朝鮮総連関係者とのマル秘話 小泉訪朝前の衝撃

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松田 隆🇯🇵 @東京 Tokyo🇯🇵

松田 隆🇯🇵 @東京 Tokyo🇯🇵

青山学院大学大学院法務研究科卒業。1985年から2014年まで日刊スポーツ新聞社に勤務。退職後にフリーランスのジャーナリストとして活動を開始。

 小泉純一郎首相が平壌を訪れたのが2002年9月17日、あれからもう15年か。拉致被害者5人が帰国することになり、一つの時代の節目になった。僕にとっても忘れられない思い出である。

■北朝鮮の友人との飲み会で…

小泉訪朝から15年・・

 小泉さんが訪朝すると発表したのが同年8月30日。9月に入ってからだと思うが、僕は仕事の関係の朝鮮総連の人と新宿で飲むことになっていた。

 その人とはウマが合うというか、ビジネス上いい関係を築いていた。ただ、政治の話は極力避けていた。対立するのは分かりきっているから。

 しかし、その日は悪いことに訪朝発表後、訪朝前というタイミング。新宿の飲み屋のカウンターでビールを飲みながら、やはりその話になった。

松田:小泉さんが、あなたの国に行きますね。

友人:そうですね。

松田:何か進展はあるんでしょうか。

友人:あると思いますよ。

松田:あると言ってもですよ、拉致問題で知らん顔では何も進みませんからね。

友人:いや、だからありますって。

松田:そうなんですか?

友人:我々朝鮮人は、困難を排して来てくれる勇気ある人を手ぶらで帰らせるようなことはしません。それは朝鮮人にとって恥ずべきことです。

松田:お土産があるってことですか?

友人:そうですね。

松田:拉致被害者が第三国で発見されました、とかでは解決になりませんよ。

友人:まあ、見ていてください。

松田:拉致被害者を返すということですか?

友人:もうすぐ分かりますよ。

■会話から1週間もしないうちに急展開の拉致問題

写真はイメージ

 この会話から1週間もしないうちに、金正日国防委員長が拉致を認めて謝罪するという日朝首脳会談になるわけだ。

 衝撃的な事実が次から次へとテレビで報じられる中、僕はその人の言葉を思い出し、何か背筋が寒くなるような思いだった。

 世界的スクープを僕だけが知っていたという気分。その人はどこまで知っていたのか、今となっては分からない。

 北朝鮮問題が緊迫する中、また、その人に会えるといいけどね。

"朝鮮総連関係者とのマル秘話 小泉訪朝前の衝撃"に3件のコメントがあります

  1. ケン より:

    松田様
    この当時から、記事が生々しいですね(笑)。
    配信、楽しみにしています。

    1. 松田 隆🇯🇵 @東京 Tokyo🇯🇵 松田 隆🇯🇵 @東京 Tokyo🇯🇵 より:

      >>ケン様

       コメントをありがとうございます。

       これには本当にびっくりさせられました。これを教えてくれた人とは本当にいい関係で、政治と国籍を超えた付き合いができたと思っています。その人は当時の日朝関係もかなり冷静に見ていて、自分なりの分析をしてくれました。どこまで知っていたのか分かりませんが、その人なりの確信めいたものはあったのでしょうね。

  2. 匿名 より:

    ハッキリ言って北朝は日本に取ってどうでもいい国、敵対国なのだから総連解体、朝鮮人は強制送還か国外退去、財産没収でいいと思うが何故しないのだろう。拉致された人と交換で没収財産を北朝鮮政府に返還する事にすれば全て解決すると思う。北の核が問題なら、核で脅すのなら核弾頭を即製造配備すると言ってあげればいい、ミサイルは既にあるのだから。

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