免職教師の叫び(8)ホラー映画の如く
松田 隆🇯🇵 @東京 Tokyo🇯🇵
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今年1月、免職処分になった札幌市の元教師の鈴木浩氏(仮名)の事件でポイントとなったのは、録音された”自白”である。かつての教え子の石田郁子氏との面談でわいせつな行為を認める発言をしたことで東京高裁の事実認定に影響したと考えられ、市教委による処分も社会的に容認される大きな要因となった。鈴木氏は「相手が精神的に不安定で、石田の話に合わせただけ」と真意ではないと強調している。この”自白”こそが物証のほとんどない事件を解く鍵と言っていい。
■時計の針は1998年秋
”自白”は2015年12月3日に、札幌市内の居酒屋で録音されたものである。その内容は石田氏の言い分をほぼ全てに認め、謝罪するもの。鈴木氏はいかに自分が言われるようなわいせつな行為をしていないと強弁しても、石田氏に対しては全面的に行為を認めているだけに、東京高裁のに事実認定と相俟って世間から”わいせつ教師”の烙印を押されてしまったと言っていい。
ここで考えなければいけないのは「自白は全ての証拠に勝るか」「自白では常に真実が語られるか」という点である。多くの刑事事件で自白の信用性をめぐって激しい攻防が行われることは周知の事実。本件は刑事事件ではないが、本人の言が処分の大きな判断材料となり、世論形成に決定的な役割を果たしたという点から、その自白の信用性は十分に検討されてしかるべきである。
多くの冤罪事件で捜査段階の自白が行われ、それは強要されたり、捜査員の迎合を余儀なくされたり、などの事情が多いとされる。鈴木氏の”自白”を検証する際には、その点がポイントと言える。その点を検証するため、時計の針を鈴木氏が石田氏に別れを告げた1998年秋に戻してみよう。
■別れるのに1か月 延々と続く妄想話
1998年夏、石田氏が一人で東京へ旅行をし、奔放な性体験を告白したことでこれ以上の交際は無理と判断した鈴木氏は、同年秋に別れを告げる。その際は相手の心情も慮り、石田氏の自宅の電話番号を教えないことを理由とした(参照:連載第2回・決意した別れ)。
半狂乱のようになった石田氏から責められ、しばらくすると笑顔になって話しかけられるという異常な反応に驚かされた。さらに「中学の頃、キスをした」「高校生の時、抱きついてきた」「フェラチオをした」などと、後に裁判で主張する「全く現実ではない話」(鈴木氏)を始められ、呆れた鈴木氏がひとつひとつ反論して言い合いになるという経緯をたどったことは既に紹介した通りである(参照:連載第3回・妄想と現実の狭間)。
もっとも、鈴木氏が別れを告げて、すぐに交際が解消されたというわけではない。その後も石田氏からのアプローチは続いていたという。
「別れるのに1か月ぐらいかかりました。石田から電話がかかってきて『会いたい』と。それで家に押しかけてきて、ずっと口論です。3、4回はあったと思います。また、自宅の前で待ち伏せされたこともありました。『何で待ち伏せしているんだ』と僕が責めて口論になり、車に乗せて駅まで送って帰らせました。その間、ずっと妄想を話し続けるわけです。『中学の頃、キスをした』『高校生の時、抱きついてきた』『フェラチオをした』と。(また、この妄想話か)と思いました。こちらが『それはあなたのお父さんの話でしょう』『そんなところに行ってないでしょ』と反論すると怒り出します。(何だろう、この気持ち悪い話は)と思っていました。それが2015年に会った時に繰り返され、その上、裁判にも出されたわけです」。
■新しい恋人のアパートに押しかける元恋人
こうした不毛な話(鈴木氏)が1か月近く続き、鈴木氏は石田氏の精神状態が正常ではないことを感じ始めていたという。
「当時、僕も30代前半、今でこそ統合失調症とか境界性パーソナリティ障害など普通に口にしますが、当時はそのようなことは全く知識がありませんでしたから、彼女の精神状態が疾患と呼べるものかどうかなど分かりませんでした。ただ、妄想を延々と口にしたり、突然笑顔で話し出したり、待ち伏せしたり、『ヤバい人なんだな』というのは感じるようになりました」。
こうした思いを決定的なものにする事件が発生する。石田氏と別れて3か月~半年後、鈴木氏は別の女性A子さんと交際を始める。たまたま、鈴木氏がA子さんのアパートに遊びに行った時に呼び鈴が鳴った。しばらくして、A子さんが室内にいる鈴木氏にこう言った。
「あなたの教え子だっていう石田さんという方が来たけど」。
状況が飲み込めないA子さんは元教え子だという大学生の石田氏を室内に招き入れた。鈴木氏・A子さん・石田氏の3人が同じ空間に。
鈴木:何のために来たの?
石田:ちょっと、この女性(A子さん)と話がしたくて。
鈴木:何の話?
石田:…。
こうしたやり取りの後、TVをぼーっと見るなどして沈黙が流れ、30分ぐらいして石田氏が「帰ります」と言って帰っていったという。
■「こうなるとホラー映画」
鈴木氏はA子さんから「何で私の家を教えたの?」と責められたが、知らないとしか言うしかない。「じゃあ、何で来たの?」と聞かれても答えようがない。
A子さんは鈴木氏の中学校の同僚だったが、石田氏が卒業後に赴任してきたため、A子さんと石田氏の接点はない。しかも、鈴木氏と交際していることを知るはずがない。しかし、石田氏はA子さんの自宅に押しかけてきているのである。
「こうなるとホラー映画です。何で付き合っていることが分かって、何でその人の家の場所が分かったのか、全く分かりません。」
かつて交際していた相手が、全く面識がない新しい恋人の自宅に突然やってくる。どうやって調べたのか分からない上、夜に自宅を訪問してくるのである。実際に同じことをやられた人間がどのように感じるかは想像がつくであろう。
■17年後にかかってきた電話
石田氏の不気味な訪問からおよそ17年後の2015年11月。鈴木氏が勤務している札幌市内の中学に鈴木氏に取り次いでほしいという電話がかかってきた。鈴木氏が電話口に出ると、相手はこう言った。
「石田です。石田郁子です…すごい時間経ってて、覚えてるか心配だったんですけど。覚えてますか?」
別れてから20年近く、石田氏が卒業した中学でも、交際していた時に勤務していた中学でもない、全く関連性のない学校である。
(なぜ、この中学にいると分かったのか)
鈴木氏の脳裏に20年近く前の悪夢が過ぎった。
(第9回へ続く)
(第7回に戻る)
(第1回に戻る)
もうここまで来ると「病気」ですね。
伊藤詩織氏には警察に行ってほしい、起訴や逮捕をされてほしいと思いますが、石田氏には病院に行ってほしいと思います。
もしここで、伊藤氏や石田氏になんのおとがめがなく、逆に勇気ある女性のように周りがもてはやしたりしたら、マネをする女性が必ず出てくると思います。
ここで真実を明らかにして、しっかり罪を償ってもらわなくては。
松田さん。二人の嘘と真実を、全てあばいて下さい。よろしくお願いします!
外国特派員協会で会見を行ったリコールされた滋賀県・草津町議員、新井祥子氏はいかがでしょうか。反トランプ・反日といわれる米国メディアも飛びついたようですが。
NAさん、すいません。群馬県の草津町ではないでしょうか。
彼女の場合は、失礼ながら、問題外ですね。町長も辞職されたわけではありませんし。
草津町はコロナ対策が非常にうまくいっているらしく、町長の手腕も評価されているそうです。ですから、新井氏のことは、失笑レベルにすぎませんね。
でも、伊藤詩織氏の相手方の山口氏も、石田氏の相手方の鈴木先生も、仕事を退くほどの影響を受けています。そして、伊藤氏も石田氏も、相手の男性の失脚とともに、おのれの名声を手に入れています。これは、決して笑い事では済まされませんね。徹底的な解明が必要です。今後も松田記者の記事から、目が離せません。
名無しの子様
ご返信ありがとうございます。温泉地、群馬です。失礼しました。外国人記者クラブで会見を開いたことで、Guardian、NYT、CNN等が日本批判を展開しましたが、町長については、貴殿のご指摘のように山口氏や石田氏が受けたダメージほど大きくないですね。
伊藤氏は警察・検察の不正(一方的な伊藤氏の主張)に言及し、日本の行政・司法を不当に批判。さらに日本の婦女子は誰もが(皆)性犯罪被害を経験するも、誰も被害を訴えることはないといった治安事情に関する虚偽を拡散しました。日本人を外国人性犯罪者の標的にすることを助長したり、また犯人の摘発・起訴について、外国人差別だと騒ぐ口実を与えてしまい、より悪質かもしれません。
<訂正>
(誤)山口氏や石田氏が受けたダメージ
(正)山口氏や鈴木氏が受けたダメージ
度々申し訳ありませんでした。
NAさん、ご賛同ありがとうございました。これからもよろしくお願いします。
返信は大丈夫ですよ。
今ならストーカーとして、警察が介入出来そうな行動ですね。ストーカーは、自分こそが被害者だと信じきっていますから、凄まじいまでの執着心で相手を追い続けます。
自分を苦しめた相手への報復として、やれることなら何でもやるということでしょう。
更にこれに、精神疾患が絡んでいると仮定するならば、常軌を逸した行動で攻めまくるのも不思議ではありません。
鈴木氏(仮名)の身辺調査をする為、興信所等を利用したのかもしれませんし、そうだとしたら、その費用はどこから捻出したのでしょう。借金しまくりの結果で自己破産?
〉「当時、僕も30代前半、今でこそ統合失調症とか境界性パーソナリティ障害など普通に口にしますが、当時はそのようなことは全く知識がありませんでしたから、彼女の精神状態が疾患と呼べるものかどうかなど分かりませんでした。
↑ えぇぇぇ!!( ̄□ ̄;)!!と思いました。
医師ではない鈴木氏が、石田氏の精神状態が疾患かどうか分からないのは当然です。
ですが、鈴木氏は教職にあった方です。
全く知識がないと仰るのには驚きです。
青年期の心理学等、教師であれば、皆さんお勉強されているものだと思っておりました。
当時、支援が必要な生徒は、専門の支援学校で学ぶことになっていたのであれば、わざわざ学ぶ必要は無かったのかもしれませんね。
ただ、思春期に発症する疾患もありますし、生徒と接する時間の多い教師が、なんか変だぞ?と気付くことで、早期受診に繋げることも出来ます。先生やってて全く知識がないってどうよってのが、正直な感想です。
鈴木氏を責める気は毛頭ありませんが、知識があれば、対処法も違っていただろうし、ご自身を守れたかもしれないのに…と思います。