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	<title>月刊Hanada | 令和電子瓦版</title>
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	<title>月刊Hanada | 令和電子瓦版</title>
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	<item>
		<title>花田紀凱氏 優越的地位を濫用してませんか？</title>
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		<dc:creator><![CDATA[松田 隆&#x1f1ef;&#x1f1f5;　＠東京 Tokyo&#x1f1ef;&#x1f1f5;]]></dc:creator>
		<pubDate>Wed, 26 Feb 2025 09:36:34 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[メディア]]></category>
		<category><![CDATA[独占禁止法]]></category>
		<category><![CDATA[月刊Hanada]]></category>
		<category><![CDATA[花田紀凱]]></category>
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					<description><![CDATA[　月刊Hanadaに合計２本の原稿を提出するも、最終的に２本とも引き上げた経緯を明らかにした当サイトの記事が注目されている。]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">　月刊Hanadaに合計２本の原稿を提出するも、最終的に２本とも引き上げた経緯を明らかにした当サイトの記事が注目されている。2024年３月の公開から１年近い年月が経っているが、同誌の編集方針をめぐって議論が発生している時期にＸで誘引を図ったことから”季節外れ”のアクセスが集まったと考えられる。当サイトとしては同誌とのトラブルは残念であるし、ある意味、申し訳なかったと思う部分がないわけではない。しかし、問題の根本には花田紀凱氏の遵法精神の欠如があるという事実は指摘しておくべきと考え、その点について記事にまとめ公開することとした。</span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="font-size: 14pt;"><strong><span style="color: #000000;"><img src="https://s.w.org/images/core/emoji/16.0.1/72x72/25fe.png" alt="◾" class="wp-smiley" style="height: 1em; max-height: 1em;" />支払われなかった原稿料</span></strong></span></p>
<div id="attachment_19451" style="width: 230px" class="wp-caption alignleft"><a href="https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2025/02/8381178eb0573025f3a016b32d292eb3.jpeg"><img decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-19451" class="wp-image-19451" src="https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2025/02/8381178eb0573025f3a016b32d292eb3-300x180.jpeg" alt="" width="220" height="132" srcset="https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2025/02/8381178eb0573025f3a016b32d292eb3-300x180.jpeg 300w, https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2025/02/8381178eb0573025f3a016b32d292eb3-768x461.jpeg 768w, https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2025/02/8381178eb0573025f3a016b32d292eb3.jpeg 850w" sizes="(max-width: 220px) 100vw, 220px" /></a><p id="caption-attachment-19451" class="wp-caption-text">花田紀凱「月刊Hanada」編集長の「週刊誌欠席裁判」画面から</p></div>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">　2024年３月10日に公開した「<a href="https://reiwa-kawaraban.com/media/20240310/">月刊Hanadaとは『もう関わりたくない』</a>」（以下、当該記事）は、同誌から筆者が原稿を引き上げた経緯を書いたものである。筆者は2021年３月と2022年12月に、同誌からの依頼を受けて原稿を２本提出した。</span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">　最終的にどちらも掲載されず、最後は原稿を引き上げた。どちらの原稿料も支払われていない。筆者は原稿をボツにされた経験は他にはないため、他の出版社はどのような扱いをしているのか分からないが、少なくとも法的にはボツになったとしても原稿料は支払われなければならない。</span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">　出版社からライターへの原稿依頼は一般的に請負契約（民法632条）、もしくは準委任契約（同643条）にあたると考えられる。請負契約であるとすれば、報酬は目的物の引き渡しと同時にされなければならない（同633条）。</span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">　月刊誌であれば通常、書面は交わさずに口頭でのやり取りで契約が成立し、「原稿料は雑誌が発売された翌月末の支払いです」「それで結構です」と報酬後払いの特約で合意する場合がほとんど。基本は請負契約であるから、書き手が原稿の依頼を受けて提出したにもかかわらず、出版社が報酬を支払わないことはあり得ない。一般社会ではごく当たり前のことが、月刊Hanadaではそれが守られていなかったのである。</span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">　当該記事で紹介した同誌の編集担当者が「多くの著者にご迷惑をおかけしております」と言ったのは当然のことで、法的には債務不履行による損害賠償請求の対象となる（民法415条）。花田氏と編集部がそれを理解しているのか疑わしい。</span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="font-size: 14pt;"><strong><span style="color: #000000;"><img src="https://s.w.org/images/core/emoji/16.0.1/72x72/25fe.png" alt="◾" class="wp-smiley" style="height: 1em; max-height: 1em;" />独占禁止法上も問題</span></strong></span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">　Hanada編集部のやり方は独占禁止法上、違法と評価される可能性がある。同法19条は「事業者は、不公正な取引方法を用いてはならない。」と定めており、不公正な取引方法とされるものに以下がある。</span></p>
<p style="text-align: left;"><em><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">【独占禁止法】２条９項</span></em></p>
<p style="text-align: left;"><em><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">５　自己の取引上の地位が相手方に優越していることを利用して、正常な商慣習に照らして不当に、次のいずれかに該当する行為をすること。</span></em></p>
<p style="text-align: left;"><em><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">ハ　取引の相手方からの取引に係る商品の受領を拒み、取引の相手方から取引に係る商品を受領した後当該商品を当該取引の相手方に引き取らせ、取引の相手方に対して取引の対価の支払を遅らせ、若しくはその額を減じ、その他取引の相手方に不利益となるように取引の条件を設定し、若しくは変更し、又は取引を実施すること。</span></em></p>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">　Hanada編集部が筆者に対して行なった取引は、まさに同法の「優越的地位の濫用」にあたると考える。筆者がこうした事実を公取委に報告したり、裁判所に訴えたりしなかったのは、ライターの世界ではここまで露骨にやることはレアケースではあっても、多かれ少なかれ、似たような状況があることや、たかだか原稿２本の報酬の回収に手間暇をかけていられないといった事情がある。</span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">　このようなトラブルになっても、出版社側を訴えるようなライターというレッテルを貼られるよりも、次の仕事をとってきた方が得という計算をするライターがほとんどであろう。そうして多くのライターは泣き寝入りをすることになる。</span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="font-size: 14pt;"><strong><span style="color: #000000;"><img src="https://s.w.org/images/core/emoji/16.0.1/72x72/25fe.png" alt="◾" class="wp-smiley" style="height: 1em; max-height: 1em;" />昨年11月施行”フリーランス法”</span></strong></span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">　もし、今、この種の問題が発生した場合、2024年11月１日に施行されたフリーランス法（特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律）で扱われることになると思われる。同法４条１項では報酬は給付を受領（原稿の受け取り）した日から60日以内に支払うべきこととされている。ボツにする、しないは関係なく原稿料は支払われなければならない。</span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">　また、事業者（出版社サイド）の遵守事項も定められている。</span></p>
<p style="text-align: left;"><em><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">【フリーランス法】５条</span></em></p>
<p style="text-align: left;"><em><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">　特定業務委託事業者は、特定受託事業者に対し業務委託…をした場合は、次に掲げる行為…をしてはならない。</span></em></p>
<p style="text-align: left;"><em><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">二　特定受託事業者の責めに帰すべき事由がないのに、報酬の額を減ずること。</span></em></p>
<p style="text-align: left;"><em><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">四　特定受託事業者の給付の内容と同種又は類似の内容の給付に対し通常支払われる対価に比し著しく低い報酬の額を不当に定めること。</span></em></p>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">　今、月刊Hanadaがどのような形で原稿を集めているのか分からないが、筆者が経験した当時と同じように雑誌のキャパシティの２倍、３倍の原稿を集めていれば、毎号、大量のボツ原稿が出る。それらの著者に対して報酬を支払っていなければフリーランス法４条１項に違反する可能性が高い。</span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">　花田氏が原稿を集められるだけ集め、ボツ原稿には報酬は支払わないことを合法であると思っているとしたら大きな間違いである。編集者としてどうこうではなく、まず一社会人として法に則った取引をすべき。社会にさまざまな警鐘を鳴らしながら、一方の手で違法な行為をしているとしたら、誰も耳を貸すことはないであろう。</span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="font-size: 14pt;"><strong><span style="color: #000000;"><img src="https://s.w.org/images/core/emoji/16.0.1/72x72/25fe.png" alt="◾" class="wp-smiley" style="height: 1em; max-height: 1em;" />現在の論争に一言</span></strong></span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">　最後に、現在、月刊Hanadaに関する議論について一言だけ言及しておく。筆者は詳しい事情については全く知らず、また、興味もなく、よって感想もない。そのため具体的な名称は出さないこととするが、気になる点が一つだけある。</span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">　それは編集部からの業務を受託した者が同誌に連載コラムを持ちながら、同氏が所属する団体を批判する記事も同時に掲載されていることである。業務受託した者はそれによってコラムを降りる決断をしたと伝えられている。</span></p>
<p style="text-align: left;"><em><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">【フリーランス法】14条</span></em></p>
<p style="text-align: left;"><em><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">　特定業務委託事業者は、その行う業務委託に係る特定受託業務従事者に対し当該業務委託に関して行われる次の各号に規定する言動により、当該各号に掲げる状況に至ることのないよう、その者からの相談に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備その他の必要な措置を講じなければならない。</span></em></p>
<p style="text-align: left;"><em><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">三　取引上の優越的な関係を背景とした言動であって業務委託に係る業務を遂行する上で必要かつ相当な範囲を超えたものにより特定受託業務従事者の就業環境を害すること。</span></em></p>
<div id="attachment_19453" style="width: 230px" class="wp-caption alignleft"><a href="https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2025/02/3e82518db10b0b7ec0b3d02389c5d736-3.jpg"><img decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-19453" class="wp-image-19453" src="https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2025/02/3e82518db10b0b7ec0b3d02389c5d736-3-300x180.jpg" alt="" width="220" height="132" srcset="https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2025/02/3e82518db10b0b7ec0b3d02389c5d736-3-300x180.jpg 300w, https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2025/02/3e82518db10b0b7ec0b3d02389c5d736-3.jpg 620w" sizes="(max-width: 220px) 100vw, 220px" /></a><p id="caption-attachment-19453" class="wp-caption-text">写真はイメージ</p></div>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">　コラム降板の経緯を踏まえれば、執筆者が『就業環境を害された』と考えた可能性がある。それに対して相談に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備が求められているのである。</span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">　この点を東京労働局に聞くと、事業者にはハラスメント相談窓口などの設置が求められており、そこに相談すべきとのこと。月刊Hanadaの飛鳥新社は果たしてそのような窓口を設置しているのか分からないが、設置されていなければ当然、行政の指導が入ることになる。また、書き手が就業環境を害されたと思うのであれば、厚労大臣に対して申し出て適当な措置をとるべきことを求められる（同法17条１項）。</span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">　編集方針の自由とライターの権利は両立させるべきものであり、ライター側に一方的な不利益を強いることは許されない。</span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">　花田氏が編集者としてどこまで関連法規を意識しているのか分からないが、少なくとも筆者が経験したこと、現在の状況からは遵法精神があるとは言えないように思える。様々な問題はその点に原因が求められると考えている。</span></p>
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			</item>
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		<title>月刊Hanadaとは「もう関わりたくない」</title>
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		<dc:creator><![CDATA[松田 隆&#x1f1ef;&#x1f1f5;　＠東京 Tokyo&#x1f1ef;&#x1f1f5;]]></dc:creator>
		<pubDate>Sun, 10 Mar 2024 14:55:29 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[メディア]]></category>
		<category><![CDATA[防衛大臣]]></category>
		<category><![CDATA[月刊Hanada]]></category>
		<category><![CDATA[花田紀凱]]></category>
		<category><![CDATA[非核三原則]]></category>
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					<description><![CDATA[　保守系の雑誌である月刊Hanadaの花田紀凱氏が、ジャーナリストの山口敬之氏と原稿の掲載をめぐってネット上で意見をぶつけ合っている。]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">　保守系の雑誌である月刊Hanadaの花田紀凱氏が、ジャーナリストの山口敬之氏と原稿の掲載をめぐってネット上で意見をぶつけ合っている。同誌３月号に掲載予定だった山口氏の連載を掲載しなかったこと、その経緯を巡って両者の意見が対立。実は筆者（松田隆）も月刊Hanadaとは一悶着あって原稿を引き上げたことがあり、今回のようなことは十分に発生し得ると思っていた。</span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="font-size: 14pt;"><strong><span style="color: #000000;"><img src="https://s.w.org/images/core/emoji/16.0.1/72x72/25fe.png" alt="◾" class="wp-smiley" style="height: 1em; max-height: 1em;" />山口敬之氏の連載が未掲載</span></strong></span></p>
<div id="attachment_17286" style="width: 230px" class="wp-caption alignleft"><a href="https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2024/03/hanada.jpeg"><img decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-17286" class="wp-image-17286" src="https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2024/03/hanada-300x180.jpeg" alt="" width="220" height="132" srcset="https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2024/03/hanada-300x180.jpeg 300w, https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2024/03/hanada-1024x614.jpeg 1024w, https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2024/03/hanada-768x461.jpeg 768w, https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2024/03/hanada.jpeg 1134w" sizes="(max-width: 220px) 100vw, 220px" /></a><p id="caption-attachment-17286" class="wp-caption-text">花田紀凱氏（同氏のYouTubeチャンネル画面から）</p></div>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">　ジャーナリストの山口敬之氏は月刊Hanadaの常連のライターであり、安倍晋三元首相の暗殺に関して連載を続けている。ところが３月号に掲載予定だった第７回の掲載がなく、山口氏は自身のニコ生の番組の中で、その経緯を説明していた。</span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">　これに対して月刊Hanadaの花田紀凱氏は「山口敬之さんは自らの番組その他であれこれ発言していますが、事実と異なる点が多々あるので、以下、経過を説明します。」（月刊Hanada プラス・<a href="https://hanada-plus.jp/articles/1486">山口敬之さんの連載『安倍暗殺の謎 第7回』を3月号に掲載しなかった理由を説明します｜花田紀凱</a>）として、長文を掲載している。</span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">　同氏は連載を掲載しなかった理由を「引用が非常に多い」「その引用も精密さを欠く」としている。山口氏としては月刊誌の連載が掲載されないということはライターとしての信頼に関わるだけに避けたいのは当然のこと。両者の言い分を外部から聞いただけでは真相はどうで、どちらにより負うべき責任があるのかは一概に言えない。</span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">　ただ、花田氏の言い分を読むと疑問に感じる部分は少なくない。</span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">　まず、山口氏から出稿があり、すぐに「ゲラ」を作って山口氏に送りＯＫをとっている。ゲラというのは新聞社でも用いるが、実際の誌（紙）面を事前に刷るもので、ライターから受け取った原稿を雑誌（新聞）の体裁に組んだものを指す。ゲラは誤字・脱字等を修正する程度で、ほとんどの場合そのまま誌（紙）面となる。</span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">　ライターがゲラにＯＫを出したということは、通常、（これで掲載して結構です）という承諾を与えたことを意味する。編集部としては（これで掲載していいですか？）という前提でライターに聞いていると、おそらくほとんどの書き手は判断する。</span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">　それをゲラが出来てから「引用が多い」などと言って、内容についてライターと話をする手順は明らかにおかしい。締切直前であっても、ゲラにする前に指摘してリライトしてもらうのが筋で入稿当日にゲラが刷り上がっているのであるから時間的余裕はあったはず。</span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">　そもそも入稿時点で引用が多いことは編集者なら花田氏でなくても理解できる。「本文350行中、直接引用は132行、引用解説は107行」（同）というのが気に入らないのであれば、引用を大幅に削ってリライトすることになり、ほとんど全面書き直しである。それをゲラを刷る前に指摘しても再入稿は間に合わないと判断し、その時点で掲載しないことを決め、とりあえずゲラを刷ることで編集部に掲載意思があるというアリバイ作りをしたのではないか。花田氏の説明を読むと、そう感じるライターは少なくないと思う。</span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="font-size: 14pt;"><strong><span style="color: #000000;"><img src="https://s.w.org/images/core/emoji/16.0.1/72x72/25fe.png" alt="◾" class="wp-smiley" style="height: 1em; max-height: 1em;" />筆者と月刊Hanadaとの関わり</span></strong></span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">　こうした月刊Hanadaのやり方は、ライターとすればどの時点で掲載が正式に決まるのか分からないから非常に困る。これがライター１人で完結している場合ならまだしも、取材対象がいた場合には、その相手にもいつ掲載になるか説明できずライターとしての信頼に関わる。</span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">　そうしたことを月刊Hanadaの編集部はほとんど考慮していないようであり、筆者も非常に痛い目に遭っている。</span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">　筆者と月刊Hanadaとの関わりは３年前に遡る。2021年２月６、７日に「<a href="https://reiwa-kawaraban.com/tag/男と格闘/">伊藤詩織さんへ強姦致傷被害者から</a>」という２回の連載を当サイト上で行った。それが編集者の目に留まったのか、それをそのまま掲載したいという申し出があった。こちらとしては原稿を使い回しできるのであるから、ありがたい話ではある。ただし、当サイトの読者は、雑誌に全く同じ原稿が出ているのを見るとがっかりするであろうから、そこは２本の連載をまとめて大幅に書き換えて提出した。</span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">　３月30日に原稿を提出したが掲載されないまま時が流れ、５月25日になって「原稿ですが、掲載はまだ先になりそうです。」という返信を最後に、結局、掲載されずに終わった。正直、（月刊Hanadaってこういう仕事の仕方</span><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">をするの？）とがっかりしたのを覚えている。</span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="font-size: 14pt;"><strong><span style="color: #000000;"><img src="https://s.w.org/images/core/emoji/16.0.1/72x72/25fe.png" alt="◾" class="wp-smiley" style="height: 1em; max-height: 1em;" />元防衛大臣に取材</span></strong></span></p>
<div id="attachment_13797" style="width: 230px" class="wp-caption alignleft"><a href="https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2022/05/bouei.jpg"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-13797" class="wp-image-13797" src="https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2022/05/bouei-300x180.jpg" alt="" width="220" height="132" srcset="https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2022/05/bouei-300x180.jpg 300w, https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2022/05/bouei.jpg 709w" sizes="auto, (max-width: 220px) 100vw, 220px" /></a><p id="caption-attachment-13797" class="wp-caption-text">防衛省（撮影・松田隆）</p></div>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">　次に接点があったのが2022年11月20日。この時は筆者から同じ担当者に企画を持ち込んだ。非核三原則についての記事で、現行の三原則の遵守が本当に日本の国防上いいことなのかを問う内容。元防衛大臣に取材してコメントを入れ、記事に厚みを出すというものであった。</span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">　企画書を出すなど何度か連絡をとり、11月25日に「12月２日までに8000文字で提出を」というメールを受け取った。元防衛大臣の取材が12月７日に設定されたので、12月３日に元防衛大臣のコメントを空白にした原稿を提出。７日に取材し、８日に空白の部分を取材の中から埋め、元防衛大臣にコメントのチェックをしていただき、８日夕に最終原稿を提出した。</span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">　この時点で最新号への掲載は難しいと思っていたが、案の定、11日になって最新号への掲載は見合わせるという連絡が入った。掲載できないのは記事のバランスの関係で、内容は悪くなかった</span><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">という。どういった理由にせよ掲載されなくなったため、筆者から元防衛大臣に「申し訳ありませんが、今号での掲載は見送られました」と伝え、謝罪した。元防衛大臣も忙しい中、こちらの締切日程を考慮してコメントのチェックに協力していただいたので、ライターとしては非常に申し訳ない思いであった。</span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">　年が明けてからは「早くゲラを送ってください」というメールを出したが、「原稿を再度、編集長が読む段取りになっている」とのことで、なかなか送ってこない。そもそも前年末には「ゲラは年明けになります」と言っていたので、いつの間にか後退している点に不信感を抱かずにはいられなかった。</span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">　年明けの2023年１月17日、ゲラが送られないまま編集者から台割りが決まり、次号への掲載が見送られたというメールが届いた。謝罪の言葉とともに、弊誌が多くの著者に迷惑をかけているという趣旨の内容であった。また、新たに、ウェブであれば早めに掲載できるという提案がされていた。要は誌面ではもう掲載する気がないということに読めるし、実際、そうなのであろう。</span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">　こちらとしては、もう一度、元防衛大臣に連絡して「すみませんが、掲載が見送られました」と報告して、謝罪しないといけない。そして、「ウェブなら掲載しますと言っていますが」と新たな提案をすることになる。</span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">　ーーそんなことができるはずない。掲載すると言って何度も直前でひっくり返されてきたのであるから、今回も「やっぱりウェブでの掲載も見送らせていただきます」と言われる可能性は否定できない。合計３回「今回は掲載されませんでした」と取材対象に言うライターを誰が信じてくれるというのか。</span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="font-size: 14pt;"><strong><span style="color: #000000;"><img src="https://s.w.org/images/core/emoji/16.0.1/72x72/25fe.png" alt="◾" class="wp-smiley" style="height: 1em; max-height: 1em;" />迷惑をかけている認識があるなら</span></strong></span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">　こちらとしてはウェブなら絶対に掲載すると確約が取れたら、元防衛大臣に話をするというところがギリギリの譲歩、着地点である。その確約も編集担当ではなく、責任者の確約でないとまたひっくり返されかねない。その点を聞くと「お約束してWEBで配信しなかったことはございません。」という返事。過去の配信実績ではなく、編集長が今回、必ず配信しますという確約を求めているのに、この返答である。</span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">　やむなく、ほぼ最後通牒と言っていい内容を伝えた。</span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">　「私に希望（筆者註・ウェブでの掲載を望むか）を聞くということであれば、まず、今回は必ず雑誌に掲載する、もしくはwebで公開するという言質を、責任者（筆者註・花田紀凱氏）の言葉として与えてください。交渉はその後です。もし、それができないなら、原稿を引き上げます。私の希望を聞かないと編集長と相談できないということであるなら、相談はご無用です。原稿を引き上げます。」</span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">　これに対して、編集者からの回答は「必ずウェブで配信することは約束できる」というものであったが、あくまでも編集者からの回答で、こちらが求めた責任者の担保は得られなかった。この時点で交渉を打ち切り、原稿を引き上げたというのが経緯である。</span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">　多少なりとも関わりのあった編集者だけに、最後に社会人の先輩としてあえて苦言を呈した。憎まれ役になっても、編集者が何か思うところがあれば今後の彼の人生に役立つのではないかと思ったからである。</span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">　「○○様（編集者）もおっしゃったように『多くの著者にご迷惑をおかけしております』という状況であれば、迷惑をかけないようなやり方をされたらいかがでしょうか。非常に厳しい言い方になりますが、他人への迷惑や他人の犠牲の上に成り立つビジネスはいずれ、破綻すると思います。失礼なことを書き連ねましたが、厳しいことを申し上げるのも、ここまでお世話になったことへのせめてものお礼と思っていただければ幸いです。」</span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="font-size: 14pt;"><strong><span style="color: #000000;"><img src="https://s.w.org/images/core/emoji/16.0.1/72x72/25fe.png" alt="◾" class="wp-smiley" style="height: 1em; max-height: 1em;" />起こるべくして起きた</span></strong></span></p>
<div id="attachment_17287" style="width: 230px" class="wp-caption alignleft"><a href="https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2024/03/f9b5c76a29213d21af0cc92a1a2f6fff.jpeg"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-17287" class="wp-image-17287" src="https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2024/03/f9b5c76a29213d21af0cc92a1a2f6fff-300x180.jpeg" alt="" width="220" height="132" srcset="https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2024/03/f9b5c76a29213d21af0cc92a1a2f6fff-300x180.jpeg 300w, https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2024/03/f9b5c76a29213d21af0cc92a1a2f6fff.jpeg 652w" sizes="auto, (max-width: 220px) 100vw, 220px" /></a><p id="caption-attachment-17287" class="wp-caption-text">写真はイメージ</p></div>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">　この後、花田編集長にメールを出し、原稿を引き上げたことを伝えた。ライターが出版社から原稿を引き上げるということは、もうその会社とは二度と縁がなくなることを意味する。フリーのライターとしては避けたいことではあるが、正直、もう月刊Hanadaとは関わりたくないという気持ちであった。それは今でも変わらない。</span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">　同業他社の人と話をしたが、業界内でも月刊Hanadaのやり方には批判の声が強いという。「出版する２倍、３倍の量の原稿を集め、その中から気に入ったものをピックアップしていく。雑誌が勢いのあった昔ならともかく、今はそんなやり方が通用する時代ではない。」と半ば呆れたように話していた。</span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">　おそらく、月刊Hanadaでは筆者のような問題は数多く発生しているのであろう。いずれ、おおごとになるのではないかと思っていたら、同誌のエース格の山口氏との騒動である。「起こるべくして起きた」というのが正直な感想である。花田氏が変わらなければ、同じ問題は発生すると思う。</span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">　最後に筆者が原稿を引き上げた後、花田氏に送ったメールの一部を示す。</span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">　「花田様をはじめ、皆様には大変お世話になりましたが、その間、一度も貴誌の力になれなかった私自身の力量不足、そして、皆様に余分な負荷をおかけしてしまったことを心苦しく思っております。その点、お詫び申し上げます。これまでのご厚情に感謝申し上げるとともに、今後の貴誌のますますのご発展をお祈りいたします。」</span></p>
<p style="text-align: left;"><span style="color: #000000; font-size: 12pt;">　花田編集長から返事はなかった。</span></p>
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		<title>小川榮太郎氏vs朝日新聞で考える訴訟リスク</title>
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		<dc:creator><![CDATA[松田 隆&#x1f1ef;&#x1f1f5;　＠東京 Tokyo&#x1f1ef;&#x1f1f5;]]></dc:creator>
		<pubDate>Sun, 14 Mar 2021 12:19:47 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[司法]]></category>
		<category><![CDATA[不法行為]]></category>
		<category><![CDATA[名誉毀損]]></category>
		<category><![CDATA[東京地裁]]></category>
		<category><![CDATA[月刊Hanada]]></category>
		<category><![CDATA[小川榮太郎]]></category>
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					<description><![CDATA[　文芸評論家の小川榮太郎氏が、朝日新聞から謝罪広告と損害賠償を求められていた訴訟の判決が東京地裁であった。]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p><span style="color: #000000;">　文芸評論家の小川榮太郎氏が自身の著書の記述に関し、朝日新聞から謝罪広告と損害賠償を求められていた訴訟の判決が３月10日、東京地裁であった。謝罪広告請求は退けられたが、小川氏と出版元の飛鳥新社は200万円の支払いを命じられた。この訴訟はフリーランスのライターには避けて通れない重要な問題を孕んでいる。</span></p>
<p><span style="font-size: 12pt;"><strong><span style="color: #000000;">■朝日新聞を厳しく批判した小川榮太郎氏</span></strong></span></p>
<p><span style="color: #000000;">　小川氏は著書「徹底検証『森友・加計事件』朝日新聞による戦後最大級の報道犯罪」（飛鳥新社）の中で、朝日新聞を厳しく批判している。書籍の表題を含め、記述のほぼ全てで真実性は認められないと認定され、名誉毀損が成立すると判断された。請求額5000万円のうち200万円の支払いを命じる請求の一部認容判決であるが、朝日新聞が公表した<a href="https://public.potaufeu.asahi.com/company/release/info/2021/判決全文.pdf">判決文</a>を見ると、朝日新聞側の主張がほぼ認められる内容となっている。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　これに対して小川氏は「極めてスキャンダラスで異常な判断だ」、飛鳥新社は「当方の意見が受け入れられず残念だ」とコメントを発表した（時事通信電子版３月10日付け「<a href="https://www.jiji.com/jc/article?k=2021031000982&amp;g=soc">評論家と飛鳥新社に賠償命令　朝日新聞の森友報道めぐり―東京地裁</a>」参照）。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　小川氏と飛鳥新社は控訴するのではないかと思われるが、控訴審も楽な戦いではないと思われる。</span></p>
<p><span style="font-size: 12pt;"><strong><span style="color: #000000;">■ライターにとって避けて通れない名誉毀損訴訟のリスク</span></strong></span></p>
<div id="attachment_9504" style="width: 230px" class="wp-caption alignleft"><a href="https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2021/03/824b1f9d5c819eb014b7a4f2b535277a.jpeg"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-9504" class="wp-image-9504" src="https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2021/03/824b1f9d5c819eb014b7a4f2b535277a-300x215.jpeg" alt="" width="220" height="158" srcset="https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2021/03/824b1f9d5c819eb014b7a4f2b535277a-300x215.jpeg 300w, https://reiwa-kawaraban.com/wp/wp-content/uploads/2021/03/824b1f9d5c819eb014b7a4f2b535277a.jpeg 567w" sizes="auto, (max-width: 220px) 100vw, 220px" /></a><p id="caption-attachment-9504" class="wp-caption-text">月刊Hanada2021年４月号、小川氏の記事から</p></div>
<p><span style="color: #000000;">　この問題はフリーランスで活動するライターにとっては避けて通れない。一般的にメディアに属する人間は名誉毀損にならないように注意するが、民法・刑法の名誉毀損について詳細に勉強した人間などほとんどおらず、せいぜい、経験則から「根拠のないことは断定しない」という原則に基づいて記事を書くぐらいである。僕も当初はその程度の認識であった。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　幸いにも僕は在職中に大学院でこの種の問題を学ぶ機会があり、当サイトで記事を書く際にも、名誉毀損には格段の注意を払っている。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　民事も刑事も大差ないが、民事での名誉毀損は以下のように教えられる。「一般に、人に対する社会的評価を低下させる行為が名誉毀損であるとされており、客観的な社会的評価が被侵害利益だということになる」（内田貴 民法Ⅱ 東京大学出版会 p348）。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　もっとも、事実の摘示（例えば、彼は泥棒だなどの指摘）をして社会的評価を低下させたら、直ちに名誉毀損になるかと言われると、そういうわけではない。次の事由が存在する場合には不法行為は成立しない。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">①その行為が公共の利害に関する事実に係り</span></p>
<p><span style="color: #000000;">②もっぱら公益を図る目的に出たこと</span></p>
<p><span style="color: #000000;">③摘示された事実が真実であることが証明されたこと</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　また、意見の表明も名誉毀損になることがあるが、この場合も以下の事由があれば、不法行為は成立しない。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">❶公共の利害に関する事実に係り、かつ、その目的が専ら公益を図るものであり、</span></p>
<p><span style="color: #000000;">❷前提としている事実が主要な部分について真実であることの証明があったときは、</span></p>
<p><span style="color: #000000;">❸人身攻撃に及ぶなど論評としての域を逸脱したものでない限り、</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　名誉侵害の不法行為の違法性を欠くとされる。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　摘示した事実、前提とした事実が真実であることの証明があればよく、真実と信ずるについて相当の理由があるときには、不法行為の故意・過失の要件が欠けると解釈されるのが一般的である（以上、同p349、p350。最判昭和41年６月23日、最判平成元年12月21日）。</span></p>
<p><span style="font-size: 12pt;"><strong><span style="color: #000000;">■小川氏は他にやり方があったのでは？</span></strong></span></p>
<p><span style="color: #000000;">　この点、判決文を見ると、小川氏は朝日新聞側から指摘された９つの問題ある記述に関して、７つは意見ないし論評の表明であるとし、事実の摘示よりも緩和された要件で免責されると主張している。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　しかし、東京地裁は例えば記述１で、小川氏は「原告（朝日新聞）が、森友問題及び加計問題について、スクープをねつ造して虚偽の事実ないし疑惑を報道した」（判決文p18から）との事実を摘示したとし、その上で「被告（小川氏）らは、その真実性の主張に当たっては、原告（朝日新聞）の主観的事情として…疑惑に根拠がないとの認識を有していたことを主張立証する必要がある」（同p27から）とした。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　これを主張立証するには、編集局長が会議で「根拠がなくてもいいから、安倍首相を叩け」と命じたことなどを出すなどするしかなく、相当、ハードルは高い。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　そうした状況を考慮し、仮に僕が書籍を執筆する場合であれば、証拠が掴めない以上、いくつかの”無理筋”の記事を挙げた上で「これらの記事を読むと、組織的に安倍叩きを目的に報じていたと感じる人も出てくるのではないか」というレベルの意見の表明にとどめるだろう。こうすれば、そのような記事が書かれていたという事実は真実であり、上記❶～❸の要件を満たし、免責されると考えられるからである。</span></p>
<p><span style="font-size: 12pt;"><strong><span style="color: #000000;">■直感的に思った「危ない人だなぁ」</span></strong></span></p>
<p><span style="color: #000000;">　基本的なスタンスとして、情報発信をする上で根拠を示せない場合は断定すべきではない。思い込みと客観的事実の峻別は必要で、それは訴訟リスクを回避するという点からも極めて重要である。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　僕は小川氏とは面識はなく、どういう人なのか知らないが、月刊Hanadaの最新号（2021年４月号）の「小池百合子の野望を挫け！」を読んだ時に（危ない人だなぁ）というのは直感的に感じた。記事内の「小池氏のような無能・無責任で上昇志向の強いオポチュニスト（機会主義者）は…」（同号p36）という表現を見た時には、他人事ながら（大丈夫なのか）と心配したほどである。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　小川氏が主張するように、報道機関がこの種の訴訟を提起することは、表現の自由の萎縮につながるというのはその通りであろう。しかし、表現の自由とて無制約に認められるわけではない。</span></p>
<p><span style="color: #000000;">　言論機関も、やる時はやってくる。小川氏の訴訟を見ると、情報発信のリスクについて改めて考えさせられる。</span></p>
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