Canon広報担当の”鬼”チェック「キャノンじゃありません!」にビビった
松田 隆🇯🇵 @東京 Tokyo🇯🇵
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河野太郎外相が8月21日の日韓外相会談の前に日韓の報道陣に「キヤノン?」とカメラのメーカーを聞いたことが話題になっている。これに関して思い出すのが日刊スポーツ時代のキヤノンとの関わり。僕にとって少しばかり苦い思い出である。
■記事公開後、キヤノンの広報担当を名乗る女性からの電話
僕が日刊スポーツの電子メディア局に在籍していた2005年前後のこと。キヤノン関連の記事が回ってきたので本文を読み、見出しをつけてアップした。どうでもいいような共同通信の社会記事だったと思う。
記事公開から30分ぐらいだったあたりだったか、外部から電話がかかってきた。若い女性から「キヤノンの記事について質問したい」というものであった。その女性はキヤノンの広報担当だという。
女性:見出しがキャノンになってますよね。
松田:そうですね。
女性:弊社はキャノンではありません。表記する時は「キ・ヤ・ノ・ン」です。
松田:え?
女性:「キャ」は拗音ではありません。「キ・ヤ」です。
松田:すみません、すぐに確認します。
女性:直してくださいね、お願いします。
■さすが精密機械のキヤノン、仕事が緻密
それだけ言うと女性は電話を切った。僕は生まれてこのかた、こんなに不機嫌に話す広報担当の女性と出会ったことがない。その迫力には驚かされたが、広報担当として企業イメージを守るという責任感を持って仕事をしているのであろう。
一方、僕は高校生の時にCanon AE-1を8万円超で買って以来カメラはCanon一筋だが、「キヤノン」と「キャノン」の違いなど意識したことなどほとんどなかった。すぐにCanon本社のサイトで確認。「キヤノン」と修正し、再度公開した。一応、説明しておくと、Canonは「キャノン」と発音するが、表記は「キヤノン」である。ローマ字で表記すれば前者が「kyanon」で、後者が「kiyanon」。
きっとキヤノンの広報ではこうしたネット記事のチェックを行なっているに違いない。小さな記事をアップして30分もしないうちに電話をしてくるのだから、その仕事ぶりは(さすが、精密機械を扱う会社だけある緻密さ)と妙なところで感心させられた。
こちらとしてはネットだからまだいいが、紙で修正しようがない場合は後から訂正記事を出すことになるから大変である。改めて「記事は正確に書かないと」ということを教えられた。
あの時のキヤノンの広報の方、ご迷惑をおかけしてすみませんでした。そして、ありがとうございました。