故・西山太吉氏を正義の記者扱い NHKの愚
松田 隆🇯🇵 @東京 Tokyo🇯🇵
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外務省機密電文漏洩事件で有罪判決を受けた元毎日新聞政治部の故西山太吉氏の生前の映像をNHKが28日、ホームページ上で公開した。「追悼2023年」という特集の中での扱いで、本人が「権力の暴走をチェックするというのが新聞の本当の使命」と語る部分を切り抜くなど、あたかも正義のジャーナリストであるかのような扱いに違和感を覚えた人も多かったのではないか。
◾️西山氏が語った内容
NHKが公開した西山氏の映像では「権力の暴走をチェックするというのが新聞の本当の使命である」「権力の秘密主義がはびこっているときにはメディアがどうやってそれを打破し、そして真実を国民に伝達するかということが最も必要になってくるわけなんで」という本人の語り部分と、当時の映像を背景に「沖縄返還を巡る日米の密約の存在を報道」「機密文書を違法に入手したとして有罪判決を受ける」「その後も問題を追求(筆者註・追及の誤りか)し続けた」というテロップが表示される内容。全編34秒のごく短い動画である。
この中で有罪判決を受けた部分が明示されているのは当然として、本人がメディアの役割とその重要性を主張することで、あたかも西山氏が権力の横暴の犠牲になったかのような印象を与える点には違和感を覚える。
外務省機密電文漏洩事件(以下、本件)において、最高裁はメディアが権力の暴走をチェックする役割についても、当該電文の秘密の正当性についても、判決で否定していない。問題としたのは取材の手段・方法であり、一般の刑罰法令に触れたり、法秩序全体の精神に照らし社会観念上是認することのできない態様のものであったりする場合には、違法性を帯びるとしていることである。
その点、西山氏の取材方法は「法秩序全体の精神に照らし社会観念上、到底是認することのできない不相当なものであるから…」(最高裁判決昭和53・5・31、以下、本件判決)有罪にされたのであり、最高裁は決してメディアに権力のチェックをするなとは言っていない。それを西山氏の一方的な話を流すことで、あたかも西山氏が権力に抗う正義の記者のような印象となっている点に、多くの人が違和感を覚えたと思われる。
最高裁が認定した西山氏の取材方法は以下のようなものであった。なお、原文から、一部の漢数字をアラビア数字に、促音として用いられていると思われる「つ」を本来の表記に改めた。
「被告人は、昭和46年5月18日頃、従前それほど親交のあったたわけでもなく、また愛情を寄せていたものでもない前記B(筆者註・外務省の女性職員)をはじめて誘って一夕の酒食を共にしたうえ、かなり強引に同女と肉体関係をもち…」
「同女が被告人との右関係のため、その依頼を拒み難い心理状態になったのに乗じ、以後十数回にわたり秘密文書の持出しをさせていた…」
「被告人は、当初から秘密文書を入手するための手段として利用する意図で右Bと肉体関係を持ち、同女が右関係のため被告人の依頼を拒み難い心理状態に陥ったことに乗じて秘密文書を持ち出させたが、同女を利用する必要がなくなるや、同女との右関係を消滅させその後は同女を顧みなくなった…」(すべて本件判決から)
◾️外務省の秘密は守られるべき秘密か
西山氏を支持する人々、たとえば朝日新聞東京本社の記者である武田啓亮氏は西山氏の死去に際して以下のようにツイート(現在ならポスト)した。
「『正しい』やり方だけでは倒せない巨悪と対峙した時、どうするか。報道の世界には『目的が手段を浄化する』という考え方もあり、西山事件はまさにその一つだったように思います。『運命の人』に合掌を。」(2023年2月25日午後8時52分投稿)(酔わせて性交し情報入手はあり? 朝日記者らの非常識)。
「浄化」という言葉の意味するところは不明であるが(違法性を阻却とは異なる?)、それは措くとして、武田氏らと主張を同じくする人々は、本件判決を読んでいないのではないかと思われる。
最高裁判決はあくまでも本件に関する事案での判断、それにともなう一般的な解釈である。異なる事情の場合にも常に西山氏のような取材方法が違法性を帯びると言っているわけではない。たとえば、事実が秘匿されることで国益を大きく損ねるとか、特定の人の権利を著しく侵害するなどであれば、違法性の認定はハードルが高くなると思われる。
本件ではまず、秘密に関して守られるべき秘密であると判断している。即ち、愛知外相とマイヤー駐日米国大使との間でなされた沖縄返還協に関する会談の概要については「条約や協定の締結を目的とする外交交渉の過程で行われる会談の具体的内容については、当事国が公開しないという国際的外交慣行が存在するのであり、これが漏示されると相手国ばかりでなく第三国の不信を招き、当該外交交渉のみならず、将来における外交交渉の効果的遂行が阻害される危険性がある」として、「実質的にも秘密として保護するに値するものと認められる。…違法秘密といわれるべきものではなく、この点も外交交渉の一部をなすものとして実質的に秘密として保護するに値する」と断じた(本件判決から)。
この判断が判決の前提となっており、政府が秘匿した事実が違法なものであった場合には、判断が変わる可能性がある。たとえば、政府が北朝鮮と拉致問題を交渉する際に拉致被害者の帰国を求めないことを密約した場合、北朝鮮に残る横田めぐみさんらの生命、身体に直ちに危険を及ぼすであろうことは疑いなく、違法な秘密と判断するかもしれない。そのような秘密について本件と同じような方法以外には事実を把握できないという事情があれば、最高裁の判断も変わる可能性は十分ある。
それはメディアの役割について認めている部分からも想像がつく。「報道機関の国政に関する報道は、民主主義社会において、国民が国政に関与するにつき、重要な判断の資料を提供し、いわゆる国民の知る権利に奉仕するものであるから…報道のための取材の自由もまた、憲法21条の精神に照らし、十分尊重に値するものといわなければならない」(本件判決)と、いわゆる博多駅事件の判決文を引用して説明している。
◾️適切な取材活動なら無罪か
本件においては政府が守るべき秘密とした場合でも「報道機関が公務員に対し根気強く執拗に説得ないし要請を続けることは、それが真に報道の目的からでたものであり、その手段・方法が法秩序全体の精神に照らし相当なものとして社会観念上是認されるものである限りは、実質的に違法性を欠き正当な業務行為というべき」(本件判決)としているから、適切な取材活動の末のスクープであれば、違法性が阻却され無罪とされたであろうことは想像に難くない。
それが懲役4月、執行猶予1年という有罪判決が確定したのは、端的に申せば、西山氏の取材の手段・方法が違法性を帯びていたからである。
最高裁の考える報道の自由・取材の自由、政府の秘密の保護の重要性、西山氏がとった取材手法について言及がないまま、西山氏の主張ばかりを流してメディアの役割から記者に特別な権限を与えるべきといわんばかりの主張は、憲法の保障する表現の自由に対する解釈を誤らせかねない。
NHKも報道機関として、そのような点を踏まえて報道をしたらいかがかと思う。
新井祥子元町議を支援したフェミニスト達にぜひとも西山記者を評価してもらいたい。
伊東詩織氏を支持した者達にもだ。
NHK NEWSWEB
2023年2月26日 4時21分
>ジャーナリストの江川紹子さんは「西山さんが明らかにしなければ、永久に明らかにならなかったかもしれない事実を表に出した功績は大きい。基地の問題などがいろいろと続いている中で、今に至る沖縄の問題を考える上でも大事な事実であり、本当に大きな仕事をされたと思う」と話していました。
江川紹子は西山記者が毒牙にかけた女性のことはガン無視だ。
そのたフェミニスト達の評価を聞きたい。
江川紹子も武田啓亮も西山記者もファシストだ、ファシストの資質を有する者達だ。
ファシストの資質についてはコメントした。
NHKはいかに? ファシストの情報機関である。
よって上記3名の登場は当然である。
ちょうどこの頃、故石原慎太郎氏の講演を聞きに行った。
石原氏が、色仕掛けで情報を入手した的な事を言うと会場は笑いと拍手も湧いた。
その笑いに西山記者に対する評価、嘲笑的意味合いを感じた。
石原氏の講演を聞きに来た者達は西山記者を評価してはいなかったのだ、それどころか軽蔑を、
私は、石原氏の言葉を聞き、男の場合でも色仕掛けというのかな~? と思った。
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