衣塑子記者 拡散した非科学的記事にダンマリ

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松田 隆🇯🇵 @東京 Tokyo🇯🇵

松田 隆🇯🇵 @東京 Tokyo🇯🇵

青山学院大学大学院法務研究科卒業。1985年から2014年まで日刊スポーツ新聞社に勤務。退職後にフリーランスのジャーナリストとして活動を開始。

 東京新聞が5月12日付け朝刊で4月30日朝刊1面記事に関し事実上のお詫びを出したが、元記事を拡散した望月衣塑子記者はダンマリを決め込んでいる。報道に携わる者としての資質が問われていると言っていい。

■東京新聞「ご批判を重く受け止めます」と”お詫び”

東京新聞記事(左)と望月衣塑子記者のツイート

 問題の記事は「<新型コロナ>抗体検査5.9%陽性 市中感染の可能性 都内の希望者200人調査」(以下、第1記事とする)という見出しを掲げている。久住英二氏が理事長を務める都内の2つのクリニックが希望者202人に対して実施した抗体検査で5.9%が陽性だった事実を取り上げ、「市中感染の可能性」を論じているものである。

 記事に付された解説では井上靖史記者が「今回の調査は多くの無症状や軽症者を含め、国内で感染が確認された人数を何十倍も上回る人がすでに感染した可能性を示している」とし、「検査数を絞ってきた世界でも珍しい日本式のやり方は見直しを迫られている。いったん決めた政策に固執せず、転換を図るべきだ」と断じた。

 東京新聞では5月12日になって「検査を希望した人たちは、無作為に抽出した検査と比べて元々偏りがあり、広く一般の人たちを代表していると言えません」と記事内の主張を断定的に語るサンプルとしては不適切であることを認め、社会部長名で「ご批判を重く受け止めます」と事実上のお詫びをした(以下、第2記事とする)。

 もっとも、電子版にはこの事実上のお詫び記事は公開されておらず、webのみを読んでいる読者には第1記事がそのまま事実上のお詫びもない状態で公開が続けられている。

■望月衣塑子記者はコメント付きで記事を紹介

 望月衣塑子記者は4月30日午前10時56分にツイッターで、「久住医師は『確実にまん延していると言える』と指摘する。」コメントを付けて第1記事を紹介している。

 このツイートに対して、批判が殺到した。

・検査を希望する人を母集団にした段階で統計として意味がないです。

・…1カ月以内に発熱のあった人は52人、同居者でコロナウイルス感染者がいる人は2人、PCR検査を受診したことがある人は9人。PCR検査で陽性反応だった1人も含む。202人中、ハナから怪しい人がこんなにいるこの話って何か意味あるの?

・…クリニックの恣意的な参考データで東京都に拡大解釈するのはイカれてる。死亡率計算して出直して欲しい。

・…①精度不明な研究用キットを②ランダムサンプリングではなく希望した患者群に③有料で検査を行ない④対照群なしに⑤年齢などの患者背景調節を行わず⑥介入群が代表しているか分からない母集団を推計するという、お手本のようにダメダメな発表をしていて笑うしかなかった。

・記者なのにこの記事が何の意味もないことに気づけないなら記者やめたほうがいいですよ。

・東京新聞の科学部に統計の素養のある社員がいないということはよくわかりました。たぶん望月さんはなにを批判されているのかも理解できないのでしょうが

 これだけ厳しい声を受けても、知らん顔していられる神経は常人の理解を超えている。

■だから望月衣塑子記者は信用できない

 第1記事が出た後、宮沢孝幸氏(京都大学 ウイルス・再生医科学研究所 附属感染症モデル研究センター ウイルス共進化研究分野主宰)は4月30日の時点で「これは抗議が殺到しそうな記事である。結果はまったくあてにならないので、報道してはならない。東京新聞の見識を疑う。」とし、続けて「東京新聞には訂正記事を夕刊に出すことを要請しました。」とツイートした。

 第2記事が出た後には「新聞が訂正記事を出せて良かったと思いますが、他にも抗体検査では間違った報道があり憂慮しています。」と呟いている。

 ウイルスの専門家が、おそらく科学者としての良心に従って間違った記事で多くの人に誤解を招くことを避けるよう努力する中、記事を拡散した望月衣塑子記者は何のアクションも起こしていない。「結果はまったくあてにならないので、報道してはならない」(宮沢氏)第1記事を拡散し、記事を掲載した会社がお詫びをしているのに、なぜ、望月衣塑子記者は知らん顔をしていられるのか。メディアに所属する人間としては、自ら拡散した記事が科学的ではなく、それを拡散することでユーザーに誤解を生じさせているのであるから、お詫びして訂正すべきであろう。拡散する行為に責任が伴わないと考えているとしたら、記者としてSNSをやる資格などない。

 官房長官の記者会見で自説を主張する質問をして円滑な質疑応答を妨害し、指名されなかったら取材活動を妨害しているという趣旨の主張を繰り返すが、自分に都合の悪いことになると口をつぐむ。

 だから、僕は望月衣塑子記者を信用できないのである。

"衣塑子記者 拡散した非科学的記事にダンマリ"に2件のコメントがあります

  1. 野崎 より:

    おはようございます。

    こ奴(等)は活動家であり工作員ですね。
    一犬虚に吠え万犬これに応ず、の状況を作ろうとする。
    こ奴等は本能的に呼応し合い類似したフェイクを流布し印象操作を行う。

    虚偽、虚報を用い人をだます輩は当然卑劣、卑怯者でありダブスタはお手の物だ。
    フォトジャーナリスト広河隆一の強姦事件に関し、望月記者のお仲間である伊藤和子弁護士のダブスタは犯罪的だ。

    仲間の強姦は無視、さらに関係を隠蔽、その被害者から相談を受けていたにもかかわらず握りつぶす、伊藤詩織氏とは真逆の対応だ。

    伊藤詩織支持者達もダンマリだ。

    望月記者とジャーナリスト伊東詩織氏に広河隆一の今と伊東和子弁護士の姿勢を取材してもらいたいものだ。

    脈絡無き感がありますが、私はその流れを感じ取っています。

    >メディアが真実を伝えないことがはっきりしている以上、我々がネット上で真実を発信していくしかない。これはもう、メディアと国民の戦争と言っていい。

    ☆大いに期待しております。

    御返信は不要です。

    1. 松田 隆🇯🇵 @東京 Tokyo🇯🇵 松田 隆🇯🇵 @東京 Tokyo🇯🇵 より:

      >>野崎様

       コメントをありがとうございます。
       望月記者は言っていることがトンチンカンというのもありますが、それ以上に、自分に都合の悪いことは知らん顔という態度が、一人の人間としてダメだと思います。

       彼女のツイッターへのリプライに非常に的確な批判のツイートが多かったのを見て、嬉しくなりました。「多くの人がこの人の欺瞞を見抜いている」と。

       広河隆一氏もその類ですね。言ってることとやってることがまるで違う。左翼系とまとめるのは適切かどうかわかりませんが、そう呼ばれる人たちの多くは、人として許せないというのを感じます。

       とにかく、僕はそういう人たちも含めて健全な批判精神を持ち続けたいと思っています。

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