「無能な働き者」「神がかり」小泉環境相を更迭せよ
石井 孝明🇯🇵 @東京 Tokyo🇯🇵
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◆自分の妄想で政策決定?異様な発言をする大臣
小泉進次郎環境大臣がおかしい。前から発言と思考が変だったのだが、エネルギー、環境問題で、常軌を逸した行動をし始めた。この分野を私は記者としての活動のテーマにしており、小泉氏によって日本がおかしな方向に進むことを憂う。偉そうな発言で恐縮だが、小泉氏に辞職してほしい。
日本政府は4月22日、関係閣僚会議を開き「30年度までに温室効果ガスを46%削減する」と決定した。気候変動サミットに合わせた国際公約のためだ。
同23日放送のT B S系の『NEWS23』で小泉大臣がインタビューに応じた。「46%に設定した根拠」について、小泉大臣は両手で“浮かび上がる”輪郭を描きながらこう語った。
「くっきりとした姿が見えているわけではないけど、おぼろげながら浮かんできたんです。46という数字が」(下線筆者)(TBS NEWSから)
つまり国の政策を、神がかった個人の妄想で勝手に決めたという。
◆発言の誤りと理解不足
小泉氏の短い発言はさまざまな問題を孕むが、次の2点で深刻な問題だ。
第一に、彼は誤ったことを言っている。
46%の削減は、菅義偉首相の主導する「2050年までにカーボンニュートラル」の政策を反映したものだ。梶山弘志経産相は23日の閣議後会見で、「総理の決断で発表されたもの」と説明。その水準についても、これまでの政策アプローチでは下限から上限(今回は40%~45%)の間の中央値をとるところ、できるだけ上限に近い数値をとり、欧米とそん色のない野心的な目標に設定したと強調した(ちなみに、梶山氏はエネルギー問題に精通し、かなり有能な政治家・大臣だと、私は評価している)。
つまり、この国家目標は、小泉大臣一人で決めたわけではない。彼が影響を与えたとしても、言わぬが花だろう。それを一人で決めたようにいうのは、菅首相をはじめ、他の政治家のメンツを潰す発言だ。小泉大臣は自分を大物に見せたいのだろうか。政府・与党の中でも、彼は批判を今後受けるだろう。
第2の問題として、問題の重さ、複雑さを小泉大臣は全く理解していない。
温室効果ガスの発生はエネルギーの生産、経済活動と絡んでいる。経済活動が活発になれば、電力や輸送用エネルギーは増えるため、経済成長の中で削減は難しい。温室効果ガスの削減を国内対策で行えば、雑な試算だが1%の削減につき1兆円前後のコストがかかるという研究もある。46%の削減のコストは数十兆円単位だ。
海外から排出権を買って、それをカウントする方法もある。税金を「ガス」のために、外国に流すのは馬鹿馬鹿しい。このように重大な問題であるにもかかわらず、小泉氏は温室効果ガスの削減のコスト、日本経済への影響を真面目に考えていない。
温室効果ガスの削減問題は、経済のルール作り、国際的なパワーゲーム、主導権争いの問題だ。そもそも各国は、かなりずるいことをして、温室効果ガスの削減目標を膨らませている。日本の経済・政治面での競争相手である中国は、そもそも削減目標を定めていない。「2030年までにピークを迎え、2060年までに実質ゼロを実現できるよう努力する」という曖昧なものにしている。経済への悪影響を真剣に中国共産党の政治指導者が考えているのだろう。
日本だけが真面目に削減目標を設定し、負担を引き受けるのは、あまりにも愚かしい。1997年に合意した京都議定書体制は、日本が過剰な負担を一国だけ負い律儀に履行したのに、2010年に崩壊した。この経緯を小泉氏は全く知らないようだ。
それを「神がかり」で決めたと、公言することは国際的な恥である。日本人にとっては恐ろしいことであるし、外国政府からは笑い物にされる。
◆責任から逃げる「無能な働き者」
小泉氏は、最近、これに加えておかしなことをしている。自分の仕事をしていないのだ。
4月13日に菅政権は、東京電力の福島第一原発の放射性物質を除去した処理水について、海洋放出を決定した。環境省は福島事故において、「事故により放出された放射性物質による環境への汚染への対処」「放射性物質に係る環境の状況の把握のための監視及び測定」、の主務官庁になっている(原子力規制委員会設置法より抜粋)。小泉環境大臣は、その役所の責任者なのだ。しかし汚染水問題について、彼は発言を全くしていない。この問題は、菅首相が主導した。小泉大臣は同時期に温暖化問題で、メディアに頻繁に登場しているのに、意識的にこの問題から逃げているとしか思えない。
温暖化問題は「かっこいい」が、一方で汚染水問題は、批判必至の「政治的に難しい問題」だ。つまり、小泉大臣は「かっこいい」ことだけに熱心だ。彼の人間性、そして政治家としての資質を疑う。
「ゼークトの組織論」という軍事格言がある。
「軍人には四つのタイプがいる。
「有能な怠け者」は指揮官にせよ 。手を抜いて勝つことを考えるからだ。
「有能な働き者」は参謀に向いている 。なんでもでき、組織を動かすからだ。
「無能な怠け者」は連絡将校か下級兵士が務まる 。余計なことはしないからだ。
「無能な働き者」は銃殺するしかない 。間違ったことを続け、敗北をもたらすからだ。」
残念ながら、小泉進次郎氏は今の段階では、「無能な働き者」にしか見えない。発信力だけはあり注目されるものの、必要のないことにしゃしゃり出て、社会を混乱させている。そして必要なところでは働かない。
菅政権も、自民党も、国民も小泉氏の扱いを、このまま変な行動を続けるならば、真面目に考えた方がいいだろう。もし変わらなければ、「銃殺しろ」とは言わないが、まず環境大臣職を更迭し、社会に迷惑をかけない位置に祭り上げておくのが適切だ。
このニュースは、まとめサイトで見た程度ですが、えっ!?ってなりました。
前からですが、発言内容が軽いですね、この人は。思い付きで喋ってる印象。
無能な働き者、まさしくその通りで、これほど厄介な者は居ない。
最近は太陽光発電でも変な事を言い出しました。
本記事で全体像が朧気ながら掴めました。ますますもって、
大臣の器ではない。何故これに将来総理待望論が出て来るのか。
マスコミの報道の仕方の賜物でしょう。
孫子の兵法に従えば、敵国のやり方は正解かもしれませんね。
日本の報道は、ミスは大きく取り上げるが、きちんと働いている政治家に
関する記事は、全くと言っていいほど取り上げない。特に海外に対する案件は顕著です。
こういったところも今後の取り扱いを期待します。
>>ぷんぷん丸様
コメントをありがとうございます。返信が遅れまして申し訳ございません。
閣僚となってからの小泉氏はメッキが剥がれてしまった印象があります。総理への道は遠かったように感じます。
選挙は強いのですが、その強みが失われた時にどうなるかでしょう。石井氏の指摘は的確だと感じます。
》》ジャーナリスト石井様
『無能で従順な働き者』であれば、上が優秀なら問題はないのでしょうね。しかし『無能で野心的な働き者』ならば一番厄介な存在だと思います。
当初、小泉進次郎氏は意図的にDNAを利用する戦略的な政治家だと思っていました。そうあって欲しかったのですが、最近は石井様のご指摘と同じ思いを抱いております。
こんにちは。
まだ兄貴のほうがましみたい・・・。
>>高山椎菜様
コメントをありがとうございます。返信がおくれまして申し訳ございません。
お兄さんは結構、いい俳優だと感じます。小泉家は政治の世界より、芸能の方がいいのかもしれません。小泉政権も演出がかかった部分が多かったように感じますし(笑)。
河村市長
高須院長
伊是名幹事長
飯塚元院長
日本はどうなっちゃうんですかね…
>>ななし様
コメントをありがとうございます。
確かにおかしな人が多いですね。河村市長、高須院長らは、おかしな事務局に翻弄された感はありますが。
京都議定書は我が国にとってただの黒歴史になりましたね…。
アメリカに脱退の口実を与えた爪の甘さや開発途上国に目標値を設定しなかった点、罰則の不条理さ、腹立ちを超えて呆れ返ります。
コメントをありがとうございます。返信が遅れて申し訳ございません。
京都議定書は今にして思えば先進国だけで、中国やインドなどを含んでおらず前時代的なものと感じます。パリ協定は実効性が問題ですし、この問題はなかなか国際的な合意が難しいと今更ながらに感じます。
内容は本当におっしゃるとおりだと思います。ひとつだけ、処理水が途中から汚染水に表現が変わってしまったのが気になりました。細かいところだとは思うのですが。
小泉進次郎氏はかなり前から田中真紀子氏と同じタイプではないかと思ってました
責任のない立場からの一言二言は一般受けするタイプの鋭さがあるけれど、実務に付かせたらハッキリ言って無能
今回、大臣になってからこの人は絶対に総理大臣にしちゃダメな人だというのを強く実感しました
総理じゃなくても役職付きはやめてほしいですね
>>通りすがり様
コメントをありがとうございます。石井に代わって返信させていただきます。
小泉進次郎≒田中真紀子は的確な比喩だと思います。田中真紀子氏は本当に無能であったと感じます。外相を更迭されただけでも珍しい人間ですし、その取材を受けている最中に泣き出してしまうという失態。
小泉氏といい勝負かもしれません。
セクシー進ちゃんファミリーの(株)テクノシステムと、ブロック大臣こと拒否太郎ちの日本端子(株)、太陽光の環境負荷、ウイグル強制労働について、大手メディアはおとなしいですな。