朝日社説 ”中学レベル” 台湾問題で米に自制求める
松田 隆🇯🇵 @東京 Tokyo🇯🇵
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ワシントンで16日(日本時間17日)に行われた日米首脳会談で、会談後に共同声明が発表された。52年ぶりに「台湾」を盛り込む歴史的なものとなったが、それを報じる18日付けの朝日新聞は日本の役割の1つとして中国だけでなく米国への自制も求め、武力紛争を回避する外交努力であると強調。朝日新聞らしい非現実的、非論理的な内容で、中学生にも書けるレベルの社説と言える。
■台湾に言及した日米共同声明
日米首脳会談は「日米同盟強化の『具体的な方途』について検討を加速することで一致」(産経新聞4月18日付け)し、共同声明では中国の脅威に直面する台湾に関して52年ぶりに台湾を盛り込んだ。その部分は原文では僅か3行に過ぎないが、その持つ意味は小さくない。
We underscore the importance of peace and stability across the Taiwan Strait and encourage the peaceful resolution of cross-Strait issues.
仮訳:日米両国は、台湾海峡の平和と安定の重要性を強調するとともに、両岸問題の平和的解決を促す。
前段で平和と安定の重要性を強調しており、現在の安定した状況を武力介入して安定を損なう行為をしてはならないとする。後段については、台湾問題を解決するためには平和的に行うことを促進するとし、解決のためには武力を用いてはならないとするもので、全般的に平和を維持しようという強い意思を示すものと言えよう。
中台の問題では武力を用いるべきではなく、平和的に解決すべきであると日米の首脳で考えが一致し、そのための努力をするということである。
■朝日新聞社説「米中双方に自制を求め」
この共同声明を受けて、朝日新聞は18日付けの社説「日米首脳会談 対中、主体的な戦略を」で、「中国との国交正常化以降初めて、日米首脳間の文書に『台湾』が明記された意味は重い。」とした。
その上で「共同声明には『中国との率直な対話の重要性』が盛り込まれ、台湾をめぐっても『両岸問題の平和的解決を促す』と付記された。言葉だけに終わらせてはいけない。日本が果たすべき役割は、米中双方に自制を求め、武力紛争を回避するための外交努力にほかならない。」としたのである。
問題は「米中双方に自制を求め」の部分である。武力紛争を回避するために米国に自制を求める必要はあるのか。現在の安定した形の中国と台湾で、米国が自制しなければならないような武力行使をするパターンが考えられるのか。
武力行使をする可能性は中国であろう。2005年に施行された反国家分裂法では第8条で以下のように定められている。
【反国家分裂法】
第8条:「台独」分裂勢力がいかなる名目、いかなる方式であれ台湾を中国から切り離す事実をつくり、台湾の中国からの分離をもたらしかねない重大な事変が発生し、または平和統一の可能性が完全に失われたとき、国は非平和的方式その他必要な措置を講じて、国家の主権と領土保全を守ることができる。(中華人民共和国駐日本国大使館ホームページから)
つまり、台湾が独立(この場合は中華民国からの独立を意味する)を宣言したら、中国は武力介入などの方法で台湾を占領すると定めているのである。国内法で他国への侵略を合法的に行えると規定する、とんでもない法律である。
■台湾・蔡英文総統、一国二制度を即座に拒否
それでは中国と台湾で考えられる平和的解決法、平和統一の方法はどのようなものがあるか。これは香港と同じ「一国二制度」が考えられる。ところが、香港の状況を見ると、事実上「一国一制度」であり、多くの自由を求める香港人が身柄を拘束されている。日本でもお馴染みの周庭(アグネス・チョウ)氏も、いまだに身柄を拘束されている。
2019年1月に中国の習近平国家主席は台湾に対し一国二制度による1つの中国の実現を呼びかけたが、蔡英文総統は即座に拒否した。同総統が2020年に再選されると、就任演説で再度、一国二制度を拒否することを明言している。台湾が一国二制度を受け入れて香港化を望むことなど、現実的にはあり得ない選択肢。一国二制度は香港の例を見ても明らかなように事実上の併合であり、その先に待っているのは自由を奪われた”奴隷の平和”でしかない。
そうなると、それ以外に方法はあるのか。台湾が平和を維持するために出来ることといえば、現実的には解決を先延ばしして現状維持程度しか考えられない。
■米中双方に自制を求め、ではなく中国こそ自制を
台湾に対して武力行使することを国内法で定め、威嚇、恫喝しているのは中国であり、武力行使を仕掛ける可能性があるのも中国である。日本が中国に自制を求めることは当然として、どうして米国に自制を求める必要があるのか。中国からの一方的な武力行使に対して米国に反撃しないように求めるのか、相手が攻撃目前のため防御の意味での米国からの先制攻撃を自制するように求めるのか。だとしたら、随分と中国には甘い考えと言うしかない。
中国は台湾への侵攻を法制化という形で担保しているのであるから、米国は台湾防衛のために自制すべきではない。自制は台湾という国が失われることを意味する。自由も平和も踏みにじられるのである。それゆえ今、米国に求められるのは、台湾防衛への強い気持ちであるはず。
このような事実を考えれば、社説は「日本が果たすべき役割は、中国に自制を求め、武力紛争を回避するための外交努力にほかならない。」とすべきなのは子供でも分かる理屈である。
朝日新聞もメディアとしての誇りがあるなら、一字一句にこだわったらいかがか。「平和は尊い、そのために両国に平和を呼びかけましょう」と言って平和がやってくるなら、僕は1年中、そう言い続ける。
台湾海峡は緊迫の度を増しており、その現実を見据え、関係国の客観的状況を考えて社説を書いたらどうかと思う。「どちらも戦争をやめましょうね」という程度の社説なら、平和教育を受けた中学生にも書ける。
おっしゃる通りですね。
米国に求める自制ってなんなんですかね。
ウイグル問題にしても、左派はなぜ、中国に甘いのでしょうか。。。
>>teddy様
コメントをありがとうございます。そして返信が遅れて申し訳ございません。
米国に求める自制、全く分かりません。双方に自制を求めることで、自分たちは中立、公平公正な立場であるということを言いたいのでしょう。それで具体的な例を思いつかないまま、書いているというのが正直なところではないでしょうか。メディアとしての価値があるのかと問いたいです。
モンクレ問題から一転して、ハードな外交問題持ってきましたね!
バイデン・菅コンビ、結構踏み込んで来ました。
トランプさん以上に、絞めに掛かってきて少々意外ではあります。
香港の制度を壊した辺りから、中共も歯止めが掛からない展開。
この先、キナ臭い事になりそうで、ヤナ感じです。
台湾が取り込まれないよう、ここはアメリカに頑張って貰う他に、
無さそうです。
朝日新聞? ここに何かを期待するのは間違いってなもんで。
社民党に説明責任を問うようなものではないでしょうか。
>>ぷんぷん丸様
コメントをありがとうございます。返信が遅れて申し訳ございません。
最近は伊是名電子瓦版状態になっていますが、朝日新聞の社説に文句をつけるのはサイト開設当初からやっていました。社説自体が意見が相反しないように考えて書かれているのですが、1つ1つの主張が頓珍漢という、本当におかしな新聞だと思います。
米国の高官が中国は6年以内に台湾に侵攻するだろうと予想しているようですが、僕も中国は必ず台湾に侵攻すると思います。その時は日本人も覚悟が問われる時ではないでしょうか。
旗色が悪くなったら「どっちもどっち」論を展開するのは
ある方面の勢力に非常によく見られる行動パターンですね。
>>照田様
コメントをありがとうございます。返信が遅れまして申し訳ございません。
これは朝日の得意技で、「どっちもどっち」と言っておけば、みんな、深く考えずに「そうなんだろうな」と思ってしまうというのがあると思います。一方を攻撃すると、「そうかな?」「何でだろう?」と考えますから、疑問をもたれないように落ち着かせるにはいい方法なのでしょう。
もう、こういう朝日論法は通用しないと思います。
中学生へのヘイトスピーチやめろ
中学生でも日本人ならこんなアホな社説書かないわ
こんな社説を書くのは、人民日報と提携する中共のプロパガンダ紙朝日新聞だけ
>>海軍大将様
コメントをありがとうございます。返信が遅れまして申し訳ございません。
確かに中学生へのヘイトですね(笑)。今時の中学生はそこまで程度が低くない、と。朝日新聞の社説を読んでいると、(本気でそう思っているのかな)と感じることは少なくありません。よほどの●●か、政治的な思惑があるのか、どちらかでしょう。