マスク2枚配布 ホームレス支援NPOは不満並べる前に動いてほしい
松田 隆🇯🇵 @東京 Tokyo🇯🇵
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安倍晋三首相が4月2日に全世帯に布マスク2枚配布することを発表したことに、ホームレスへの支援を行なっているNPO法人関係者が、政策を批判的に語っている。朝日新聞電子版4月2日付けが伝えたもので、定まった住所がない人に行き渡らないおそれを理由にしている。文句を言う前に自分たちが政府とホームレスの架け橋になろうという考えはないのか、彼らに問いたい。
■「安倍首相のパフォーマンスにしか見えない」と酷評
朝日新聞は政府の布マスク2枚配布に対し「ネット上だけでなく政府・与党内でも賛否が飛び交っている」と批判的な論調で語っている。
その中で東京で生活困窮者らを支援するNPO法人「TENOHASI」の清野賢司事務局長の「マスクがないだけでなく、そもそも『家にいる』ことができない環境にある」と、路上生活やネットカフェで暮らす人たちが対象にならないことを心配するコメントを掲載。
さらに大阪市西成区のあいりん地区(通称・釜ヶ崎)で定まった住所がない人たちを支援する団体で活動する49歳の男性の「そもそも国民一人ひとりにマスクが行き渡らない施策で、安倍首相のパフォーマンスにしか見えない」という話を紹介し、さらに確実に個人の手元に届くような配給の仕組みを考えるべきだと主張し、「1世帯に2枚という理屈は理解できない。場当たり的で情けない」とするコメントも加えた。
■行政との架け橋になって社会に貢献しようと思わないのか
政府が全世帯に配布という以上、定まった住所がない人たちは対象外となるであろう。それは望ましくないのは明らかである。まず感染症予防には住所の定まった人も、定まっていない人も等しく実施することが望ましい。
さらに、いわゆるホームレスになっている人たちが行政の対象外となることで疎外感を感じたり、自分が国民として扱われていない虚しさを感じたりしないようにすることも1つのポイントであろう。
今回のマスク配布は1人でも多くの国民に予防対策を取ってもらうために実施するももので、事案の性質からスピードを重視したものと思われる。緊急事態における極めて特殊な事案であり、行政の意向としては定まった住所のない方にも手渡したいと考えていると考えるべき。
そうしたことを考えれば、ホームレスの支援をするNPOの人たちは、「ホームレスにもマスクをください。感染症対策にもなるし、私たちが手渡します」と行政に申し出ればいい。そうすれば行政も決して嫌とは言わないはずである。
「どうせホームレスは対象外だろう」「首相のパフォーマンスだ、バカバカしい」と言う暇があれば、すぐに動いたらどうか。それがNPO法人を立ち上げた目的ではないのか。それがホームレスの人たちのためになるのではないか。それなのに、なぜ、それをしないで文句ばかり言っているのか。
■やるなら今でしょ 文句を言っている暇などないはず
利益を追求せず、困っている人たちを助けるためにNPO法人を立ち上げ、実際に活動している人たちは、社会からある種尊敬の眼差しを向けられていると思う。なぜなら、彼らはそのことで社会に貢献しているからである。
現在のような経験のない非常事態、誰もが感染し、誰もが感染させる可能性がある事案で、政府の予防策の漏れの部分を積極的に埋める役割を果たすことが、NPO法人として存在価値ではないのか。
彼らが「僕たちがやります」と言ったのを朝日新聞がカットしたのかもしれないが、そうでないのなら、すぐに動いてほしい。
見出しにもあるように、文句を言う暇があれば動こうよ。あなたたちにしか出来ないことが目の前にあるのだから。
ホームレス支援のNPO全てがそうではないと思います。
むしろ、多くの地道に活動するNPOたちは、そういったアドボカシーという名目で文句ばかりのNPO(大抵、どこかの党派と密接なつながりあり)を煙たがっているようです。もちろん、そういったNPOの方が声が大きい(どこかの党派経由で一部マスコミと繋がりも)ということもあるでしょう。
多くのホームレス支援のNPOは目の前の要支援者たちのため、行政や支援する民間諸団体と粘り強く交渉をしていることと思います。ただ、そういう人たちの尊敬すべき働きは、世の中で表に出ることがないのですよね。残念なことですが。