人気講師「モリテツ」暴走 警察施設内部を動画で公開

松田 隆🇯🇵 @東京 Tokyo🇯🇵

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人気英語講師の森田鉄也氏(通称・モリテツ)が、自身のYouTubeチャンネル「Morite2 English Channel」で、原則として撮影が禁止されている警察施設内の様子を動画で公開した。問題の動画は、森田氏が指導などを行なっている学生のX君が撮影したものであるとされる。動画内では森田氏自身がナレーションを加えて紹介しており、当サイトは警察施設内の撮影行為として重大な規程違反にあたる可能性があると判断し、岐阜県警に情報提供を行うとともに、YouTubeに対し、当該動画の削除を求める通報を行った。
■運転免許試験場内部の無断撮影
動画に映っている施設は、岐阜県岐阜市三田洞東にある岐阜試験場と見られる。撮影者とされるX君は、同試験場にて実施された運転免許の学科試験の合格発表時に、モニターに表示された合格者番号や周囲の様子をスマートフォンで動画撮影したことは確実と考えられる。
X君は学科試験を5回目で合格しており、その合格の瞬間を記録したこの動画を、森田氏は自身のチャンネルで紹介。
タイトルは「◯◯◯の5度目の運転免許学科試験の結果発表」とされている。動画の4分53秒から5分32秒、5分54秒から5分56秒の2か所で当該シーンが公開されている。なお、◯◯◯はX君の実名のため伏せ字とした。
特に2度目の放映時には「合格した時の動画はこちら!」と強調し、視聴者の関心を煽る形となっていた。動画内では、「学科試験合格者発表」という表示と合格者番号、アナウンス音声が流れており、実際の試験場で撮影されたものであるのは間違いないものと思われる。
■ 撮影禁止が常識の警察施設
運転免許試験場は各都道府県警察が管理しており、多くは内部の撮影を原則禁止とされている。例えば、岐阜県に隣接する愛知県では「愛知県警察庁内管理規程」により、第10条1項10号で撮影・録音行為を管理責任者の許可なしに行うことを禁止している。
岐阜県警には同様の規程は見当たらなかったが、全国の道府県警では同様の管理方針を採用していると考えられる。たとえば、警視庁府中運転免許試験場(東京都府中市)では「施設内撮影禁止」と明示された看板が設置されている。
このように、施設内での撮影を禁止する措置は全国の運転免許試験場で一般的に見られる傾向である。
岐阜県警の担当者は当サイトの電話取材に対し、問題の動画を見ながら対応。「その場所が撮影禁止の対象かどうかは即答できませんが、警察施設内での撮影は基本的に禁止されていることが多いのは事実です。取調室とか、事務室で僕らが仕事をしている時にカメラを向けられることはありません。証拠の漏洩などにもつながりかねませんから。ここの場所がそういった対象になるのかどうか、私もわかりかねる部分もありますので即答はできませんが、確認してみます」と話した。
県警サイドが情報提供を受けたということで、筆者は求められるまま連絡先、電話番号、生年月日を県警に伝えた。なお、YouTubeにも削除すべき動画であることを知らせる通報を行った。
■ 森田氏のモラルが問われる
今回の問題は、撮影の是非だけではない。動画には合格者の受験番号や他の受験者の姿が映り込んでおり、個人情報やプライバシー保護の観点からも深刻な懸念がある。さらに、X君は虚言の傾向が顕著で、学習障害の可能性も指摘されており、そうした人物を動画コンテンツの題材とし、視聴回数を稼ぐ手法には強い倫理的疑念が生じる。当サイトでは過去にも同様の問題点を指摘してきたが、森田氏は取材に応じていない(参照・教育系YouTuber松原•モリテツ氏 生徒”見せもの” ほか)。
加えて、森田氏は2024年5月、自身の銀行口座が凍結されたことを同チャンネル内で報告。その理由として、「他人に銀行振込を依頼していたこと」が原因としている。これは銀行との約定違反にあたる可能性があり、特殊詐欺対策、マネーロンダリング対策が重視される現代においては、たとえ善意であっても慎重さが求められる行為で、極めて軽率といえる(Morite2 English Channel・銀行口座凍結【活動休止します】)。
教育に携わる者として、生徒の合否結果を不特定多数が見ることのできる形で公開することや、撮影が疑問視される施設内の様子を公開することは、教育的配慮を著しく欠く行動であり、強く非難されるべきである。
X君による動画撮影が不適切なものであった場合、森田氏がそれを止めることが教育者としての役割であり、それを怠ってコンテンツとして利用したことは、視聴者の信頼を著しく損なうものである。
このような行為が今後も続けば、教育者としての資格が厳しく問われる事態に発展しかねない。当サイトでは、森田氏が速やかにこうした行為から手を引き、教育者としての自覚を持って行動するよう強く求めたい。
最近の森田氏によるX君いじりは明らかに度が過ぎており、もはやX君が社会復帰するのは不可能に近い状況と思います。