国境なき医師団の倫理なき寄付金集め(1)名簿購入しDM 警察に相談相次ぐ

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松田 隆🇯🇵 @東京 Tokyo🇯🇵

松田 隆🇯🇵 @東京 Tokyo🇯🇵

青山学院大学大学院法務研究科卒業。1985年から2014年まで日刊スポーツ新聞社に勤務。退職後にフリーランスのジャーナリストとして活動を開始。

 ノーベル平和賞を受賞した国境なき医師団の日本事務局(所在地:東京都新宿区、代表:加藤寛幸)が12月9日、名簿業者から高校の卒業名簿などを買い付け、個人情報を入手し寄付を求める用紙を無差別に送付していたことが分かった。無関係の人にいきなり寄付を迫る手法に警察にも相談が相次いでいるという。「普遍的な医の倫理と人道援助の名の下に」(同団体憲章)任務を遂行する団体による「倫理なき」手法、国境なき医師団は「見境なきDM団」に改めてはいかがか。連載で追う。

■突然のダイレクトメール、警察は「絶対に開封するな」

国境なき医師団の見境なきDM攻撃

 発端は筆者の実家に12月上旬に寄付依頼と筆記具らしき物が入った手紙が送りつけられたことである。既に実家を離れて30年以上、筆者と実家の住所を結びつける情報など、高校の卒業名簿以外にあり得ない。送付者は「国境なき医師団」。1999年にノーベル平和賞を受賞した誰でも知っている団体である。

 筆者は同団体と何の繋がりもなく、その上、名簿等から買った以外に考えられない住所へ郵便物が来るのだから、世界的なNGOが送付したものとは思えない。筆者に恨みを持つ者が国境なき医師団の名を語り、爆発物等を送ってきたのではないかと不安に思うのは当然であろう。

 実家で暮らす80歳過ぎの母に、危ないので家の外に置いておくように言い、12月7日(土)に埼玉県警熊谷署に電話で相談。同薯の担当者からは「危険なので、絶対に開けないようにお母さんに言ってください。まず『国境なき医師団』に問い合わせをするのはいかがでしょう。その団体が『そのような物は送付していない』というのであれば、その時にあらためてご相談ください」というアドバイスを受けた。

■業者から名簿買い数万人に送付

 そこで12月7日に国境なき医師団の日本事務局にメールで問い合わせたところ、12月9日(月)になって返信が来た。同団体の朝倉由美子氏名義で「世界各地で行っている医療・人道援助活動をご紹介し、ご理解とご支援の輪を広げるきっかけになればとの思いから、今まで弊団とご縁がなかった皆様へダイレクトメールをお送りしています。」という内容。

 その上、「このたびの案内が、弊団にご関心をお持ちいただくきっかけになりますと幸いです。」というものであった。警察に相談し、落ち着かない週末を過ごした人間を挑発するかのような文言である。

 同日に電話で同団体事務局に直接、問い合わせたところ、ヤマモトトモコと名乗る女性と、メールを送ってきた朝倉由美子氏は以下のように答えた。

①都内にあるアクトン・ウインズ株式会社から高校の卒業名簿などを購入した。

②購入した名簿に基づき無差別に手紙を送付した。

③送付した相手は数万人。

④このような方法は数年前から実施している。

⑤当団の行為は、個人情報保護法など法令に反していない。

⑥不安にさせてしまったことは申し訳ない。

■バブル期に多かった名簿を利用した勧誘、営業

 バブル期に特に盛んだったのが、こうした名簿による電話やDMでの勧誘である。不動産投資の勧誘などの電話が職場や自宅にかかってきて迷惑した人は少なくないはず。僕も日刊スポーツ在籍時に高校と大学の名簿から調べたという業者から週に何度も電話がかかってきて、その度に「二度と電話しないでくれ」と言っていた。

 そのようなことが社会問題になり、個人情報保護法が2003年に成立したのはよく知られている。しかし、今でもそうした名簿から投資の勧誘等が行われることはある。国境なき医師団はその一例ということであろう。

 国境なき医師団と電話で話した後、筆者は再度、埼玉県警熊谷署に電話をかけた。「お騒がせして申し訳ありません」と謝って事の顛末を報告すると、熊谷薯の担当者はこう言った。

 「国境なき医師団の手紙については、相談が多いんです。あなたが初めてではありません。『何の関係もないところから、寄付してくれという手紙が来るのは気持ち悪い』ですとか、『何で個人情報が漏れているのか。許せない』という声がありました。『2度も来た、どうなっているのか』というのもあります。しかし、直ちに違法性が認められないので、警察としても検挙できないのが現状です。相談者には受取拒否や、宅配業者なら返送を頼むこともできるので、それを勧めています。」

■倫理なき手法に国境なき医師団日本事務局の見解は?

 国境なき医師団では個人情報の扱いについてHPで公開しているが、それによると活動によって得た個人情報だけを利用するとある。しかし、同団体のHPには活動について「業者から名簿を買う事」は含まれていない。何より、こうした手法が倫理的に許されると考えているのか。

 以上の点については(2)で詳しく触れる。

3 thoughts on “国境なき医師団の倫理なき寄付金集め(1)名簿購入しDM 警察に相談相次ぐ

  1. アバター タカハシトモコ より:

    昨日、T-DMとして国境無き医師団NPO法人からボールペンと医師からの手紙と共に寄付の振込用紙が入っていました。

    Tカードを持っているので何か特典でもあったかと開けてびっくり!何か理不尽なものを感じながらも開封してしまい、ボールペンを受け取るなら払わなきゃいけないのかと思っていましたが、ネットの時代は有難いです、調べてすぐに貴殿の記事を見つけ冷静になりました。

    人の良心に漬け込む詐欺紛いの寄付金募りも多いですし、以前からTポイントを利用した寄付をしていたこともあり選ばれたのかとも思いましたが、いきなり不躾に送られてくるしかも半強制的な?(ボールペンと共に送ってくるあたり)きな臭い感じがしました。

    本当にその寄付金がどう使われるかも疑わしいので振り込みしないことにします。

    これからも送られてくるかもしれませんが、中を見るまでどのような内容が全くわからないようにしてあるのでそれも気持ち悪いですね。

    長々とすみません。
    この記事が無ければ寄付しているところでした。
    ありがとうございます(^^)

    1. 松田 隆🇯🇵 @東京 Tokyo🇯🇵 松田 隆🇯🇵 @東京 Tokyo🇯🇵 より:

      >>タカハシトモコ様

       コメントをありがとうございます。国境なき医師団、実際に電話で話してみて、相当、胡散臭い人が集まっている集団と感じました。名簿業者から名簿を買って無差別DM送付というだけで、まともな人間のやることではありませんし、そこに罪悪感が全くないというのは異常の一言です。

       最近、この関連記事のPVが増えてきたので、また、無差別送付を始めたなとは思っていましたが、やっぱり、ですね。絶対に許してはいけない連中だと思っています。また、情報がありましたら、ぜひともお知らせください。近いうちに、この件の続報を書こうと思っています。

  2. アバター 野崎 より:

    国境なき医師団に関しては未確認ですが、日本ユニセフ、ユニセフ、アムネスティ、、アドラジャパン(キリスト教系国際NGO)ピースウィンズ(行政から金を引きずり出している)等

    人権費はトータルの金額で公表していますが役員等個々人の給与金額は公表していまっせん。

    これ問題であると考えます。
    人から寄付された金員から断りもせず勝手に、じゃ俺たちこれだけもらうよ、と同じです。
    人は給与から生活のみならず遊びに消費します。

    その意味での給与を取るな、という事ではありません、公開せよ、勝手に給与額を決めるな、ということです。
    大いに飲み、かつ食い娯楽に英気を養い他者の為に活動してくれるのは結構であり否定するものではありません。

    この事を街で敷き援助を募る上記団スタッフに問うたところ又問題点をものべましたが疑問を呈する者は一人もいませんでした。

    じゃトップの役員が月給100万円だったら? と聞いたら、そんなことある訳ない、と、
    あなた役員の給与額知らないんでしょ? で空回り。

    中にはこちらが嫌がらせ、からんでいると認識し最初から終わりまで眉にしわをよせ睨みつけていた女性も。質問に対しいいかげん解放してください!と 

    彼女も公開不要だと、個人情報です!と、
    というので個人の意思で公開することは何ら問題ないでしょ、で空回り。

    ユニセフ、日本ユニセフ、どちらか忘れましたが寄付金でそこそこの規模のビルを建ているはず、その分本来の目的へ回らない。

    作家、曽野綾子さんも国際NGOを組織して活動していらっしゃいましたが、当初スタッフ全員無給、事務所は曽野さんの自宅(現在は知りません)メモ用紙に折込チラシも使ったとか、資金使途、決算報告は一銭一厘まで公開していましす。

    御返信は不要です。

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