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	<title>石川ひとみ | 令和電子瓦版</title>
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		<title>美しきホームレスの死に感じる世の不条理</title>
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		<dc:creator><![CDATA[松田 隆&#x1f1ef;&#x1f1f5;　＠東京 Tokyo&#x1f1ef;&#x1f1f5;]]></dc:creator>
		<pubDate>Mon, 03 May 2021 03:06:22 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[雑記]]></category>
		<category><![CDATA[松田聖子]]></category>
		<category><![CDATA[ホームレス]]></category>
		<category><![CDATA[渡邉哲哉]]></category>
		<category><![CDATA[大林三佐子]]></category>
		<category><![CDATA[石川ひとみ]]></category>
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					<description><![CDATA[　昨年11月、渋谷区でホームレスの女性が、路上で頭を殴られて死亡する事件があった。]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p><span style="color: #000000;">　昨年11月、渋谷区で住所不定の大林三佐子さん（64）が、路上で頭を殴られて死亡する事件があった。かつてはアナウンサーを志望し、劇団にも所属した、明るく、活発だった大林さんの生涯をＮＨＫが取材。そこから見えてきたのは他者からの施しを潔しとしない誇り高き、そして優しい女性の姿だった。</span></p>
<p><span style="font-size: 12pt;"><strong><span style="color: #000000;">■息を呑むような美しさ 1980年代初頭の24歳</span></strong></span></p>
<div id="attachment_10308" style="width: 230px" class="wp-caption alignleft"><a href="https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2021/05/37e3808047553cedb34daa9b1d7ab2a3.jpg"><img decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-10308" class="wp-image-10308" src="https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2021/05/37e3808047553cedb34daa9b1d7ab2a3-300x180.jpg" alt="" width="220" height="132" srcset="https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2021/05/37e3808047553cedb34daa9b1d7ab2a3-300x180.jpg 300w, https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2021/05/37e3808047553cedb34daa9b1d7ab2a3.jpg 675w" sizes="(max-width: 220px) 100vw, 220px" /></a><p id="caption-attachment-10308" class="wp-caption-text">24歳の頃の大林三佐子さん（ＮＨＫ事件記者取材noteから）</p></div>
<p><span style="color: #000000;">　はっと息を呑むような美しさである。40年ほど前、1980年頃の大林さんが米国に住む叔父のもとを訪ねた際に撮影された写真。サイドにボリュームのある髪型は、松田聖子さんに代表される当時の流行を意識しているものと思われる。表情はその頃、人気のあった石川ひとみさんによく似ている。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　この美しい女性が40年後、18歳年下の男に石とペットボトルの入ったビニール袋で殴られ命を落とした。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　詳細はＮＨＫ事件記者取材noteの「<a href="https://www3.nhk.or.jp/news/special/jiken_kisha/kishanote/kishanote15/">ひとり、都会のバス停で～彼女の死が問いかけるもの</a>」に紹介されている。事件は2020年11月16日深夜に発生した。渋谷区幡ヶ谷の「幡ヶ谷原町バス停」で座っていた大林さんを酒店手伝いの吉田和人（46）が後頭部を殴って殺害。数日後、警察に出頭した吉田は「前日の未明に『お金をあげるからバス停からどいてほしい』と頼んだが、応じてもらえず腹が立った。痛い思いをさせれば、いなくなると思った」（文春オンライン：<a href="https://bunshun.jp/articles/-/41784">《渋谷ホームレス殺人》“所持金８円”被害女性の謎を解いた「名刺大メモ」と「電源の入らない携帯電話」</a>）と容疑を認めたという。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　この大林さんの生前の様子をＮＨＫの徳田隼一記者と岡崎遥記者が取材をしている。それによると彼女は広島県内の短大を卒業後、アナウンサーを目指して教室に通い、結婚式場で３年ほど司会を務めた。27歳の時に結婚し上京したが、夫のＤＶがあったらしく１年余りで離婚する。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　それ以後はコンピューター関連の仕事など職を転々とし、１人暮らしをしていたという。その後、スーパーの試食販売の仕事を始め、４年ほど前に家賃を滞納して部屋を出てからは住居不定のままネットカフェなどを寝所にしていたらしい。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　新型コロナウイルスの感染拡大で仕事が減ったようで、京王線笹塚駅近くのバス停で夜を過ごすようになり、殺害された時の所持金は８円だった。</span></p>
<p><span style="font-size: 12pt;"><strong><span style="color: #000000;">■憧れた年上の女性が40年後にホームレス、殺害される悲劇</span></strong></span></p>
<div id="attachment_10326" style="width: 230px" class="wp-caption alignright"><a href="https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2021/05/c8bf9a25c2469cb7ee565be61a5c9b85.jpg"><img decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-10326" class="wp-image-10326" src="https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2021/05/c8bf9a25c2469cb7ee565be61a5c9b85-300x169.jpg" alt="" width="220" height="124" srcset="https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2021/05/c8bf9a25c2469cb7ee565be61a5c9b85-300x169.jpg 300w, https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2021/05/c8bf9a25c2469cb7ee565be61a5c9b85-320x180.jpg 320w, https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2021/05/c8bf9a25c2469cb7ee565be61a5c9b85.jpg 720w" sizes="(max-width: 220px) 100vw, 220px" /></a><p id="caption-attachment-10326" class="wp-caption-text">大林さんが弟に送ったクリスマスカード（ＮＨＫ事件記者取材noteから）</p></div>
<p><span style="color: #000000;">　2020年11月で64歳ということは、1956年（昭和31）の生まれだろう。僕の数年上の世代。冒頭の1980年頃の写真を見ると、当時、僕が出会っていたら「何て美しい人だろう」と、憧れるような思いで見つめていたかもしれない。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　多くの男性に想像していただきたい。20歳前後の頃に憧れた年上の女性が、40年後にホームレスになり、見知らぬ男に殴られて息を引き取ることを。容姿に触れるのはおかしいのかもしれないが、そのように考えると１人のホームレスの女性が殺害されたという事実が、ニュース上の文字や記号ではなく実感をもって感じられる。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　大林さんは年金未加入か、もしくは期間が短いために受け取れても少額だったのかもしれない。自己責任と言ってしまえばそれまでだが、周囲にいた人の話としてＮＨＫ事件記者取材noteは「住まいを失ってからは、仕事を増やしてもらうよう派遣元の会社と交渉している姿を、上野さん（※筆者注：大林さんの知人）は何度も見かけていた。誰にも頼らず、自分の力でなんとか生活を立て直そうという強い意志を感じたと、当時を振り返る。」と自力で生きていこうとする思いが強かった面があったことを示す。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　そして、大林さんの人となりを示すエピソードが紹介されている。乳酸菌飲料の試食販売をしている時に、父親と一緒に来た小さな男の子が何度もおかわりをして、試食台から離れようとしない。父親が男の子を引き離すと、男の子はずっと手を振り、大林さんは、その子の姿が見えなくなるまで笑顔で手を振っていたという。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　優しく、自立心のある大林さんの実像が見えてくる。彼女が幡ヶ谷のバス停で夜を過ごしていたのは、生きる場所を探していたのであり、死に場所を求めていたのではない。「明日はもっと幸せな日にしよう、来月にはもっといい人生になっているようにしたい」。そんな思いを胸に秘めていたかもしれない彼女の人生は、見も知らぬ男の理不尽な一撃でポッキリと途中で折れてしまったのである。</span></p>
<p><span style="font-size: 12pt;"><strong><span style="color: #000000;">■岐阜市の心優しきホームレス81歳の悲劇</span></strong></span></p>
<p><span style="color: #000000;">　以前、当サイトでは岐阜市で81歳のホームレスの男性・渡邉哲哉さんが殺害された事件を扱った（参照：<a href="https://reiwa-kawaraban.com/society/20200427/">岐阜ホームレス男性殺害 19歳に極刑を望む</a>）。渡邉さんも心優しき人で、一緒に暮らしていた女性が「ゴミとして出されたアルミ缶を収集してリサイクル業者に売り、生計を立てていた。15キロ分を集めてようやく得た1000円を捨て猫たちの餌代に充て、自分には僅かな生活用品しか買わなかった。『雨の日も風の日も猫のために真面目に働いていた。私のことも守ってくれた。心優しい人だった』」と証言していた。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　２例だけを見て全体を語るのは非科学的ではあるが、少なくとも、住む家のない人の中には他者に対する愛情が強い人が存在するということは言える。そして大林さんのように安易に他者を頼らずに自立していく思いが強いことが、逆に住む場所を失う結果となってしまうのは辛い。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　1990年代の話だが、僕の友人でフリーランスで活動をする男性がいた。外部から委託されていたメインの仕事を失い、ほとんど収入が途絶えてしまった。彼が選んだ道は生活保護だった。まだ若く、かなり元気で、友人と酒を飲みに出かける生活を続けていながら生活保護を受けようという考えに至ったことが、僕には信じられなかった。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　生活保護のためには「病気が２つ以上ないといけない」と彼は言っており、それを申請して生活保護を認められた後も、友人と酒を飲んでいた。僕は「自分で稼げるだろう、まずは営業して仕事を取ってこい」と何度か忠告したが、彼はそれを疎ましく思ったのか、僕は絶交されてしまった。</span></p>
<p><span style="font-size: 12pt;"><strong><span style="color: #000000;">■人生にとって何が正解なのか</span></strong></span></p>
<div id="attachment_10309" style="width: 230px" class="wp-caption alignleft"><a href="https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2021/05/4384e963d5defe2239bbd0c7ec06f27e.jpg"><img decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-10309" class="wp-image-10309" src="https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2021/05/4384e963d5defe2239bbd0c7ec06f27e-300x169.jpg" alt="" width="220" height="124" srcset="https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2021/05/4384e963d5defe2239bbd0c7ec06f27e-300x169.jpg 300w, https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2021/05/4384e963d5defe2239bbd0c7ec06f27e-320x180.jpg 320w, https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2021/05/4384e963d5defe2239bbd0c7ec06f27e.jpg 720w" sizes="(max-width: 220px) 100vw, 220px" /></a><p id="caption-attachment-10309" class="wp-caption-text">高校生の頃の大林三佐子さん（ＮＨＫ事件記者取材noteから）</p></div>
<p><span style="color: #000000;">　自立を目指した大林さんは理由もなく殺害され64年の生涯を閉じた。彼女と面識はないが、同じ時代を生きてきた者として胸が痛む。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　自分で人生を切り拓こうとする人がこうした悲惨な目に遭い、事実かどうか分からない申請をして行政から保護を受け、人並み以上の生活をする人もいる。大林さんは自ら選んだ人生、その結果を社会システムのせいにする気はないが、人生は何と不条理なのかと思う。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　日本では古来より「清貧」が美徳の一種とされ、対価なしにゲインを得る行為を蔑む風潮がある。その思いが強すぎると、住む家を失い最低限度の生活も営めなくなってしまうこともある。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　その一方で、人生にとって最も大事なのは誇りであり、他人の施しをあくまでも拒否し、住む家を失ってもプライドを守りたいという思いを貫く人生もある。大林さんはその思いで明日を信じて生きていたのだから、本人が納得して選んだ道と言えるのかもしれない。実際、大林さんは他者からの施しの申し出を断っていたとされる。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　人生にとって何が正解なのか、僕如きに何が分かろう。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　１つだけ言えるのは、真面目に前向きに生きた人が損をするような社会であってほしくないということである。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　大林三佐子さんのご冥福をお祈りします。</span></p>
<p style="text-align: right;"><span style="color: #000000;">合掌</span></p>
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