「安倍はカルト」批判の卑劣と誤り
石井 孝明🇯🇵 @東京 Tokyo🇯🇵
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安倍晋三元首相が銃撃され7月8日に亡くなった。国民の大多数は、理不尽な暴力を憎み、安倍氏の死を悲しんでいる。ところが、「安倍はカルト宗教と批判される統一教会の関係者である」「その恨みで銃撃された」と強調し、その死を「自業自得」と印象付けようという人々や政治勢力の動きがある。これは事実からずれるし、安倍氏を死しても侮辱する、とても卑劣で恥ずかしい行為だ。
◆妄想による逆恨みが原因
分かっている事を確認してみよう。実行した山上徹也容疑者は、警察発表によれば「安倍氏の政治的信条が理由ではない」「宗教団体の幹部をねらったが失敗したので安倍氏をねらった」等と供述している。
その宗教団体は統一教会(世界平和統一家庭連合)である。この団体は信者から高額な布施を集め、かつて社会問題になった。ただし未確認情報だが、今は信者6万人程度の小規模組織で、活動もそれほど目立たない。41歳の山上容疑者は、母親がそこにかつて入信し、高額の献金で家庭が崩壊して自分の大学進学を諦めるなどの不幸に直面したという。安倍氏と統一教会が関係あると妄想を持ち、逆恨みして犯行に至ったらしい。
安倍氏は統一教会と関係はあったようだ。安倍氏は許可したのか不明だが、その関連団体の雑誌の表紙に写真が掲載された。また日本共産党が繰り返し攻撃したが、安倍氏は統一教会のイベントに何回か祝電を送ている。さらに同団体の関係団体が開催した2021年の国際シンポジウムに、首相退任後に参加した。ちなみにそのシンポジウムは、米国のペンス元副大統領が参加するなど大がかりなものだった。
しかし、安倍氏の統一教会への関与で、公開情報で確認できるのはその程度だ。そうした関係を持った安倍氏の行動は軽率と言うしかない。ただし大物政治家として、いくつもある関連団体の一つとして付き合った程度だろう。安倍氏が同団体の指導的立場にある事実は確認されていない。
◆政治と宗教の奇妙な関係
安倍氏の批判を繰り返した有田芳生立憲民主党前参議院議員(7月の選挙で落選)はジャーナリストとして、2006月6月にこのような文章を残した。「「実は」と統一教会がさかんに接触し、面会を求めてくると語った。「わたしは会わないですよ」と安倍氏は言った。」安倍氏は統一教会との関係をこのように否定していた。拉致問題を扱っていた官房副長官時代の安倍氏に、北朝鮮と関係を持つ統一協会が接近してきたという。
私は記者として、国政選挙を何度か取材した。選挙では与党、野党を問わず宗教団体が候補者に接近してくる。宗教団体の応援は無償で行われることが多いため、各候補はそれを受け入れてしまう。各宗教団体はそうした支援で政治に影響を与えられると勘違いしているようだが、日本の政治の仕組みでは一国会議員の政治的影響力は小さいので、これは無駄なことだ。統一教会は自民党議員を中心に支援をしてきたが、今後自民党は警戒し彼らを近づけるべきではない。
1980年代までの共産主義との対立の中で、自民党は統一教会を利用した。安倍氏の祖父の岸信介元首相は統一教会の関連団体「国際勝共連合」と協力した。詳細は不明だが、安倍氏には岸の残した束縛が残っていた可能性はある。しかし岸がそうであったように安倍氏の行動が、統一教会の意向に左右されているとは思えない。それを強調するのは幼稚な陰謀論だ。
まとめると、安倍氏が統一教会と関係を持ったことは軽率であった。しかし一部の人が主張するように、もしくは印象付けようとしているように「安倍氏は統一教会で指導的立場にある」ということはあり得ない。そこから先の「安倍氏の暗殺は自業自得」であるかのような印象操作は異様である。犯人の妄想に同調して、安倍氏へのテロを肯定するかのような行為は決して許されない。
◆「自業自得論」を唱える人たちの気味悪さ
安倍氏に対する攻撃は、その政権在任中から現在に至るまで、異常であった。そうした批判者が、積極的に前述の安倍氏と統一教会との関係を強調している。ネットニュースの一覧を見ると朝日新聞、毎日新聞、テレビ朝日系列のANN、TBS系列のJNN、NHK、日本共産党機関紙赤旗が、統一教会と安倍氏の関係を暗殺事件以降、積極的に報道している。いずれも安倍氏に批判的だったメディアだ。
そして、その報道を繰り返し拡散する人たちがいる。一例だが、法政大学の政治学教授は、安倍氏が首相在任中に「安倍は人間でない。ぶった斬ってやる」とデモで発言。テロ事件後に、蒸し返されて大変な批判を受けている。その人が、「暗殺犯と統一教会のつながりがようやく主要メディアでも報じられるようになった。この問題を掘り下げる」とSNSで発言。さらに批判を集めている。彼に対しては、「自分が殺人に間接的に関わった、うながした可能性が怖いのかな。動揺しているようだし、統一教会というカルトに、あなたこそすがっているように見える」との批判が、SNSで出ていた。そうかもしれない。
安倍氏への批判は在任中から現在まで異様で、一種の社会的「いじめ」であった。事件後に、安倍氏を過剰に批判した人たちの大半は口をつぐんだ。自責の念に加え、普通の人からの批判を恐れたためだろう。ところが、開き直ってメディアと一部の批判者は、安倍氏の批判を強めている。
こうした人々の行為は、「あなたたちの煽った憎悪が、安倍氏へのテロの一因となった」という批判を避けるため、自責の念を誤魔化すため、さらには安倍氏の影響力の増大を避けるためという様々な思惑が背景にあるのだろう。だからと言って、「一人のおかしな人物の抱いた妄想の逆恨みで暗殺された挙句、それはお前に落ち度があったからだ」という安倍氏への批判は、冷静に考えれば明らかにおかしい。死者を冒涜し、鞭打つのは日本人の神経を逆撫でして怒りを呼ぶ行為だし、実際に多くの人が怒っている。
民度の高い、礼節の国とされる日本で、このような言説を見るとは、あまりに悲しく異様だ。
◆死してなお安倍氏を侮辱する人々
ただし、「自業自得論」騒ぐ人たちは少数だ。日本人の大半はまともで賢明な人たちであり、普通の人は、安倍氏の死を悼み、冥福を祈り、テロと暴力を憎んでいる。そうした常識を持つ普通の日本人たちの怒りが、安倍氏をいまだに侮辱するおかしな人々に対して溜まっているように思える。
筆者は「安倍元首相殺害の原因「憎悪を煽った人々」」という文章で、生前の安倍氏に対する異常な批判を行った人々を批判した。批判に寛容だった安倍氏の態度が、おかしな人々の増長を生み、広がった憎悪を遠因として殺害された可能性があると指摘した。そして憎悪を煽った人に「冷たい怒り」を持ち、その人たちが批判される「不寛容の時代」が来ても仕方がないと主張した。多くの方の賛同をいただいた。
こうした憎悪を煽った人々の一部、その中心の左派政治勢力、メディアは反省もせず、さらなる憎悪を安倍氏に向け、その死をいたむ大多数の日本人を侮辱している。まともな倫理観もなく、コミュニケーションのできない人たちが世の中にいると、改めて確認した。私はそうした人々に怒りが増すと同時に、「行為の責任を取らせなければいけない」と思うようになっている。
「安倍はカルトで、この結末は自業自得」というかのような議論を、私たち普通の日本人は批判し、間違いだと強く批判しよう。そして言論の自由を謳歌しすぎて、無責任に他人を傷つけ、人の死を喜ぶかのような異様な人々やメディアを批判し、発言を封じ込める必要がある。
他者からの批判に寛容だった安倍氏の御霊(みたま)は、そうした争いを悲しむかもしれない。しかし理不尽な人権侵害や憎悪の蔓延、言論の自由を放埒に行使する人々の横暴をこの事件をきっかけに止めないと、憎しみの増幅で再び暴力やテロが発生する可能性がある。
行きすぎた自由を止めるため、安倍氏のような悲劇が繰り返されないために、「不寛容の時代」が来ることを私は容認する。
この期に及んで安倍さんの名誉を汚そうとする連中には、是非とも二度と表舞台に出てこれない程再起不能になる程度の天罰は受けてもらいたい。
真っ当な批判ならともかく、陰謀論や捏造に基づいて、または下らないメディアに扇動されるままに無知を晒すような連中に天罰や仏罰が当たらないのなら、それこそ私は神や仏を信用しない。
この世を去ってもなお安倍さんの威光に怯える連中は滑稽ではあるが。
よほど都合の悪いことがあるんだろうとしか思えない。
カルトがー アベガーと騒いでいる輩の正体にピントが合ってきましたね。
今まではピンボケで誤魔化せてきた、セメントいて辻元、メロリン山本、YOUはどこの国から蓮舫、慰安婦弁護士福島らの正体にフォーカスされるのを恐れたのかテレビは話題反らしに躍起ですね。韓国スイーツ大人気とか、朝から笑かしてくれます。
安倍さん暗殺で否応なしに彼奴らの正体にピントはズームアップされるでしょうね。
韓国では日本渡航注意喚起が出てるそうですね、嘘かホントか未確認ですが。
私としては韓国人が日本に来ないと犯罪が起こらないので嬉しいのですが。
》》ジャーナリスト石井様
》【民度の高い、礼節の国とされる日本で、このような言説を見るとは、あまりに悲しく異様だ】
以前、アジア諸国を次々と植民地化してきた欧米列強の国々が日本をなぜ植民地に出来なかったのか。その一因が日本人の知性にあったという意見を目にしたことがあります。多くの庶民は決して裕福ではなくても、子どもたちは寺子屋という小規模な施設で真面目に学問を学んでいる。そして庶民たちは瓦版や書物を読み楽しんでいる。明らかに他の後進国とは違っていた。という様な内容でした。しかし私は現在の日本を少なくとも過信出来ません。
》【ただし、「自業自得論」騒ぐ人たちは少数だ。日本人の大半はまともで賢明な人たちであり、普通の人は、安倍氏の死を悼み、冥福を祈り、テロと暴力を憎んでいる】
【日本人の大半はまともで賢明な人たち】であって欲しいです。20〜30代の人たちは受験で重きを置かれない戦中戦後の昭和史を改めて学び直して欲しいです。そして前頭葉が衰え始める40〜50代のミドル世代には、認知的複雑性を高める努力を積極的に意識して頂きたいです。そうすることで物事を多面的に捉える力が身に付き、考え方が違う相手のことを理解出来る様になります。
ミドル世代は社会人として現役の方々が多いため、仕事において上から与えられた職務をこなすことで、自身の前頭葉の衰えに気付かないことが多いそうです。会社を離れて指示する上司を失って初めて、「これから自分は何をすれば良いか分からず、新しいことに挑戦することも億劫になる」わけです。
論点がずれてきましたけど、物事を多面的に捉える力(認知的複雑性)こそが日本人の賢明さを取り戻す良計だと思います。