女性が女性を襲う 蘇る90年代の事件
松田 隆🇯🇵 @東京 Tokyo🇯🇵
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モデルのラブリさん(31)がホテルの同室の女性に強制わいせつに及んだとする問題が、週刊文春1月28日号で報じられた。分からない部分は多いが、男性からすれば(そんなことがあるのか)というのが正直な感想ではないかと思う。ただ、僕は似たような被害を受けたとする女性から直接話を聞いたことがあり、ラブリさんの件の真偽はともかく、こうした類の事件は世間では少なくないのかもしれない。
■女性編集者の信頼厚い女性ライター
1990年代の初頭から半ばにかけてのこと。日刊スポーツの記者だった僕は月刊誌に寄稿することが多かった。僕をよく使ってくれたのがある出版社で編集者をしていたPさん。年齢は20代後半、なかなか仕事ができるタイプの女性だった。
同じ雑誌でPさんが起用していたライターにQさんがいた。Qさんは僕より3つほど年上で当時30代半ば、小柄で可愛らしいタイプの女性。現場で一緒になることも多く、会えば話はするし、たまに食事に行くなど、ライター仲間で仲は悪くなかった。
正直なところ、Qさんはそれほど書けるというタイプではなく、ライターとしては雑誌のトップ記事をバリバリと書くには実力が不足しているように、僕には思えた。
しかし、QさんはPさんの信頼が厚かったのか、その雑誌ではメイン記事を毎月のように任されていた。(Qさんの原稿がそんなに気に入ってるのかな)という感じで見ていたが、少し不自然な感じはあった。
■取材で泊まったツインルームでの出来事
ある時、僕は会社が終わってからQさんと食事をする機会があった。Qさんは学生時代は異性からそこそこ人気があったという話を本人から聞いていたが、小柄でキュート、確かに男性にモテただろうなというものは僕も感じていた。
Qさんと食事をしながらPさんの話になった時のことである。「PさんはQさんのことを信頼してるみたいですね」と言うとQさんは少し困ったような表情を見せた。
Q:信頼…どうかしらね。
松田:いつもメイン記事を任されて、すごいですね。PさんもQさんにかなり頼っているように見えますけど。
Q:頼ると言うより、狙ってるんじゃない?
松田:は?
Q:あのね、Pはレズビアンなのよ。
松田:彼女、結婚するとか、したとか聞きましたけど。
Q:偽装なのか、両方とも好きなのか知らないけど、間違いなくPはレズよ。
松田:本当ですか?
Q:この前、取材でホテルに泊まったのね。ツインの部屋だったけど…私、襲われたのね。
松田:え?
Q:ベッドで横になってたら、いきなり覆い被さってきて、無理矢理…。私、チビで力もないし、上に乗られたら全然動けなくて。両手を突っ張らせて何とか「やめてっ!」「そういう趣味ないから!」って抵抗したの。
松田:…。
Q:あの子、女子高出身だから、そういうのがあったのかもしれないわね。
■案外身近にある?女性同士の問題
Qさんは少し身勝手というか、わがままな部分があり敵は少なくなかったが、嘘をつくような人ではなかった。しかも、何の利害関係のない僕に嘘をつくメリットもなく、多少大袈裟に話しているかもしれないが、大筋、真実だったのではと感じられた。
その後、Qさんは取材先とトラブルになることが多く編集部も苦労していたようであるが、それでもその雑誌で執筆を続けていたので、Pさんとは仕事上の関係は良好なままだったようである。
僕も仕事でPさんと会う機会は少なくなかったが、話をしながら(本当にこの人は女性に襲いかかるような人なのかな)と見てしまったのは事実である。また、襲われたQさんは30代半ば、襲ったPさんは20代後半、10歳近く上の女性に襲いかかるという事実に違和感を覚えたが、こういうのは年齢には関係がないのだろうかとも考えた。いずれにせよ全く縁のない世界だけに、何が本当で何が虚構なのか分からない部分は多かった。
ラブリさんが強制わいせつにあたる行為をしたのかは分からないが、女性が女性を襲うなど信じられないという人も多いと思われる。しかし、それはその世界とは縁がない者の思い込みなのかもしれない。案外、身近にはよくある話ではと思うこともあるし、実際、僕は耳にしたという話である。
同性愛には全く興味がない女性にとっては、そのような性的な被害に遭うのは大変なショックであろう。表に出てこないだけで事案は少なくないと思われ、重大な人権侵害であるこうした件について、泣き寝入りせず声を上げた方がいいと思う。
※ラブリさんの表記について:強制わいせつで書類送検されているとされていますが、週刊文春の報道ではラブリさん側の弁護士はその事実を認めた旨の記述はなく、また、当サイトではその事実を確認できていません。そのため、当面、敬称を付して報じることとします。
先日、同性愛(女性間)を取り上げた外国映画を観賞して来ました。
襲うという内容ではなく、純粋な恋愛感情を描いた作品でしたが、恋愛は異性間だけのことではなく、人間対人間の自然な感情の表れではないだろうかと価値観が変わりました。
登場人物はレズビアンを自認していたわけではなく、自然に相手への愛情が育っていった結果のことでした。その後、一方は男性と結婚し母となりましたから、この人は両性愛者だったのかもしれません。
同性に恋愛感情を抱いても、相手が受け入れてくれるとは限りません。一方的に自分の想いや嗜好を暴力的に求めることは犯罪であり、許されることではありません。
では、自分を受け入れてくれるパートナーとはどのような形で出会うのでしょうか。専用のクラブもあるとは思いますが、松田さんの書かれた別の記事にあった「銭湯」を利用した男性達は、出会いを求めてのことだったのかと視点が変わりました。
恋愛したい気持ちは誰しもあります。
彼らの猥褻行為は非難されて当然ですが、そこへ行く着くまでの葛藤はあったような気がします。犯罪行為をした人は、LGBTのうちの極少数なワルだったのでしょう。他の方は誠実に暮らしていると思います。
私は女子校出身で、職場も女性が多かったせいもあり、男性と話すよりは女性と話す方が気が楽です。決して、男性を毛嫌いするわけではありませんが…女性といる方が楽しいですし、オネエも好きですね(笑)
>>月の桂様
コメントをありがとうございます。
LGBTの方は差別を受け、社会から異端視されてきた歴史があり、また、自分が好きな相手に理解してもらえないことも多く、その点では本当にお気の毒です。彼らの個性を認め、我々は社会で共生していくべきだと思っています。
銭湯でいかがわしい行為に及んでいた者は、反社会的な行為を行うことで当該銭湯に迷惑をかけ、多くの善良なLGBTのイメージを低下させました。一部の不心得者、遵法精神のない者によってLGBT全体が悪く言われるわけで、まさに社会の敵であると思っています。その意味で許し難いと思っています。
僕もLGBTの方を取材したことがありますが、非常に真摯に人や社会に向き合う方でした。月の桂さまがおっしゃるように、誠実に暮らしている方は多いと思います。そうした人々と、一部の不届な行為を行う人たちとは明確に区別をしないといけないと思っています。