小室圭さん質問に無言の何が悪い

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松田 隆🇯🇵 @東京 Tokyo🇯🇵

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青山学院大学大学院法務研究科卒業。1985年から2014年まで日刊スポーツ新聞社に勤務。退職後にフリーランスのジャーナリストとして活動を開始。
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 秋篠宮ご夫妻の長女、眞子様と結婚した小室圭さんが10月31日(日本時間11月1日)、ニューヨークでいきなりテレビ局にマイクを突きつけられた。10日前にニューヨーク州の司法試験に合格したばかりの同氏は、表情を固くしたまま無言で通り過ぎた。翌日にも同様のシチュエーションがあったが、一言も発しなかった。一般人に対してこうした取材が必要なのか、倫理的に許されるのか、メディアのモラルが問われる。

■1分20秒付きまとった記者

「メディアの前に」とのテロップ(FNNプライムオンラインから)

 小室さんは10月21日にニューヨーク州の司法試験に合格した。この後は同州で弁護士として働くことが予想されるが、公式にコメントなどは発表していない。11月1日、FNNやテレビ朝日などのテレビ局が小室氏にマイクを突きつけて取材するニュースを流した。

 記者は各社を代表して来たことを伝えた上で「このたびはおめでとうございました」「眞子さまとお祝いする時間はありましたでしょうか」「眞子さんから何かお話とか」「秋篠宮様たちにはご報告とか、直接されたりしましたでしょうか」「日本でも結構、お祝いする声があったと思うのですが、支えてくださった人たちへ何か、いいですか」「これからもニューヨーク生活、まだ続くと思いますけど…お母様にはご報告はされたんでしょうか」「一言いただけますでしょうか」と1分20秒ほど横を歩きながら質問を続けた(FNNプライムオンライン・イヤホン外さず無言の1分半…小室圭さん、合格後初めてカメラの前に 報道陣への対応に変化? ほかから)。

 これに対して小室氏はイヤホンを外すことなく、まっすぐ前を向いたまま歩き続け、一言も発しなかった。ジャーナリストの森暢平氏によると、この様子がワイドスクランブル(テレビ朝日系)で流されると、スタジオからは「メディアに一言ぐらいあってもいいのではないか」(末延吉正氏)、「ガン無視でしたね」(吉永みち子氏)とのコメントがされたという(同氏ツイッター・11月1日10:37投稿)。

 さらに翌2日にも同様に出勤途中と思われる小室氏にマイクを突きつけた。この時、小室氏は前日と違って取材者に対して軽く会釈をしたように見えたが、何も話すことはなかった。

■ダイアナ元妃の最期の言葉

 こうしたメディアの取材方法には疑問が残る。秋篠宮ご夫妻の長女と婚姻をされたとはいえ、眞子さんは皇室典範12条で皇族の身分を離脱しており、現在は民間人である。その配偶者である小室氏も当然、民間人である。

 一民間人の出勤途上に一方的にマイクを突きつけ、1分以上付きまとう行為が適切な取材ではないことは明らか。司法試験に合格したことの感想や、周囲への報告の有無などあえて聞く必要はあるのか疑問に思う。

 こうした取材に悩まされた代表格が故ダイアナ元妃で、その姿を写真におさめようと行く先々でフリーランスのカメラマンにつきまとわれた。このようなカメラマンは迷惑な存在であることから「パパラッチ(伊語で蚊の意味)」と呼ばれた。

 故ダイアナ元妃は1997年、パリで事故死したが、これはパパラッチに追われていた最中の出来事であり、運転手がパパラッチを振り切ろうとしてスピードを出しすぎた結果、トンネルの柱に激突したものであった。

 僕は事故直後の1999年9月、日刊スポーツ新聞社の記者としてパリで関連取材をしたが、その時にパリのタブロイド紙に元妃が事故直後、車外に投げ出された時の様子がレポートされていた。それによると駆け寄ったパパラッチの1人が「大丈夫ですか」と声をかけると、元妃は「leave me alone(放っておいて)」と言ったとか。その記事は翻訳して当時の日刊スポーツにも掲載されたが、元妃のおそらくこの世での最期の言葉が「放っておいて」だったことは今から思うとメディアに所属する1人としてもっと真剣にとらえなければいけなかったと思う。

 死に瀕した時に、なお、そのような言葉を発したということは、取材を名目に、まとわりつくような人たちがいかに元妃を苦しめていたか、ということに他ならない。

■なぜ正式に取材を申し込まない

 小室氏にマイクを突きつける人をパパラッチと同様に扱うのは失礼かもしれないが、相手が感じる苦痛はそれほど差はないのではないか。

 小室氏にすれば、これまでメディアの報道では悪者扱い、司法試験に2度落ちたことを面白おかしく伝えられ、合格したら「おめでとうございます」と笑顔で近づいてくる人への嫌悪感は相当なものであると思う。自らに悪意を持っていたと思われる人が笑顔で近づいてくれば、大抵の人は不快感を覚えるであろう。

 もちろん、小室氏に反発を覚える人もいるかもしれないし、母親の醜聞から皇族の女性と結婚する相手として相応しくないと考える人も少なからず存在すると思われる。しかし、仮にそのような人がいたとしても、小室氏が出勤途中にマイクを突きつけられ、付きまとわれ、コメントを強要される謂れなどない。

 どうしても報じたい、伝えたいと思うのであれば、小室氏の関係者を通じて取材を申し込む、それがダメならコメントをするように依頼すべき。おそらく小室氏は答えないと思うが、その事実を伝えればいい。「小室さんは取材に応じませんでした」と報じることと、今回の付きまとった結果、何も答えなかったことは、結局、同じ「ノーコメント」である。

 同じ結果しか得られないなら、相手に負担をかけない方法でやればいいと思うのだが、それをしないのは、結局、取材に応えない固い表情の小室氏の画がほしかっただけなのではないか。

■吉永氏自身も経験しているはず

写真はイメージ

 いい加減、メディアのこうした意味のない、そして対象に迷惑をかける取材はやめたらどうかと思う。国民がメディアに答えなければならない義務などない。相手が了解した上で取材は成り立つものであることをもう一度、よく考えたほうがいい。

 驚くのはフジテレビの映像では「合格後 初めて日本のメディアの前に…」というテロップがつけられていたこと。小室氏がメディアの前に出たのではなく、メディアがまとわり付いた結果、小室氏が映し出されただけではないのか。

 こうした姿勢を見ると、フジテレビは何が問題なのかが全く分かっていないと思われても仕方がない。

 前出の吉永みち子氏はかつて日刊ゲンダイに所属、騎手の吉永正人氏と婚姻し、作家となった。表立ってツーショットを見せなかった夫婦で、一時期、主にスポーツ新聞のカメラマンがそのツーショットを撮影しようと躍起になっていた。あるスポーツ紙は離れて座っている2人をあたかも並んでいるように加工して紙面に掲載。これには僕の所属する日刊スポーツのカメラマンが「○○紙は貼りつけしやがった」と憤っていた。

 吉永氏自身がそうした嫌な経験をしていたのであるから、「ガン無視でしたね」などと他人事のように言うのではなく「こうした取材方法はやめるべき」となぜ言えないのか、残念でならない。

 末延吉正氏はテレビ局出身のジャーナリスト。この状況を見て「メディアに一言ぐらいあってもいいのではないか」と言える神経に至っては理解不能。繰り返すが、メディアに答える義務など誰にもない。

■新聞もテレビも危機感はあるのか

テレビ朝日画面から

 こういうのも一種の報道被害と言って差し支えない。ネットの普及で新聞やテレビの必要性が大きく減退する中、旧媒体も何をどう報じることがメディアとしてのあるべき姿なのかを考える時で、それを等閑にしておけば、やがて国民から必要とされなくなる時がくる。

 新聞が全盛期の4割から5割の発行部数になっているのは、ネットの普及だけが原因ではない。テレビの衰退も同様である。

 彼らは本当に危機感を持って日々働いているのか。自分たちが特別な地位にいるという思いで仕事をしていたら、遠からず旧媒体は淘汰されると思う。

 小室氏の固い表情を見て、報道のあり方を真剣に考えてみてはどうかと思う。

"小室圭さん質問に無言の何が悪い"に4件のコメントがあります

  1. えねみー より:

    そもそも一般人にまとわりついてコメント貰って聞かされる視聴者はどう受け止めれば?と思う。そのコメントは多くの視聴者が望んだ物なのか?コメントを発する当事者は何かメリットがあるのか?その辺りを考えて報道しないと、ただの独りよがりなので、衰退すると思う。どこかの国の環境団体のように

  2. こたつ より:

    この人たちは、自分がノーアポで突撃取材を受けたら、いつでもどこでも素直に取材に応じるのだろうか?

  3. Tim より:

    そんな「絵面」を多くの大衆が求めてる、というコトなのではないですかね?
    日本の大衆も「ゲス」になり下がったってコトですかね…

  4. 匿名 より:

    小室氏が立派な人間であろうがそうでなかろうが皇室を継ぐ立場にはなりえないのに
    夢中になっている人はそこを勘違いして怒っているように見える
    「立派な人」なら宮家になったのに、みたいな恐ろしい勘違いを

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