「弁護士ログニュース」当サイト写真等を無断使用

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松田 隆🇯🇵 @東京 Tokyo🇯🇵

松田 隆🇯🇵 @東京 Tokyo🇯🇵

青山学院大学大学院法務研究科卒業。1985年から2014年まで日刊スポーツ新聞社に勤務。退職後にフリーランスのジャーナリストとして活動を開始。

 弁護士検索サイト「弁護士ログ」のニュースサイトなどが、当サイトが著作権を有する写真や記事の内容を無断で使用していたことが23日までに判明した。川口市在住のクルド人にインタビューした際に当サイトの松田隆が撮影した写真と、当該クルド人の来歴を無断で使っていることがわかった。弁護士を検索するサイトが違法な行為を行なっているのは許し難い行為であり、著作権侵害に該当すると考え、当サイトは厳しい態度で臨む。

◾️画像検索逃れる意図か

当サイトと弁護士ログニュースの画面

 無断使用された写真と記事は、当サイトが2023年5月21日に公開した「川口市在住クルド人に聞く(前編)」に掲載されたもの。これは川口市に住むクルド人であるユージェル・マヒルジャン氏(当時31)に取材をしたもので、その際に掲載した写真がそのまま、弁護士ログニュースの2025年3月21日公開の記事「有名川口クルド人社長、同居女性殴り逮捕 難民申請5回目不認定 100万円寄付で大野知事から感謝状も」で使用されている(参照・「当サイトと弁護士ログニュースの画面」)。

 当該写真は当サイトで公開する5日前の2023年5月16日に、川口市内の株式会社マヒル内で撮影したもので、マヒルジャン氏にデスクに座っていただき撮影したショットの中の1枚。パソコンの画面に人物が写っているため、(画面を写らないようにしますか?)と聞いたが、本人が「これでいいから。写っていいから」ということでシャッターを押したので、鮮明な記憶として残っている。

 弁護士ログニュースが掲載した写真は、元の写真の上に「クルド人有名社長暴行で逮捕!」(緑文字)、「不法滞在にて会社経営者、同居人女性をスマホで殴って逮捕」(赤文字)が置かれている。その意図は不明であるが、Google画像検索は、色のパターンや輪郭をもとに類似画像を検索するため、写真の上にテキスト、それも色が異なるものを置いた場合、画像の色構成(カラーヒストグラム)が大きく変わることで一致度が下がることが考えられる。

 こうした加工を施すことで、画像検索で検出されにくくなるように意図した可能性はある。もし意図的に検索を回避しようとしたのであれば、無断使用に加えて隠蔽の意図もあったと考えられ、極めて悪質である。

◾️コピペの決定的な証拠「半角スペース」

 無断使用は写真だけではない。記事についても、コピー&ペーストしたと疑われる部分がある。マヒルジャン氏から当サイトがその経歴を聞いて記事にしたが、原文は以下のようになっている。

★令和電子瓦版「同氏は1991年、トルコのガジアンテプ県の県都シェヒトゥカミル市のテキルヌンチャムルル村の生まれ。1994年に父親が単独で日本にやってきて解体業に従事。2002年2月、本人が11歳の 時に父が在留していた日本に渡り、地元の小学校に入学した。同年8月にオーバーステイとなって帰国、2004年9月に再び来日、13歳の時から蕨市の機械工場で働き始め、その後、解体業に就いた。2016年4月に解体業の株式会社マヒルを設立。自身はその後、収容され、2018年、27歳の時に仮放免(被収容者について一時的に一定の条件を付して身柄の拘束を仮に解く制度)となった。その状態は今も続いており、仮放免中は原則として就労できないため、株式会社マヒルはそのホームページによると(夫人と思われる)日系ブラジル人が代表を務めている。」

写真はイメージ

 この部分が弁護士ログニュースでは「マヒル容疑者は1991年、トルコのガジアンテプ県の県都シェヒトゥカミル市のテキルヌンチャムルル村出身。1994年に父親が単独で日本にやってきて解体業に従事する。…」など、文末や、主語を変えただけでほぼそのまま使用されている。

 特筆すべきは、当サイトの「本人が11歳の 時に」の部分。実は、この時は「11歳の」と「時に」の間に半角スペース「 」が入り込んでしまった。これは当サイトの単純なミスであるが、弁護士ログニュースの記事も同様に「11歳の」と「時に」の間に半角スペースが入っている。これは当サイトの記事をコピー&ペーストした決定的な証拠と言っていい。

 現在、マヒルジャン氏は取材に応じることは少なく、これを聞くために当サイトがどれだけの労力をかけたか無断使用の人々は理解していないと思われる。苦労の末に得た情報を、安易にコピー&ペーストして自分たちが調べたものであるかのように書く姿勢は許し難い。

◾️法律ニュースメディアの信じ難い行為

 この弁護士ログニュースは記事へのコメントはできず、また、問い合わせもないことから、当サイトから無断使用を指摘する手段がない。そのため、今回の記事で無断使用を知らせるしかなく、記事化した次第である。

 弁護士ログニュースは弁護士ログというサイト内のコンテンツ。「弁護士ニュースは、弁護士ログが運営する法律ニュースメディアです。話題の出来事を法的観点からわかりやすく・やわらかく解説するニュースコンテンツをお届けします。」(弁護士ログ・旬な話題を法的観点で解説 弁護士ログニュース)というページである。法律ニュースメディアが著作権侵害が濃厚な行為を行っていることには驚きを禁じ得ない。

 また、弁護士ログは弁護士の検索サイトで、地域とキーワードを入力すると関係する弁護士の一覧を見ることができる。

◾️3つのサイトで掲載

 写真と記事の無断使用を行ったのは弁護士ログニュースだけではない。弁護士ログニュースの記事の末尾に参考サイトとして「さくらフィナンシャルニュースnote(該当記事)」と「さくらフィナンシャルニュース(該当記事)」が記載されている。

 その2つのサイトにも、同じタイトルの記事と写真が掲載されている。写真は弁護士ログニュースのものと全く同一であると見られ、記事も同様で、「11歳の」と「時に」の間に半角スペースが入っている。

 以上の3つのサイトはそれぞれ参考サイトとして自サイト以外の2つのサイトが記載されリンクされている。

 当サイトでは23日午後1時に、さくらフィナンシャルニュースの当該記事に記事を削除し、当サイトに連絡をするようにコメントした。さらに午後6時過ぎにも同様の趣旨のコメントを入れたが、コメントは承認制のため、ページに反映されておらず、午後9時を過ぎた時点で何の反応もない。

 さくらフィナンシャルニュースは「経済・法曹系のニュースサイト」であり、2006年に旧ライブドアの上級執行役員だった山尾恭生氏が設立した株式会社セレージャテクノロジーが運営母体になっていたという。山尾氏は、元衆議院議員の山尾(現・菅野)志桜里のかつての夫である。

写真はイメージ

 2014年2月に株式会社さくらフィナンシャルニュースが設立され、株式会社セレージャテクノロジーから事業譲渡を受けるとされている(以上、Wikipedia・さくらフィナンシャルニュースから)。弁護士ログとの関わりについては不明である。

 少なくともさくらフィナンシャルニュースの運営母体は確立された組織のようであるが、それにもかかわらず、写真と記事の無断使用を堂々と行っていた点には驚かされる。写真は当サイトに事前に使用の許諾を求めるとか、記事については引用を示すなどの方法はあるのに、それらを一切せずに無断で使用するのであるから法令遵守の意識が著しく欠如している。。

 当サイトでは厳格に対応する方針であり、これを見ている弁護士ログらの関係者には、直ちに連絡をしてくることを求める。

    "「弁護士ログニュース」当サイト写真等を無断使用"に2件のコメントがあります

    1. AuO2 より:

      https://ben54log.com/のサイトを見てみましたが、該当の記事は削除されているみたいです。
      それと、相手のメールアドレスですが、サイト内にはなさそうなので、Abuseのアドレスに送ってみてはいかがでしょうか。
      調べてみたところ、ドメインの管理とそのIPアドレスの管理はどちらもGMOインターネットでした。
      ここで公開するとまずいような気もしますので、必要でしたら、情報を提供します。問い合わせの所から送ればいいのでしょうか。
      相手先のサイトで問い合わせのメールアドレスがない等の点については、プロバイダーの規約に反する可能性もありますので、GMOインターネットの規約などを調べてみるのもいいかと思います。

      1. 松田 隆🇯🇵 @東京 Tokyo🇯🇵 松田 隆🇯🇵 @東京 Tokyo🇯🇵 より:

        コメントをありがとうございます。問い合わせから、ご連絡をいただければと思います。よろしくお願いいたします。

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