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	<title>被害者ビジネス | 令和電子瓦版</title>
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	<title>被害者ビジネス | 令和電子瓦版</title>
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		<title>伊藤詩織氏 意見陳述の全文</title>
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		<dc:creator><![CDATA[松田 隆&#x1f1ef;&#x1f1f5;　＠東京 Tokyo&#x1f1ef;&#x1f1f5;]]></dc:creator>
		<pubDate>Wed, 22 Sep 2021 14:56:39 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[司法]]></category>
		<category><![CDATA[伊藤詩織]]></category>
		<category><![CDATA[山口敬之]]></category>
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					<description><![CDATA[　ジャーナリスト伊藤詩織氏が21日の東京高裁での控訴審で行った意見陳述の全文を掲載する。]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">　ジャーナリスト伊藤詩織氏が、ＴＢＳの元ワシントン支局長の山口敬之氏に1100万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審で21日行われた意見陳述は、対照的な内容となった。時折、涙で声を震わせる伊藤氏に対し、あくまでも伊藤氏の言動の矛盾点を指摘して理詰めで迫る山口氏。両者の意見陳述の全文を同時掲載し、比較する。まずは伊藤氏の意見陳述を紹介する。</span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="font-size: 14pt;"><strong><span style="color: #000000;">■一審一部勝訴の判断維持が狙い</span></strong></span></p>
<div id="attachment_11911" style="width: 230px" class="wp-caption alignleft"><a href="https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2021/09/itou.jpg"><img decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-11911" class="wp-image-11911" src="https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2021/09/itou-300x180.jpg" alt="" width="220" height="132" srcset="https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2021/09/itou-300x180.jpg 300w, https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2021/09/itou-768x461.jpg 768w, https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2021/09/itou.jpg 850w" sizes="(max-width: 220px) 100vw, 220px" /></a><p id="caption-attachment-11911" class="wp-caption-text">取材に応じる伊藤詩織氏（撮影・松田隆）</p></div>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">　伊藤氏の意見陳述は本文2585文字、原稿用紙でおよそ６枚という分量である。山口氏のそれが3319文字、およそ９枚に比べるとかなり短い。法廷外の事情に言及する部分が多い点が特徴と言える。一審で一部勝訴し、二審でその判断を維持してほしいという立場のため、それはある意味、当然のこと。</span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">　本来は刑事司法で裁いてもらいたかったが、それが叶わなかったために顔と名前を出して発信することにしたというもの。さらに名乗り出てから「売名」「被害者ビジネス」「ハニートラップ」などの心ない言葉が投げかけられ、山口氏側が二次加害をしてきたことで裁判の過程も苦しいものになったとする。この部分までで1183文字と半分近くを費やしている。</span></p>
<div id="attachment_11912" style="width: 230px" class="wp-caption alignright"><a href="https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2021/09/202edb85c733f19117646b505568f064.jpg"><img decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-11912" class="wp-image-11912" src="https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2021/09/202edb85c733f19117646b505568f064-300x200.jpg" alt="" width="220" height="146" srcset="https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2021/09/202edb85c733f19117646b505568f064-300x200.jpg 300w, https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2021/09/202edb85c733f19117646b505568f064.jpg 709w" sizes="(max-width: 220px) 100vw, 220px" /></a><p id="caption-attachment-11912" class="wp-caption-text">写真はイメージ</p></div>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">　後半で力を入れているのは、山口氏サイドが性被害者に対するステレオタイプのものの見方をしているとして、そのような見方は根拠がなく、また、正しくないとする。「『被害者は、あのような笑い方はしない』と性被害を受けた女性からきいた」という主張に対して、それは性被害者はこうあるもので、それと一致しないから伊藤氏は性被害者ではないという主張に根拠がないと攻撃するものである。</span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">　これをすることによって、伊藤氏がホテルを出る際に、前夜と違って髪を結んでいたのは「性被害にあった人であっても被害に遭ったことを周囲にわからないように行動をとる」こともあるとして、そのことが性被害の存在を否定するものではないとする。</span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">　そのような主張であるなら、膝を亜脱臼したと言っているのにスタスタと歩いていたこと、自分を殺そうとしたように感じた相手にTシャツを借りたこと、なぜ強姦でなく準強姦で訴えたのかなど、他の疑問点への言及があってもよさそうだが、その点については特に触れられていない。</span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">　伊藤氏が読み上げた陳述書は、審理後の囲み取材で弁護士から報道陣に配布された。それをそのまま掲載する。行頭は１字下げておらず、その点も配布資料に準じた。</span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="font-size: 14pt;"><strong><span style="color: #000000;">■意見陳述全文</span></strong></span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">東京高等裁判所　第24民事部御中</span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">2021年９月21日</span></p>
<p style="text-align: right;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">被控訴人</span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">控訴審を終えるにあたり、以下のように陳述させていただきます。</span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">事件が起きてから、６年が過ぎました。この裁判を始めてからは約４年が経ちます。</span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">2015年、事件当時の私は、必死でバイトで貯めたお金で海外の学校に通い、ずっと夢を見ていたジャーナリストの仕事がスタートし、毎日ワクワクしながら仕事に出かけていた25歳でした。当時はその後の20代を裁判に費やすとは想像もしていませんでした。</span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">事件と向き合う中で、自分の身に起こったことを、司法や社会がどう判断するのかを目の当たりにしてきました。精神的に痛めつけられ、攻撃されることの繰り返しでした。しかし「真実と向き合った」という事実は私の人生でとても大切なことだったのだと思います。</span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">この４年間、裁判で訴えたかったことは、そう多くはありません。まず、私の身に起きた出来事に対して、司法の適切な判断が下されることでした。そしてもうひとつ、判決を通じて、私が経験したような、性被害、および被害者バッシングという２次被害が、決して許されないものなのだというメッセージが広がることで、新たに被害者が泣き寝入りしなくてよい社会になることです。</span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">私は警察に届け出た段階で、刑事司法で裁いてもらうことを望んでいましたが、逮捕は直前で取り消しとなり、それはかないませんでした。刑事司法の不透明な対応に左右され、確かに存在していた性被害が、なかったことにされてしまうことに危機感を抱き、自分の顔を出し、そして名前を出して発信することを決意しました。</span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">「売名」「被害者ビジネス」「ハニートラップ」…。名乗り出てから、本当にさまざまな言葉が投げかけられました。刑事司法が適切に対応してくれていれば、私が被害者であることを、公に名乗り出る必要もありませんでした。また、名乗り出ることで傷つくことや失うことがあることも想像できたので、本当に悩みました。それでもこうして名乗り出たのは、被害を否定してはいけないと思ったためです。</span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">私は山口氏（以下、控訴人）に性暴力を受けてから、PTSDによるフラッシュバック、うつ状態を経験し、何度も死を考えました。街を歩くことにさえも恐怖を抱くようになり、一時期は日本を離れました。さまざまな誹謗中傷に触れたことで、現在でも自分でネットを閲覧することが難しい状態が続いており、仕事で必要なネットでの対応は、第三者にすべてお願いしています。</span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">裁判の過程は、とても苦しいものでした。被害と向き合い続けたことや、ネットなどの二次加害だけが理由ではありません。裁判の内外で、控訴人側が正当な反論を超えた中傷、そして二次加害の扇動を行い続けたためです。</span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">控訴人の第一審担当の北口弁護士は、ブログや記者会見で繰り返し、「妄想」「虚構」「虚偽」など私を嘘つき扱いし、病人扱いしてきました。北口弁護士は懲戒処分になりましたが、私は裁判自体に向き合う恐怖を深めました。</span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">今回の控訴審で控訴人側は、いかに私が信用のおけない人物であるかを示すことにエネルギーを費やしました。例えば私が事件当時住んでいた住居は、当時の私の収入では払えないはず、そしてそのマンションのオーナーは実は愛人をたくさん囲っていた、とあたかも私がオーナーに部屋を貸してもらう等の親しい間柄にあったような印象を与えるための無根拠な主張を重ねました。実際は、マンションの部屋をシェアハウスに改造したものであり、全く高額な家賃ではなく、自分で働いたお金で支払っていたのにも関わらず。</span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">他にも私の身の回りを詮索され、邪推され、事実ではないことを発信され続けました。</span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">また、この控訴審で、「真の性被害者」という言葉が、控訴人側の主張として繰り返し使われました。これは、被害者のステレオタイプを一方的に作り出し、そのイメージとズレているから、あの人は偽の告発者・性被害者なのだ、とする主張です。</span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">第一審の判決直後、控訴人側が開いた記者会見で控訴人は「『被害者は、あのような笑い方はしない』と性被害を受けた女性からきいた」という主張を行いました。控訴人は「引用である」と釈明しましたが、これも典型的なステレオタイプだと思います。この件にとどまらず、今回の裁判の中で、性被害者や女性全般に対するステレオタイプ的な見方が繰り返し持ち出され続けました。</span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">例えば、私が早くその場を去りたかったために、シャワーを浴びずに朝５時にホテルを出たことについて、控訴人はこう主張しました。「偶発的な経過から初めて性交に至ったにすぎない相手の男性が宿泊するホテルの居室で、当該相手の男性も使用しているであろうバスルームのシャワーを共有することなど、女性の心理として性交の合意があろうがなかろうが、抵抗感、不潔感、羞恥心といった、ないし消極的な感情を覚えるほうが当然といえる」などという主張をしました。もちろん、そのような「女性の心理」が、この社会に存在している根拠は示されていません。</span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">また、ホテルから出る際に、私の髪型が前夜と違って結ばれていたことについても、「心理的な余裕が明確にあったからできた」はずだとも主張しました。性被害にあった人であっても被害に遭ったことを周囲にわからないように行動をとる、ということもあるかと思います。何ごともなかったかのように。</span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">冷静に振舞おうとする被害者が多くいることを説明してもなお、「本当の被害者なら他の行動をとるだろう」という勝手な論理に縋り続け、私を非難し続けました。こうした文面がふんだんに記された準備書面や書証などの攻撃的な資料が届くたび、また新たな加害が行われているように感じ、苦痛の日々を過ごしてきました。</span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">事件直後、被害届を出そうとした私に対し、捜査員が「君の人生が水の泡になってしまうからやめなさい」と言いました。どんな事件でも、「被害者側に沈黙させる方が、被害者のために良いのだ」とされてしまう社会の仕組みの元（筆者註：「下」か）では、これからも誰かを長期間苦しめてしまうでしょう。被害者が司法できちんと守られること、そしてこれ以上「真の被害者」という勝手なステレオタイプによって、誰かを貶めるような出来事がおきないことを願ってます。</span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">この控訴審は新型コロナウイルスの影響により期日が延期されました。そのような大変な時期にもかかわらず、ここまで丁寧に審理していただき、本当にありがとうございました。</span></p>
<p style="text-align: right;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">以上</span></p>
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