平塚正幸氏山手線クラスターデモ 業務妨害罪か
松田 隆🇯🇵 @東京 Tokyo🇯🇵
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国民主権党の平塚正幸党首が、8月9日午後8時からマスクをせずにJR山手線に乗車することを呼びかけている。この呼びかけに対して閉店を早める会社も出るなどしており、とんでもない迷惑行為になっている。業務妨害罪もしくは威力業務妨害罪が成立するのではないか。
■都知事選出馬「コロナはただの風邪」
国民主権党の平塚党首はマスクをつけずに午後8時からJR山手線にマスクをつけずに50人から100人で乗り込み、山手線を一周することを動画などで呼びかけている。しかも、同日昼には渋谷で”クラスターフェス”なるものを実施。とんでもない迷惑行為を続けている。
平塚氏は都知事選にも立候補したことで知られる。結果は8997票で落選。選挙活動では「コロナはただの風邪」「コロナ騒動を作ったのはメディアと政府」とのスローガンを掲げ、選挙カーにはマスクなどは必要なしとの記載があった。
自分がそう考え、主張するのは勝手だが、日本国全体、特に感染者が多い東京では感染防止を呼びかけられているさ中であり、道義的に許されない行為と言えよう。
■(威力)業務妨害罪成立か 軽犯罪法では済まない
これが集団で集まるなどの行為、あるいは警察に届け出たデモ行進などであれば、少なくとも法的には問題はない。しかし、JR山手線にマスクをせずに集団で乗り込む行為となれば、業務妨害罪(刑法233条)か威力業務妨害罪(同234条)が成立する可能性がある。
刑法233条【信用毀損及び業務妨害】
虚偽の風説を流布し、又は偽計を用いて、人の信用を毀損し、又はその業務を妨害した者は、三年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。
刑法234条【威力業務妨害罪】
威力を用いて人の業務を妨害した者も、前条の例による。
つまりこのような集団行動を予告し、実際に車両に乗り込むとすると、それをおそれて乗車を避ける乗客が出ることは十分に予想され、そのことはJRの業務を妨害することになると考えていい。
妨害行為としては「現実に業務遂行が妨害されることは必要でなく、これらに対する妨害の結果を発生させるおそれのある行為があれば足りると解されており」(条解刑法第2版 p655 弘文堂)と説明される。いわゆる抽象的危険犯である。
抽象的危険犯とは「危険発生の有無が問題とされていない犯罪」であり、具体的危険犯とは「危険の発生したことが犯罪成立の要件となっているような犯罪」(基本講義刑法総論 齋野彦弥 p76 新世社)と説明される。
また、威力とは「人の意思を制圧するような勢力をいい、暴行・脅迫はもちろん、それにまで至らないものであっても、社会的、経済的地位・権勢を利用した威迫、多衆・団体の力の誇示…およそ人の意思を制圧するに足りる勢力一切を含む」(条解刑法第2版 p657)ということである。なお、軽犯罪法1条31号は「他人の業務に対して悪戯などでこれを妨害した者」と規定しているが、今回の行為が「悪戯」とは到底解釈できないであろう。
■人騒がせ、傍迷惑な平塚党首
ツイッターなどを見ると、有志が警察に通報をしているようである。人騒がせ、傍迷惑な平塚党首、ただで済むとは思わない方がいい。
歌舞伎町で演説されてる方の写真。平塚じゃないですね。
>>平塚様
削除しました。ご指摘ありがとうございました。