5月17日の朝日社説、有名人の死去を政治主張に利用しないで
松田 隆🇯🇵 @東京 Tokyo🇯🇵
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5月17日の朝日新聞の社説のタイトルは「子供達へ、火垂るとだるまの教え」というものだった。これが朝日テースト満載と言うか、読むだけで朝から満腹という感じ(音声データはこちらから)。
書き出しを引用すると「改ざん、うそ、女性蔑視、開き直り。自らは恥ずべき行いを重ねる一方で、子供には道徳を説き、ひとつの鋳型にはめようとする。そんな最近の政治家や官僚」とあります。相手を非難するのにここまで汚い言葉を使うかな、という気がするし、そもそもそんな政治家や官僚はいないと思う。それを言うなら、サンゴ事件や慰安婦、吉田調書をめぐる一連の報道は「自作自演、根拠のない報道、誤りが見つかっても無視し続ける、誠意のない謝罪、開き直り。自らは恥ずべき行いを重ねる一方で、政治家や官僚を批判する。そんな朝日新聞」と書かれるであろう。
いつも思うが、泥棒が「戸締り用心火の用心」と言っても、誰もまともに聞かないのと同じということ。
社説の内容としては、まずアニメ監督の高畑勲さんの死去について扱っている。高畑氏は自作の「火垂るの墓」を情緒に訴えるだけの反戦映画にするつもりはなく、事実を淡々と客観的に描くことを心したことを紹介。そして「異論を排し、大勢に流れてしまいがちのこの国の危うさが、常に念頭にあった」と書いています。この点がどこまで高畑氏の思想と一致するのか分からないが、天皇にすべての権力が集中していた大日本帝国憲法下の日本と、国民主権、象徴天皇制を明記している日本国憲法下の現在の状況を同一視すること自体がナンセンス。前提が異なる。
それから絵本作家のかこさとしさんが亡くなったことについても触れられている。かこさんも反戦作家・・なのかな、僕は知らないが。その方の著書が33年ぶりに復刊されたことについて、朝日新聞は「少数意見の尊重が民主主義の基本であることを物語る」と書いている。確かに民主主義の基本の1つに少数意見の尊重はある。
しかし、民主主義の大原則は多数決で、その大前提の上に少数意見の尊重がある。そこの順番を理解しないといけない。それを理解できないのか、しようとしないのか分からないが、野党や朝日新聞は多数決のことを「数の横暴」などと、よく口にする。議会の多数決は民意の反映だからね。
こういう一つ一つの表現に朝日新聞の欺瞞性みたいなものを感じるし、有名人の死亡を政治主張に利用しないで、と言いたい。