韓国倒すぞ台湾女子 アーチェリーで金を
葛西 健二🇯🇵 @台北 Taipei🇹🇼
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開会式まであと2日となった東京五輪、台湾もムードが高まってきました。
■台湾期待のメダル候補を紹介
台湾からは代表選手68人が東京五輪に出場します。今回の代表団はスタッフも合わせ総勢179人、歴代最大規模ということです。出場競技はバドミントン、テニス、アーチェリー、重量挙げ、射撃、卓球、柔道、空手、テコンドー、競泳、ボクシング、体操、カヌー、ボート、陸上、自転車、ゴルフ、馬術の18競技です。
なお、東京五輪での金メダル獲得に大きな期待が寄せられていた世界ランキング第2位の男子野球ですが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で最終予選に代表団を派遣することができず、残念ながら東京五輪本戦出場は辞退となりました。
代表団は7月19日に台北松山空港からチャーター機で東京に向けて出発。出発セレモニーには蘇貞昌行政院長や唐鳳(オードリー・タン)政務委員が参加し、東京へ向かう代表団を見送りました。今回は台湾期待のメダル候補をご紹介します。
■ウエイトリフティング 女子59キロ級出場 郭婞淳
郭婞淳選手は「舉重女神 (ウエイトリフティングの女神)」と称される台湾を代表するアスリート。女子59キロ級スナッチ・クリーン&ジャーク・トータルの3種目世界記録ホルダーです。
今年4月のウエイトリフティングアジア選手権女子59キロ級3種目中2種目で世界記録を更新、同大会で3つの金メダルを獲得という快挙を達成しました。中華民国代表の五輪ウエイトリフティング歴代メダル獲得数は、金3・銀2・銅3と好成績を残しています。メダル獲得最有力候補の1人として期待がかかっています。
■バドミントン女子シングル出場 載資㯋
載資㯋選手は2011年に台湾バドミントン選手権で優勝、16歳6か月の最年少優勝記録を打ち立てました。2016年以降は現在まで世界ランキング1位に君臨、バドミントン界の女王としてその名を轟かせています。
五輪初の女子バドミントン金メダル獲得となるか。台湾中が注目しています。
■卓球 ダブルス混合出場 林昀儒 鄭怡靜
卓球男女混合ダブルス現在世界ランキング1位の林昀儒・鄭怡靜ペアです。第2位は日本の水谷隼・伊東美誠ペア、第3位に中国の劉詩文・許昕が続きます(国際卓球連盟発表 )。
東京五輪で新種目として加わった混合ダブルスでのメダル獲得の記録を残せるか。林昀儒・鄭怡靜ペアの活躍に期待が高まっています。
■アーチェリー女子団体出場 雷千瑩 譚雅婷 林佳恩
アーチェリーといえば韓国勢が圧倒的な強さを見せていますが、台湾も負けていません。2016年リオデジャネイロ五輪でイタリアを破り銅メダルに輝いた雷千瑩、譚雅婷。2018年ジャカルタアジア競技大会では団体戦で銀メダルを獲得しました。
2019年6月に行われたアーチェリー第50回世界選手権大会決勝で雷千瑩、譚雅婷の台湾代表が韓国を破り優勝の快挙を達成しました。東京五輪には2012年ロンドン五輪でチームを組んだ林佳恩と団体戦に出場します。
開幕初日23日に予選が行われること、宿敵韓国とのメダル争いも予想されることから、台湾で話題となっています。
■体操 男子種目別あん馬出場 李智凱
「鞍馬王子 (あん馬の王子)」で親しまれる李智凱、彼の繰り出す高難度「トーマス旋回」の完成度は、国際体操連盟も「最も理想的な演技」と評しています。台湾代表として2016年リオデジャネイロ五輪に出場。台湾の体操選手としては16年ぶりの五輪出場でした。
翌年の台北ユニバーシアードでトーマス旋回を完璧に決め、大会最高得点で金メダルを獲得。その後2018年、2019年のワールドカップあん馬で金メダル、同年の世界選手権大会あん馬で銀メダルを獲得する等、傑出した成績を残しています。
東京でも美しいトーマス旋回で人々を魅了するのでしょうか。楽しみです。
■空手 女子組手55キロ級出場 文姿云
2014年と2018年のアジア競技大会で金メダル連覇を達成、また2015年、2017年2018年のアジア空手道選手権大会では三連覇を成し遂げました。また2017年の空手プレミアリーグで銅メダルを獲得し世界ランキング1位に、台湾国内での名声を不動のものとしています。東京五輪で追加種目として実施される空手、台湾では文姿云の活躍に期待する声が高まっています。
新型コロナウイルスによる警戒レベル引き上げから2か月半、生活制限措置やワクチン接種問題で疲れ気味の台湾社会にも選手団の出発以降ようやく五輪ムードが高まってきました。
台湾の五輪歴代メダル数は金5・銀7・銅12。 今年はここにいくつのメダルが加わるのか。台湾の人々が心待ちにする東京五輪、まもなく開幕です。
(※以上参照は 國家運動訓練中心、中華奧林匹克委員會、自由時報オリンピック特別報道、聯合報 2021年7月10日付及び7月20日付、自由時報 2021年7月20日付)