取材の舞台裏(5)凍結レモンサワーの元祖に聞くおいしさの秘密・・・クリエイティビティに感動した取材

The following two tabs change content below.
松田 隆🇯🇵 @東京 Tokyo🇯🇵

松田 隆🇯🇵 @東京 Tokyo🇯🇵

青山学院大学大学院法務研究科卒業。1985年から2014年まで日刊スポーツ新聞社に勤務。退職後にフリーランスのジャーナリストとして活動を開始。

昨今人気のレモンサワーで、レモンを凍結させて氷の代わりに使うというアイデアで大人気の「素揚げや」さんへの訪問取材。Foodist Mediaでの公開は2017年5月9日。

https://www.inshokuten.com/foodist/article/4363/

ゴールデンウィーク中に小岩に足を運んで取材をさせてもらったのをよく覚えている。この企画は編集部から「最近、レモンサワーが人気なので、人気店に取材してほしい」というオファーを受けて行なった。

僕自身レモンサワーはよく飲むので、その魅力を語っていただいた時に実感できるというのがありがたかった。瀬戸田レモンを使用、門外不出のエキスを使った味は絶品。レモンが皮ごと入っているのに、その苦みがなく、酸っぱさが食欲をそそる、そんなイメージ。(これはお客さんがつくだろうな)と一口飲んだ時に思ったものだ。

何より、氷の代わりにレモンを凍結させるというアイデア。氷が溶けると水になるが、凍結したレモンが溶けるとレモン果汁が出てくるのだから、それはおいしい。発想の転換の素晴らしさというか、クリエイティビティーと言うべきか、とにかく人と違うことを始めて成功させるのは並大抵のことではない。その点だけで行く価値のある店だと思った。「最強レモンサワー」のネーミングも素晴らしい。

宮崎明代表は気さくないいおじさんだけど、話をうかがっていると「戦略家だな」と感じさせられた。詳細は元記事を読んでいただきたいけど、お客さんをつかむコツとか、手間暇を惜しまない姿勢はお見事と言うしかない。また、ご自身は一度、料亭をたたんでおり、このレモンサワーに人生を賭ける意気込みがひしひしと伝わってきた。僕は飲食店の取材をするようになって間もないけど、繁盛店はどこか人より努力をしているものだなというのを実感させられた。

ちょうど2号店(祖師谷大蔵)を開店するタイミングだったので、そちらにもうかがって店長に意気込みなどを語っていただいた。飲食店が料理にかける手間暇を考えれば、取材もこういう手間を惜しんではいけないと思う。

この取材の後、宮崎代表とお話しする機会があったのだが、記事が出た後、同業の方が多く訪れたという。成功の秘訣を探りたいということだったらしい。そういう話を聞けるとうれしいものだ、取材者としては。

    コメントを残す

    メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です