ずるについて相当の理由があるときには、不法行為の故意・過失の要件が欠けると解釈されるのが一般的である（以上、同p349、p350。最判昭和41年６月23日、最判平成元年12月21日）。</span></p>
<p><span style="font-size: 12pt;"><strong><span style="color: #000000;">■小川氏は他にやり方があったのでは？</span></strong></span></p>
<p><span style="color: #000000;">　この点、判決文を見ると、小川氏は朝日新聞側から指摘された９つの問題ある記述に関して、７つは意見ないし論評の表明であるとし、事実の摘示よりも緩和された要件で免責されると主張している。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　しかし、東京地裁は例えば記述１で、小川氏は「原告（朝日新聞）が、森友問題及び加計問題について、スクープをねつ造して虚偽の事実ないし疑惑を報道した」（判決文p18から）との事実を摘示したとし、その上で「被告（小川氏）らは、その真実性の主張に当たっては、原告（朝日新聞）の主観的事情として…疑惑に根拠がないとの認識を有していたことを主張立証する必要がある」（同p27から）とした。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　これを主張立証するには、編集局長が会議で「根拠がなくてもいいから、安倍首相を叩け」と命じたことなどを出すなどするしかなく、相当、ハードルは高い。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　そうした状況を考慮し、仮に僕が書籍を執筆する場合であれば、証拠が掴めない以上、いくつかの”無理筋”の記事を挙げた上で「これらの記事を読むと、組織的に安倍叩きを目的に報じていたと感じる人も出てくるのではないか」というレベルの意見の表明にとどめるだろう。こうすれば、そのような記事が書かれていたという事実は真実であり、上記❶～❸の要件を満たし、免責されると考えられるからである。</span></p>
<p><span style="font-size: 12pt;"><strong><span style="color: #000000;">■直感的に思った「危ない人だなぁ」</span></strong></span></p>
<p><span style="color: #000000;">　基本的なスタンスとして、情報発信をする上で根拠を示せない場合は断定すべきではない。思い込みと客観的事実の峻別は必要で、それは訴訟リスクを回避するという点からも極めて重要である。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　僕は小川氏とは面識はなく、どういう人なのか知らないが、月刊Hanadaの最新号（2021年４月号）の「小池百合子の野望を挫け！」を読んだ時に（危ない人だなぁ）というのは直感的に感じた。記事内の「小池氏のような無能・無責任で上昇志向の強いオポチュニスト（機会主義者）は…」（同号p36）という表現を見た時には、他人事ながら（大丈夫なのか）と心配したほどである。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　小川氏が主張するように、報道機関がこの種の訴訟を提起することは、表現の自由の萎縮につながるというのはその通りであろう。しかし、表現の自由とて無制約に認められるわけではない。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　言論機関も、やる時はやってくる。小川氏の訴訟を見ると、情報発信のリスクについて改めて考えさせられる。</span></p>
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		<title>目を覚ませ安田純平氏 旅券訴訟は”無理筋”</title>
		<link>https://reiwa-kawaraban.com/justice/20210304/</link>
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		<dc:creator><![CDATA[松田 隆&#x1f1ef;&#x1f1f5;　＠東京 Tokyo&#x1f1ef;&#x1f1f5;]]></dc:creator>
		<pubDate>Thu, 04 Mar 2021 11:40:29 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[司法]]></category>
		<category><![CDATA[トルコ]]></category>
		<category><![CDATA[違憲]]></category>
		<category><![CDATA[外務省]]></category>
		<category><![CDATA[東京地裁]]></category>
		<category><![CDATA[安田純平]]></category>
		<category><![CDATA[帆足計]]></category>
		<category><![CDATA[シリア]]></category>
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					<description><![CDATA[　ジャーナリストの安田純平氏がパスポートの発給を求めて提起した訴訟は、とても請求が認められない無理筋と思われる。]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p><span style="color: #000000;">　ジャーナリストの安田純平氏が国を相手にパスポートの発給を求める訴訟を東京地裁に提起した件で、３月２日の弁護士ドットコムは安田氏のインタビューを掲載した。発給しないことを「独裁国家のやっていることだ」と強く批判しているが、普通に考えればこの訴訟は無理筋。求める憲法判断はなされない可能性が強く、仮になされても棄却される”無理筋訴訟”と思われる。</span></p>
<p><span style="font-size: 12pt;"><strong><span style="color: #000000;">■弁護士ドットコムがインタビュー記事を公開</span></strong></span></p>
<div id="attachment_9402" style="width: 230px" class="wp-caption alignleft"><a href="https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2021/03/yasu.jpeg"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-9402" class="wp-image-9402" src="https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2021/03/yasu-300x165.jpeg" alt="" width="220" height="121" srcset="https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2021/03/yasu-300x165.jpeg 300w, https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2021/03/yasu-1024x563.jpeg 1024w, https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2021/03/yasu-768x423.jpeg 768w, https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2021/03/yasu.jpeg 1134w" sizes="auto, (max-width: 220px) 100vw, 220px" /></a><p id="caption-attachment-9402" class="wp-caption-text">安田純平氏とされる男性（YouTube ANN News CH画面から）</p></div>
<p><span style="color: #000000;">　今回、公開された記事は「<a href="https://www.bengo4.com/c_16/n_10837/">パスポート発給されなくて当たり前？安田純平さんが違憲訴訟を起こした『本当の理由』</a>」。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　安田氏は2015年にトルコからシリアに密入国し、シリアで武装勢力に拘束された。2016年５月には「助けてください これが最後のチャンスです 安田純平」と書かれた紙を持つ画像が公開された。2018年10月に解放され帰国したが、拘束期間中にパスポートを奪われたため、2019年１月に再発行を申請したが、同年７月に外務省は解放時にトルコから５年間の入国禁止措置を受けたことなどを理由に「入国が認められないため、発給制限の対象となる」と通知されたという。以上がこれまで報じられた内容である。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　安田氏が訴訟で求めている点は、ジャーナリストの<a href="https://news.yahoo.co.jp/byline/shivarei/20200117-00159302/">志葉玲</a>氏によると、以下の通り（訴訟費用については割愛）。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">（１）パスポート発給拒否の処分を取り消せ</span></p>
<p><span style="color: #000000;">（２）（主位的）パスポートを発給せよ</span></p>
<p><span style="color: #000000;">（３）（予備的）渡航先からトルコを除くパスポートを発給せよ</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　安田氏のインタビューによると、外務大臣が発給を拒否した理由は、安田氏が旅券法13条１項１号の「渡航先に施行されている法規によりその国に入ることを認められない者」であるからなどとされている。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　これに対して、安田氏はトルコが入国禁止にした事実は伝えられていないとしている。仮に入国禁止措置があったにせよ、旅券法13条１項１号は、自由に海外旅行ができることを保障したと解される憲法22条２項に反し違憲であるという主張をしている。</span></p>
<p><span style="font-size: 12pt;"><strong><span style="color: #000000;">■行政事件訴訟法３条６項２号の申請型義務付け訴訟</span></strong></span></p>
<p><span style="color: #000000;">　訴状を見ていないので断定はできないが、安田氏の起こした訴訟は行政事件訴訟法３条６項２号の「申請型義務付け訴訟」であり、主位的請求は同37条の３第１項２号の「拒否処分型」、予備的請求は同１号の「不作為型」と思われる。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　この申請型義務付け訴訟は本案勝訴要件が定められている（同条５項）。条文は長いので割愛するが、本件に当てはめると勝訴要件は以下のようになる。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">（１）パスポートの発給拒否処分の取り消しの申請に理由があること、</span></p>
<p><span style="color: #000000;">（２）パスポートを発給しないことが裁量権の逸脱・濫用と認められること（主位的）</span></p>
<p><span style="color: #000000;">または、</span></p>
<p><span style="color: #000000;">（３）求める行政処分（トルコを除外したパスポート発給）をすべきであることが明らかであること（予備的）</span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000;">　勝訴するためには（１）＋（２）、それがだめなら（１）＋（３）が認められなければならない。</span><span style="color: #000000;">まずは（１）が認められなければならないが、外務大臣が発給しないことの理由で虚偽を申し述べるなど考えにくく、トルコの入国禁止が事実であることが確認できた時点で処分の取り消しの申請に理由はないと判断されるであろう。裁判はここで終わりになるのではないか。仮に憲法判断がされても過去の判例から一蹴されるであろう。それは後述する。</span></p>
<p><span style="font-size: 12pt;"><strong><span style="color: #000000;">■トルコがダメでも処分理由の追加・差し替え</span></strong></span></p>
<div id="attachment_5629" style="width: 210px" class="wp-caption alignright"><a href="https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2020/03/IMG_0136-scaled.jpg"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-5629" class="wp-image-5629" src="https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2020/03/IMG_0136-300x300.jpg" alt="" width="200" height="200" srcset="https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2020/03/IMG_0136-300x300.jpg 300w, https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2020/03/IMG_0136-1024x1024.jpg 1024w, https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2020/03/IMG_0136-150x150.jpg 150w, https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2020/03/IMG_0136-768x768.jpg 768w, https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2020/03/IMG_0136-1536x1536.jpg 1536w, https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2020/03/IMG_0136-2048x2048.jpg 2048w" sizes="auto, (max-width: 200px) 100vw, 200px" /></a><p id="caption-attachment-5629" class="wp-caption-text">写真はイメージ</p></div>
<p><span style="color: #000000;">　万が一、外務大臣がトルコの入国禁止の事実が証明できない場合でも処分理由の追加もしくは差し替えをしてくることが予想される。安田氏を旅券法13条１項７号の「著しく、かつ、直接に日本国の利益又は公安を害する行為を行うおそれがあると認めるに足りる相当の理由がある者」とするのである。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　可能性は低いが、仮に外務大臣が虚偽を言っていたとしても、理由を追加してくると思われる。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　このような処分理由の追加・差し替えは過去にも認められており（最高裁判決平成11年11月19日など）、本件でも認められると考える。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　本件と同様の事案として「帆足計事件判決」（最高裁判決昭和33年９月10日）が有名。1952年に左派社会党の衆院議員帆足計氏が、ソ連への渡航のためパスポートの発給申請したが外務大臣に拒否されたことに対して損害賠償請求した裁判の判決である。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　判決は、外国へ一時旅行する自由は憲法22条２項が保障していることを示しつつも、「外国旅行の自由といえども無制限のままに許されるものではなく、公共の福祉のために合理的な制限に服するものと解すべきである」として、帆足計議員の請求を棄却した。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　この時に最高裁は旅券法13条１項７号（当時は５号）は公共の福祉のために合理的な制限を定めたものと判断している。その考えからしても、安田純平氏の勝訴の可能性は低い。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　予備的請求についても、仮にトルコを除外する旅券を発給しても、他国を経由してシリアに入る可能性等が考えられることから、発給は認められないのは当然であろう。</span></p>
<p><span style="font-size: 12pt;"><strong><span style="color: #000000;">■国民の多数の判断に法的裏付け「いい加減、目を覚ませ」</span></strong></span></p>
<p><span style="color: #000000;">　これに対して安田氏は、前述のように旅券法13条１項１号が法令違憲（法律自体が憲法に違反する）と主張する。これは外務大臣が処分理由として旅券法13条１項７号を追加してきた場合には７号での発給拒否処分が認められるため、１号の合憲性を論ずるまでもないという憲法判断には至らずに棄却されるものと思われる。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　もちろん「念の為」として憲法判断をする可能性はないとは言えない。しかし、合憲の判断が下されるであろう。なぜなら、前出の帆足計事件判決から１号の規定も「公共の福祉のための合理的な制限」と判断されるのは間違いないからである。このように</span><span style="color: #000000;">安田純平氏の訴訟は行政法から見ても、憲法から見ても、ほとんど勝ち目がない。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　弁護士ドットコムで公開された記事に対するコメント欄を見ると「あれだけ国に迷惑をかけた人間に発給する必要などない」「また、何かやらかす気だろう」という趣旨のものが多い。それはまさに</span><span style="color: #000000;">旅券法13条１項７号の考えに基づいて発給を認めるべきではないとしていることとイコールで結ばれる。つまり、</span><span style="color: #000000;">多くの国民が安田氏の主張を「ふざけるな」と感じていることには、法的な裏付けがあるということである。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　安田氏はその点を重く考えなくてはいけない。身勝手なジャーナリストの言い分など誰も聞いてくれないことが分からないのか、不思議に思う。安田氏よ、いい加減、目を覚ましたらどうか。</span></p>
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		<title>伊藤詩織氏事件の控訴審 波乱を暗示する判決？</title>
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		<dc:creator><![CDATA[松田 隆&#x1f1ef;&#x1f1f5;　＠東京 Tokyo&#x1f1ef;&#x1f1f5;]]></dc:creator>
		<pubDate>Wed, 24 Jun 2020 07:56:47 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[司法]]></category>
		<category><![CDATA[東京地裁]]></category>
		<category><![CDATA[東京高裁]]></category>
		<category><![CDATA[日産自動車]]></category>
		<category><![CDATA[伊藤詩織]]></category>
		<category><![CDATA[山口敬之]]></category>
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					<description><![CDATA[　東京地裁は23日、女性が性行為を強要されたと虚偽申告したことに対する損害賠償請求を認める判決を出した。]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p><span style="color: #000000;">　東京地裁は23日、元部下の女性が性行為を強要されたと虚偽申告したことで勤務先を解雇されたとして男性の妻が起こした損害賠償請求を認める判決を出した。この判断枠組みはTBSの元ワシントン支局長の山口敬之氏の裁判を考える上で、示唆に富むものではないだろうか。</span></p>
<p><span style="font-size: 12pt;"><strong><span style="color: #000000;">■女性が申告「性行為強要」は虚偽と判断</span></strong></span></p>
<div id="attachment_6831" style="width: 230px" class="wp-caption alignleft"><a href="https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2020/04/107a2bf6ebc71a49e659dbe4787bd7ac.jpg"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-6831" class="wp-image-6831" src="https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2020/04/107a2bf6ebc71a49e659dbe4787bd7ac-300x180.jpg" alt="" width="220" height="132" srcset="https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2020/04/107a2bf6ebc71a49e659dbe4787bd7ac-300x180.jpg 300w, https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2020/04/107a2bf6ebc71a49e659dbe4787bd7ac.jpg 709w" sizes="auto, (max-width: 220px) 100vw, 220px" /></a><p id="caption-attachment-6831" class="wp-caption-text">東京高裁の判断はいかに</p></div>
<p><span style="color: #000000;">　共同通信が６月23日に配信した「<a href="https://news.yahoo.co.jp/articles/da5a18b9624882e576ad501e54513caeac21a779">『性行為強要』は虚偽と認定　社内不倫の女性に賠償命令</a>」によると、男性は元部下の女性と不倫関係にあったという。女性の「性行為を強要された」という虚偽申告が認められ、男性は勤務していた日産自動車を懲戒解雇になったという。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　これに対して男性の妻が元部下の女性に対して不倫の慰謝料と合わせて1000万円の損害賠償を請求し、裁判所は「申告は虚偽だった」と認め、120万円の支払いを認められた。磯崎優裁判官は女性が行為の後に２人で観光に出掛けるなどしていることから「好意的な感情を抱いていたと考えるのが自然で、自由な意思に基づく交際関係と推認できる」と指摘している。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　記事の最後に虚偽申告の慰謝料については、妻は間接的な被害にとどまるから40万円とされたと書いてあり、そうであれば、男性が損害賠償請求をした場合にはさらに認められる可能性があるのではないか。元部下の女性にとっては極めて厳しい判決である。</span></p>
<p><span style="font-size: 12pt;"><strong><span style="color: #000000;">■性行為の後に観光旅行「自由な意思に基づく交際」</span></strong></span></p>
<p><span style="color: #000000;">　以下、報道された範囲での判断なので、参考程度に読んでいただきたいのだが、注目すべきは、性行為があったとされる事後の事情（２人で観光旅行等）を斟酌して「自由な意思に基づく交際関係と推認」していることである。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　自由な意思に基づく交際関係があっても、その時は性行為をしたくないと考える可能性はあるが、そのような特殊な事情は認められなかったのであろう。この事件では特定の性行為を取り上げるのではなく、当該男女の全体の関係を俯瞰して、その中の行為の性質を判断しているようである。</span></p>
<p><span style="font-size: 12pt;"><strong><span style="color: #000000;">■「レイプ」された後にTシャツを借りて「お疲れ様」？</span></strong></span></p>
<p><span style="color: #000000;">　ここで伊藤詩織氏と山口敬之氏の事件である。これまで私が最も疑問に感じていたのは、両者の性行為があった４月３日以降の伊藤詩織氏の行動である。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　伊藤詩織氏の著書にあれこれと細かい事情が書かれているようであるが、両者の関係をそうしたミクロの目で見るのではなく、大きな流れの中で捉えるべきであろう。両者の話が一致する部分をつなぎ合わせると以下のようになる。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　<em><strong>性行為が行われた後、伊藤詩織氏は山口敬之氏のTシャツを借り、それを着て帰った。３日後に「山口さん、お疲れ様です。」で始まるメールを送り、その中で、自らの就職に関するビザの相談を行なった</strong></em>（参照：<a href="https://lisanha1234.hatenablog.com">lisanhaのPansee Sauvage</a>）。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　レイプした相手の肌着を身につけて帰る女性が、地球上にどれだけいるというのか。それを着るぐらいなら、濡れていようが破れていようが、自分の服を着て帰るのが通常の女性の発想であろう。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　そして、レイプした相手に「お疲れ様です」などとメールを送る女性がいるとは到底思えない。メールの「お疲れ様です」は、時候のあいさつ程度のほとんど意味のない、そして極めてありふれた表現である。それを冒頭に持ってくることは性的関係が生じた後も、両者の基本的な関係性に変化がないことを示しているように感じられる。社会通念に照らせば、両者の関係は仕事をきっかけに接近し、お互いが憎からず感じている中、酒を飲んで一晩の危険な情事になだれ込んだという評価が最もしっくりくる。</span></p>
<p><span style="font-size: 12pt;"><strong><span style="color: #000000;">■全体の文脈で伊藤氏と山口氏の関係を捉えたい</span></strong></span></p>
<p><span style="color: #000000;">　一審で伊藤詩織氏の主張が一部認められたのは、山口敬之氏が伊藤詩織氏との間で性的関係を持ったのは、「少なくとも合意があると信じたことに過失がある」と認定し、不法行為（民法709条）が成立すると考えたからと思われる。しかし、事後を含めた一連の行為から両者の関係を見ると、伊藤詩織氏も「そのような関係になってもいい」と認容していた、そのため意識が飛ぶまで飲み続けたと解釈する方が自然に思える。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　今回の東京地裁の判決は、全体の文脈の中で男女の関係性を捉えている。この枠組みで判断するのであれば、山口敬之氏の行為の評価は「両者に黙示の合意はあった」「仮に伊藤氏の合意はなかったとしても、合意があると信じたことは過失とまでは言えない」という判断になる可能性はあると思う。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　伊藤詩織氏は帰宅すると、借りたTシャツをすぐにゴミ箱に叩きつけたなどと書いているようである。これはまさに両者の関係を俯瞰して見られた時に不利になるため、誰も見ていない場所での行為を持ち出してその主張を否定しようとする試みと思われる。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　多くの方に分かっていただきたいのは、伊藤詩織氏が合意していたのか、していなかったのか、本当のところは本人しか分からないということである。そのため、裁判所は外形的事実から合意の有無を推認するしかない。日産自動車事件で、東京地裁はその外形的事実から「性行為は強要されていない」と判断したのである。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　控訴審の東京高裁がどう判断するか。今回の東京地裁の判決が波乱の呼び水となりそうな気がしてならない。</span></p>
]]></content:encoded>
					
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		<title>毎日”変節”ゴーン保釈「勾留必要ない」→逃亡→「司法の失態」</title>
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		<dc:creator><![CDATA[松田 隆&#x1f1ef;&#x1f1f5;　＠東京 Tokyo&#x1f1ef;&#x1f1f5;]]></dc:creator>
		<pubDate>Mon, 06 Jan 2020 08:06:41 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[メディア]]></category>
		<category><![CDATA[毎日新聞]]></category>
		<category><![CDATA[カルロス・ゴーン]]></category>
		<category><![CDATA[保釈]]></category>
		<category><![CDATA[日産]]></category>
		<category><![CDATA[東京地検]]></category>
		<category><![CDATA[逃亡]]></category>
		<category><![CDATA[東京地裁]]></category>
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					<description><![CDATA[　カルロス・ゴーン被告（65）がレバノンに逃亡した件で毎日新聞は１月５日付け紙面の社説で司法の失態を鋭く追及した。]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p><span style="color: #000000;">　日産前会長で、会社法違反（特別背任罪）などで起訴されたカルロス・ゴーン被告（65）がレバノンに逃亡した事件に関し、毎日新聞は１月５日付け紙面の社説で司法の失態を鋭く追及した。しかし、同紙は長期間の勾留を「人質司法」と激しく捜査当局を批判していた。その変節ぶりには驚かされる。</span></p>
<p><span style="font-size: 12pt;"><strong><span style="color: #000000;">■「司法の基盤揺らぐ」と最大級の危機を煽る毎日新聞</span></strong></span></p>
<div id="attachment_4582" style="width: 200px" class="wp-caption alignleft"><a href="https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2020/01/7effb4197fdb88b08db1655aced868c0-2.jpg"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-4582" class="wp-image-4582" src="https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2020/01/7effb4197fdb88b08db1655aced868c0-2-300x300.jpg" alt="" width="190" height="190" srcset="https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2020/01/7effb4197fdb88b08db1655aced868c0-2-300x300.jpg 300w, https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2020/01/7effb4197fdb88b08db1655aced868c0-2-150x150.jpg 150w, https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2020/01/7effb4197fdb88b08db1655aced868c0-2-768x768.jpg 768w, https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2020/01/7effb4197fdb88b08db1655aced868c0-2-200x200.jpg 200w, https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2020/01/7effb4197fdb88b08db1655aced868c0-2.jpg 933w" sizes="auto, (max-width: 190px) 100vw, 190px" /></a><p id="caption-attachment-4582" class="wp-caption-text">毎日新聞さんは保釈に賛成だったのでは？</p></div>
<p><span style="color: #000000;">　ゴーン被告逃亡について、毎日新聞１月５日付けの社説は見出しで「<a href="https://mainichi.jp/articles/20200105/ddm/005/070/038000c">ゴーン被告の国外逃亡 司法の基盤揺らぐ事態だ</a>」と掲げた上で、以下のように述べている。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">「国外逃亡されたことは、司法・関係機関全体の失態と言える。」</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　関係機関がどこを指すのが分からないが、失態であるのは確か。しかし、「勾留の必要はない」「早く保釈しろ」という趣旨の主張をしていたのは毎日新聞である。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　逃亡したら「自分には責任がない」と言わんばかりの、この変節ぶりは何なのか。</span></p>
<p><strong><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">■昨年３月保釈に賛成する毎日新聞 東京地検は憂慮</span></strong></p>
<p><span style="color: #000000;">　カルロス・ゴーン前会長は2018年11月19日に金融商品取引法違反容疑で逮捕され、2019年３月６日に保釈された。この時の保釈の条件は、指定された住居の出入り口などに監視カメラを設置、通信環境が制限されたパソコンや携帯電話を使用することなど約10項目に及んだ。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　この点、毎日新聞は保釈された日の社説で、以下のように書いた。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">「起訴内容に照らせば、これ以上の勾留の必要性は認められない。」</span></p>
<p><span style="color: #000000;">「身体拘束は…証拠隠滅や逃亡の恐れが現実的に想定されるやむを得ない場合に限定するのが原則だ。」</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　海外から「人質司法」と批判されていたのを受けていたせいか「勾留の必要なし」、「実際に逃げる恐れがあるときだけ身柄拘束すればいいだろ」と言っていたのである。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　しかし、その時、東京地検の久木元伸（くきもと・しん）次席検事（当時）は記者会見で「いまだ証拠隠滅の恐れがある上、保釈条件には証拠隠滅を防ぐ実効性がないと考え」、東京地裁の保釈の決定に準抗告した理由を説明している。この時から検察ではゴーン被告による証拠隠滅の危険性を十分に感じ、会見でも明らかにしていたのである。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　それを毎日新聞は知らないはずがなく、それでも「勾留の必要なし」と言っていたのだから「眉毛の下の黒い丸は節穴か」と言われても仕方がない。</span></p>
<p><strong><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">■再逮捕で検察批判「なぜ強制捜査が必要なのか」</span></strong></p>
<p><span style="color: #000000;">　さらに４月４日にゴーン容疑者が再逮捕された時には、「逮捕や勾留は、あくまで容疑者や被告の逃亡や証拠隠滅を防ぐのが目的だ。その要件は厳格に判断すべきである。…住居への監視カメラの設置など厳しい保釈条件下で生活していたゴーン前会長になぜ強制捜査が必要だったのか。」と厳しく指摘した。任意で捜査すれば済むと考えていたのであろう。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　ところが昨年末にゴーン被告が２回目の保釈の状況で、密かにレバノン入りすると、しばらく社説では沈黙し、年明けの５日になってようやく扱った。その内容は冒頭に示したように「司法・関係機関全体の失態と言える。」というものである。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　関係機関全体とはどこを指しているのか分からないが、少なくとも東京地検は保釈条件が実効性がないと警告し、保釈の阻止に全力を尽くしていたのだから、その時点で出来ることはやり尽くしている。これ以上、手の打ちようがない。そして、東京地検の主張を無視して保釈したのは東京地裁であり、その決定を支持したのが毎日新聞である。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　まともな神経を持っていたら「当時の次席検事が言っていたように、罪証隠滅の可能性がは十分にあり、保釈すべきではなかった。結果を見れば、保釈すべきとしていた自社の考えは間違っていた」ぐらいは言うだろう。散々身柄拘束に反対しておきながら、逃亡したら「保釈した方が悪い」「水際で食い止めなかったのが悪い」と、自らは全く反省の色がない。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　新聞が売れなくなるのは、報道内容がどうこうだけではなく、こうした変節ぶりから信頼を失っているからではないか。</span></p>
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