北京市16日から全入国者を集中観察所に隔離 現場混乱「空港出るのに10時間」

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松田 隆🇯🇵 @東京 Tokyo🇯🇵

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青山学院大学大学院法務研究科卒業。1985年から2014年まで日刊スポーツ新聞社に勤務。退職後にフリーランスのジャーナリストとして活動を開始。
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 中国の首都・北京市が海外からの入国者に対し、3月16日午前0時(日本時間17日午前1時)から原則として2週間、集中観察所で隔離することになった。15日に北京市が発表したもの。これまでは自宅での隔離も認められていたが、北京市では一層、厳格に入国規制を行う方向へ舵を切ったようである。駆け込みで入国する人で15日の北京空港は混乱したもよう。

■3月3日から入国者の隔離を厳格化

写真はイメージです

 新型コロナウイルスの予防対策としての中国への入国規制は、各省・直轄市が決定している。北京直轄市は3日に入国時の隔離を厳格化することを発表。

 それによると、日本や韓国など流行が深刻とされる国からの入国者は中国人、外国人を問わず隔離観察を行うとし、北京に固定の居留地がある場合には自宅隔離観察を行うとしていた。

 しかし、今回、すべての入国者に対し、自宅隔離は特別な理由がある場合に厳格な審査の上、認めることはあるものの、原則として全員集中観察所(各区が用意するホテル)に入ることとした。

 その費用は個人が負担するという。特別な場合とは、妊娠中の女性や高齢者などである。

 なお、新たな隔離基準や方法については、北京市人民政府のホームページに掲載され、日本の外務省のホームページで日本語に翻訳され、掲載されている。

■習近平国家主席「基本的に抑え込んだ」

 当サイトでは3月8日に日本から北京に戻った日本人ビジネスマンが、自宅隔離になり、その夫人の加治なるみさん(仮名)がずっと北京にいたのに隔離された事情をお伝えした。

「あなたを隔離する」北京在住の日本人女性いきなり自宅軟禁状態(1)

「あなたを隔離する」北京在住の日本人女性いきなり自宅軟禁状態(2)

「あなたを隔離する」北京在住の日本人女性いきなり自宅軟禁状態(3)

 現在も自宅で隔離されている加治なるみさんは「16日午前0時前に海外から北京に到着した人たちは運が良かったのでしょうが、空港に到着してからさまざまな手続きに時間が取られ、知人の中には到着から空港を出るまで10時間近くかかった人もいます。ウチの場合、まだ、自宅で助かりました」と話していた。

 中国では習近平国家主席が3月10日に湖北省武漢市を訪れ、政府が湖北省での感染について「基本的に抑え込んだ」とのメッセージを発している。北京市の入国管理の一層の厳格化は、海外ではまだ抑え込めていないことをアピールする狙いがあるのかもしれない。

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