米三冠レース日程ようやく確定 10/3最終戦

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松田 隆🇯🇵 @東京 Tokyo🇯🇵

松田 隆🇯🇵 @東京 Tokyo🇯🇵

青山学院大学大学院法務研究科卒業。1985年から2014年まで日刊スポーツ新聞社に勤務。退職後にフリーランスのジャーナリストとして活動を開始。

 米国の2020年のクラシックレースの日程が5月19日、ようやく決定した。例年ならクラシック最終戦、第3レグのG1ベルモントSが最も早く行われるというローテーションになった。

■ベルモントステークスは距離短縮で6/20

9月のダービーは盛り上がるのか…

 新型コロナウイルスの感染症の拡大で、ほとんど地域で競馬開催を中止していた米国だが、5月19日にニューヨーク競馬協会(NYRA)は、ベルモントパーク競馬場で行われるG1ベルモントSを6月20日に実施することを発表した。

 当初の開催は6月6日にダート12ハロンで行われる予定だったが、2週遅れた6月20日にダート9ハロンで実施される。

 また、5月16日にはクラシック第2レグのG1プリークネスS(ピムリコ、ダート9.5ハロン)が10月3日に開催されることが発表された。当初は5月16日開催だったものが、3か月半の遅れとなる。

 既にG1ケンタッキーダービー(チャーチルダウンズ、ダート10ハロン)は5月2日から9月5日への変更が決まっている。

■日本なら菊花賞が6月開催、ダービー9月

 この結果、米国クラシックは以下の順で行われることになった。

6月20日:ベルモントS(9ハロン)

9月5日:ケンタッキーダービー(10ハロン)

10月3日:プリークネスS(9.5ハロン)

 海外競馬が好きな方なら、この順番、そしてベルモントSの距離に違和感を感じることであろう。ベルモントSが三冠の最初に来るのも、プリークネスSが秋開催になるのも、史上初だという。

 日本のクラシックは皐月賞ー東京優駿(日本ダービー)ー菊花賞の順で行われる。今回の米国の変更を当てはめると、菊花賞を最初にして最も距離を短くして行うようなものであろう。

6月20日:菊花賞(芝1800m)

9月5日:東京優駿(芝2400m)

10月3日:皐月賞(芝2000m)

 菊花賞が梅雨の季節というのも違和感を覚える人も多いであろうし、9月のダービーは何とも盛り上がりに欠けそうである。皐月賞に至っては「それなら天皇賞に行くよ」という陣営が続出しそう。こうしてみると、JRAが新型コロナウイルス禍にあっても開催を続けていることのありがたみが分かる。

■「2020年は特別な年」を象徴するクラシックに

 米国の競馬は日本のJRAのような統一的な団体がなく、個別に開催しているのでこのようなことになる。

 違和感がある形でも、米国の競馬が本格的に開催されるのは海外競馬が好きな者には嬉しいことである。欧州でもフランスで競馬が再開されており、6月には英国もスタート予定。海外競馬もようやくシーズンインの状態であるが、10年先、20年先、世界の競馬を振り返る時に「2020年は特別な年だった」と言われることは間違いなさそうである。

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