取材の舞台裏(10)ドギーバッグの奥深い世界・・食の世界の難しさを知った取材

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松田 隆🇯🇵 @東京 Tokyo🇯🇵

松田 隆🇯🇵 @東京 Tokyo🇯🇵

青山学院大学大学院法務研究科卒業。1985年から2014年まで日刊スポーツ新聞社に勤務。退職後にフリーランスのジャーナリストとして活動を開始。

ドギーバッグが日本でなかなか普及していない理由を探っていくという記事で、Foodist Mediaでの公開は2017年7月31日。

https://www.inshokuten.com/foodist/article/4470/

これは編集部からの依頼で、生みの苦しみを感じる思い出深い記事となった。

ドギーバッグ問題は奥が深い(写真は小林教授に掲載許可をいただいています)

最初は「アメリカで流行のドギーバッグを採用しているわが店舗はイケてるでしょ?」みたいな宣伝になるから、店舗も簡単に取材に応じてくれると考えていた。ところが、次から次へと断られた。5,6店舗断られたかな。

「何で?」

さすがに僕も頭を抱えてしまった。そこで店舗は諦めて、ドギーバッグ普及委員会に話を聞くことにした。

https://www.doggybag-japan.com

同委員会の理事長は愛知工業大学経営学部の小林富雄教授。先生のお話を伺って、なぜ、店舗が取材に応じないのか、なぜ、日本ではドギーバッグが普及しないのか、自分なりにその謎が解けた。

その理由は本文を読んでいただきたいのだが、簡単に言えば食品ロスの削減という社会的要請と、個店の経営効率は相反する関係になる場合もあるという部分に収斂されると思う。

小林先生のお話で興味深かったのは、一部に残る「残さず食べろ!」みたいな価値観とは明確に一線を画していて、「社会の成熟性のような部分を醸成していく事で、食品ロスを減らすのがベター」というような価値観を尊重しているように、僕には感じられたことだ。くどいようだけど、あくまでも、僕の感じ方ね。

ここで小林先生とご縁ができて、後に弁護士ドットコムでも取材をお願いすることになった。取材による人脈はライターの財産ということをあらためて感じた取材でもある。

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