横田一氏「声かけ質問」という名の罵倒
松田 隆🇯🇵 @東京 Tokyo🇯🇵
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フリージャーナリストの横田一氏が9月8日、自民党総裁選に出馬表明した高市早苗氏の記者会見で大声で喚き散らしたことが話題になった。「声かけ質問」と呼ぶらしいが、単なる会見の妨害行為でしかない。いい加減、記者の名を借りた煽動者は会見から排除すべきではないのか。
■57秒間叫び続けた”ジャーナリスト”
衆議院第一議員会館で行われた高市氏の会見の終盤、横田氏は「森友再調査しないんですか」「森友再調査について一言」「…忖度しているせいですか」「聞こえてんでしょ」など、動画で確認できるだけで57秒間、叫び続けた。記者の間からも「ルールを守れ」という罵声が浴びせられたのも当然で、質問というよりも大声を上げて円滑な進行を妨害しているとしか思えない。
これに対して高市氏は、今後は文書の改竄が起こらない体制をつくる、今は民事訴訟が係属中なので回答は控えるという趣旨の答えをしたが、それに対して「再調査しないのは安倍さんへの忖度ではないか」「傀儡政権」などと、さらに罵声を浴びせた(参照:高市早苗氏に飛んできた森友質問)。
指名された質問者が質問をして、それに高市氏が答えるというルールの記者会見、参加者はそのルールに同意して会場にいるはずで、それに同意できなければ参加は認められないはず。それが、自分が指名されなかったからといって大声で喚き散らして相手に答えさせるという、およそ常識ある大人では考えられない行為を、横田氏は平然と行っているのである。
あれこれ論ずるまでもない反社会的行為であるが、こうした行為を是認するような記事が出てくることには驚かされる。
■ルールを守らないことを公言
SAKISIRUというサイトで西谷格氏による横田氏へのインタビュー記事が9日19時に公開された(「安倍の傀儡かー?」高市早苗氏に向かって私、横田一が叫んだワケ)。その中でルール違反、マナー違反の声に対して横田氏は「そういう考え方もあるとは思うけど、気にはしません。ルールやマナーを守っているばかりでは、聞くべきことが聞けなくなりますから。」としている。
要はルールを守る気持ちが全くないことを明らかにしているのである。さらに「田原総一郎さんも言っていたんですが『相手を怒らせて本音を引き出す』というのは、インタビューの常套手段ですよ。それに、立ち去るまでのほんの5秒ほどの間に相手から反論を引き出すには、ちょっと過激な言葉をぶつけるしかないんです。」とも。
まず、横田氏はルールを守る気がないと断言している。ルールに従わないことを公言する反社会的な存在を自認する者に記者の資格などない。記者であれば社会正義の追求は当然で、法律にせよ慣習にせよ、定められたルールに従わない者を批判する立場にある。ルールに従わない記者が、どうしてルールに従わない取材対象を攻撃できるのか。
記者として、相手の本音を引き出すのは大事なことであるのは言うまでもない。横田氏はその方法として、ルールを破って大声を上げて相手を怒らせることしかできないのか。「再調査しないのは安倍さんへの忖度ではないか」と言えば高市氏は表に出すかどうかは別にして、内心、怒るであろう。しかし、その質問に対して「そうだ、忖度していることの何が悪い」とでも答えると思っているとしたら、大きな間違いである。
もし、横田氏が(高市氏は安倍氏に忖度している)と考えているのであれば、地道に取材して事実を積み上げ、相手の発言の矛盾点を見つけ「このような事実関係から、忖度しているとしか考えられない」と迫るが筋。そこで高市氏が否定しても(忖度しているのは論理的帰結として導かれる)と書ける。あとは読者の判断に委ねる。
子供の口喧嘩のようなやり取りから失言を誘い出すことに、何の意味があるのか。入念に裏付け取材をして、相手を「ノーコメント」としか言えないチェックメイトに追い込むのが優れた記者であると、僕は思う。
■取材の自由は万能と思っているのか
こうしたルール無視の人間が社会で大手を振って活動しているのは、裏社会を除けば、メディアの世界ぐらい。新幹線の自由席で席に座ろうと並ぶ人たちを押しのけて車内に駆け込んで席を確保し、文句を言う相手に「そういう考え方もあるとは思うけど、気にはしません。ルールやマナーを守っているばかりでは、座れなくなりますから。」と開き直る人間は、普通は社会から締め出される。
それなのに横田氏がジャーナリストと称してさまざまな会見に出ては、ルール無視で罵声を浴びせ続けられるのはなぜか。結局、それは憲法21条1項が表現の自由を保障していることに行き着く。下手に横田記者を締め出せば、「表現の自由への不当な制約だ」「自分たちに都合の悪い記者を締め出して、言論統制を始める気か」などと責められ、行政関係の人間には大きなリスクとなりかねない。
結果、横田氏のような記者が我が物顔で闊歩し、まともな記者が質問機会を奪われるということになる。似たような例が東京新聞の望月衣塑子記者、沖縄タイムスの阿部岳記者などであることは皆さん、ご存知の通り。「声かけ質問」と言えば聞こえはいいが、要は自らに都合の悪い相手に罵声を浴びせ、イメージを下げるという記者という職業を利用した政治活動が行われるのである。
横田氏の行為は政治目的と思われるが、百歩譲って「真実を伝えたい」という目的であったとしたら、その合理性は認められるかもしれないが、ルールを無視して一方的に喚き散らすという手段は不当であり到底認められるものではない。
■外務省機密電文漏洩事件の決定文から
当サイトでは何度も指摘しているが、ここで外務省機密電文漏洩事件に関する最高裁昭和53年5月31日決定を示そう。
「…取材の手段・方法が贈賄、脅迫、強要等の一般の刑罰法令に触れる行為を伴う場合は勿論、その手段・方法が一般の刑罰法令に触れないものであっても、…法秩序全体の精神に照らし社会観念上是認することのできない態様のものである場合にも、正当な取材活動の範囲を逸脱し違法性を帯びる。」
取材記者はどうあるべきかは、この判例に示されている。横田氏は一度でもこの判例を目にしたことがあるのか。
前述のSAKISIRUでは、横田氏は目的の合理性のみを主張している。世間はその手段が不当である、認められないと批判しているのであるが、その点には何も答えていない。メインの質問に目を背け続ける横田氏に対して「声かけ質問」をしてでも問いたいと、多くの人が思っているであろうことは容易に想像がつく。
SAKISIRUの記事を書いた西谷格氏は最後にこう書いている。
「今回も高市氏から一定の回答を引き出したことは事実であり、ゲリラ的に質問を投げかけることが一概に悪いとは言えないだろう。見苦しいと感じる人もいるかもしれないが、ある程度は許容範囲なのではないだろうか。」
だからメディアは国民の信頼を失うという1つの事例として、覚えておきたい。
ルール違反行為を「声かけ質問」だと正当化し、自画自賛するナルシスト記者。この男のゲリラ取材を許容範囲だと擁護する向きもあることには驚きました。
政治家といっても、高市氏は女性。女性に対して男性(記者)が大声で喚き散らす光景には見苦しいを通り越し、恐怖すら覚えます。面前DVの被害者になったような気分です。
こういう輩の書く記事など信用出来ませんね。
でもはっきり言って、あのやりとりで、尚一層高市氏の素晴らしさが際立ちました。タイムオーバーにもかかわらず、耳を傾け「あんまりヤジらないでください」と、さりげないイヤミとユーモアでかわす。もしあそこで聞く耳持たなかったり言い返したりしたら、相手の思うツボだったでしょう。反社記者は大恥と、皆からの顰蹙を買いました。
高市氏相手には、これまでのやり方が通用しないと感じたことでしょう。また、ネットにあったのですが「高市氏の知識がハンパなくて、これからは勉強してる記者じゃないとついていけない」と。
私は、高市早苗さんを推しています。私の希望としては、高市早苗さんに総理大臣になってもらいたいと思っています。そしてそれと同時に、不勉強でルール無視の記者が淘汰されてほしいですね。
横田記者って人は今回だけでなく都知事やバッハ会長の件でも問題おこしていますね。
都知事の天敵というのは疑問だけど。
この記者だけじゃなくて昔から記者会見って問題ありました。
こんばんは。
わたしは記者でございとエラソーにしてるのがこいつですね。しかしこういう行儀の悪い輩は早晩社会から抹殺されることになるでしょう。そうしないと社会正義に反します。
そういえばゲス記者というコントがあったけれど、これ(こいつももったいない)は真似したのだろうか?
》》ジャーナリスト松田様
毎度毎度のエセジャーナリストの迷惑行為は、フリーだけでなく大手メディアでも常態化していますね。
ルールを無視して、相手を怒らせて本音を聞こうとする実に身勝手で稚拙な手段。国会答弁での野党議員の常套手段でもあります。松田さんがおっしゃる通り、裏をとって証拠を積み重ねてチェックメイトに追い込む。どうしてこの当たり前のことが出来ないのでしょうか。
国民が頼んでもいないのに、勝手に国民や市民の代弁者だと勘違いしています。そして法律の知識もなく、「報道の自由」「言論の自由」を振りかざす。自身の生業のためには世間様のルールさえ無視する輩たちを反社と呼ばずに何と呼ぶのでしょうか。