やめよう、無意味な統一教会騒ぎ
石井 孝明🇯🇵 @東京 Tokyo🇯🇵
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安倍晋三元首相の銃撃と殺害事件をきっかけに、統一教会(現・世界統一平和家庭連合)をめぐる騒動が続く。この騒ぎに何の意味があるのだろうか。「やめよう」と訴えたい。
◆統一教会をめぐる論点-騒ぐ必要はあるのか
安倍晋三元首相を殺害した山上徹也容疑者が、犯行動機を安倍氏が統一協会と関係したと思ったからと供述しているそうだ。それを警察が発表したことをきっかけに、統一教会騒動が起こった。自民党と統一教会の関係への批判を、左派政党とその支援者たち、そしてメディアが繰り返す。
そして、その言説の中には、安倍氏への罵倒やその死を自業自得かのように言う批判もある。政府が27日に安倍氏の「国葬儀」を行うことへの批判と合わさり、変な盛り上がりをしている。普通の人は安倍氏の死に悲しみを感じ、その非業の死を哀悼している。それとは対極的で異常な動きだ。
そして騒ぎになっている論点を検証すると、統一教会を社会の問題として、今取り上げるべきことかと思う。
【統一教会の政治への影響力】
統一教会は、日本国内では推定6万人の信者しかいない、小規模の新宗教だ。統一教会が、安倍晋三氏の行動や自民党の政治に影響を与えたとは思えない。安倍氏の元秘書がフェイスブックに以下の文章を掲載していた。この人は16年間秘書をやって統一教会関係者と会ったことはなく、関係団体に祝電を打って安倍氏に叱られたという。こうした情報はなぜか報道されない。
私は、経済記者として法律の制定過程などを10件程度取材し、ボランティアとして社会問題解決のために国会議員への説明などの政治ロビイングに数件関わった。その経験に照らすと、日本で特定の個人や集団の意思が法律や公的制度に反映することは少ない。さまざまな人の意見の「ごった煮」になる。
多くの人が、政治家に影響力があると勘違いしているが、政治家個人の政策への影響力は余程の大物でない限りあまりない。多くの政治家はしたたかで、自分の政治的利益のために「あなたの意見を反映させた」と広報し、支持や献金をさせる。統一教会を近づけた自民党議員の軽率さは批判されるべきだ。しかし統一教会が政治家を通じて政策を動かしたとは思えないし、具体的にそうなった証拠はない。
【統一教会と信者の権利】
私は統一教会の教義や行動を批判する。しかし、その組織、また構成員の諸権利は、社会の公序良俗に反しない限りにおいて保障されるべきだと考える。特に記者として活動する私にとって、言論の自由、思想信条の自由は、私自身の存立に関わる重要な問題でもあるため、それを擁護する。
「私はあなたの意見に反対だが、あなたの発言する権利は守る」。思想家J ・S・ミルのこの言葉は、自由と民主主義に高い価値を置く、私たちの社会の根本原理とするべきだろう。国による宗教への干渉は、内心の自由、信仰の自由の問題と関わり、規制は慎重に行わなければならない。
ところが、統一教会騒動では、政治家とその周辺の活動家、一部の弁護士、メディア関係者が「統一教会が政治活動をすることの禁止」「統一教会に宗教法人としての解散命令を国が出すこと」を求めている。立憲民主党と日本共産党は、自民党の秘書まで含めた関係の調査を求めている。
これは怖いことだ。統一教会は宗教法人格を持つ合法的な存在だ。構成員には、「被害者」の立場の人もいる。こうした人らが特定の思想を信じるゆえに、一部政治勢力は基本的人権の制限や調査を行う意向だ。これは日本国憲法の掲げる基本的人権、また民主主義の否定に結びつきかねない。
【高額献金問題】
統一教会は信者の高額な献金で社会問題をかつて引き起こした。そうした行動は批判されるべきだ。しかし、それが問題になったのは20年ほど前だ。2015年に「世界統一平和家庭連合」に改称してからは、宗教法人として不法行為が認定されたのは民事の2件だけで、刑事事件はゼロだ。問題は沈静化に進んでいると言える。
金銭に貪欲な統一教会の行動は批判されるべきだ。しかし宗教と金の問題は、他の宗派でも頻繁に問題になる。他宗派が放置され、統一教会だけを吊し上げるのは、明らかにおかしい。
◆社会に弊害が多い今の騒動
私は「安倍元首相殺害の原因『憎悪を煽った人々』」という文章を銃撃事件の翌日の7月9日に、「危険な『統一教会騒ぎ』新たなテロ誘発も」という記事を7月25日に公開した。前者で安倍氏への過剰な批判がテロの遠因になり、後者でテロの批判をしなければ社会がおかしくなると指摘した。その懸念が現実のものになりつつある。
9月20日に米国大使館前で爆発物を持って投げ込もうとした大阪市立大生が逮捕された。同21日には首相官邸近くで、国葬反対のメモを残して70歳代男性が焼身自殺を図った。病院に搬送され一命をとりとめたが、消火した警察官が負傷した。山上徹也容疑者を賛美する映画を日本赤軍メンバーが作り、朝日新聞が、その監督の主張を肯定的に取り上げるインタビューを掲載した。朝から晩まで、日本共産党、立憲民主党など左派政党の政治家とメディアは、統一教会問題を騒ぐ。
つまり山上容疑者の「統一教会攻撃」というテロによる政治主張が拡散されている。「政治主張でテロは有効」と成功例を作ったわけだ。そのために、テロやそれを賛美する異様な言論が発生しやすくなっているのかもしれない。
◆統一教会で騒ぐ暇は日本にない
一部の政党や政治勢力やメディアを見ていると、統一教会による被害者を救済する、または統一教会の実態を明らかにするために、この問題を取り上げているようには思えない。騒ぎを起こし、反自民、反安倍、反憲法の改正運動と自分の利益に結びつけようとしているかのようだ。安倍政権時代、「モリカケサクラ」で一部の人は大騒ぎした。いずれも大した話ではなかった。同じ人たちは統一教会騒動でも騒いでいるが、間も無く忘れ、新たな問題に飛びつくだろう。こうした騒動の繰り返しは、何も生産的なことを生んでいない。
今の日本は大変な状況にある。今年2月にはじまったウクライナ戦争で世界は変わった。政治的には、米国を中心にした民主主義陣営とそれ以外の中国・ロシアと取り巻き諸国による「新冷戦」が始まり、日本は実際の戦争に巻き込まれかねない。経済では化石エネルギーの供給不足、インフレ、金利上昇というこれまでの数十年、経験しなかった事態に日本は直面している。世界は長期の大不況に突入するかもしれない。統一教会騒ぎは、こうした激変に、何の関係もない。
つまり統一教会騒動は、何も社会的メリットがない。騒ぐ人は国際問題にも、経済活動にも関心がない、暇で認識がずれた人たちだ。そうした人たちの意見を聞いても、面白くもないし、私たちの社会生活になんの役にもたない。そうした騒音が私たちの邪魔をしないように、距離を置くべきであろう。
もう統一教会問題で騒ぐことはやめよう。安倍氏は前向きに日本の未来を語った。だからこそ、彼の行動の一部に問題はあっても多くの人が支持をした。日本に役立たない人たちの引き起こす問題を無視し、安倍氏の死を悼み、日本の未来を作る前向きの議論をしたい。
創価学会の財務と旧統一教会の献金、何処に違いがあるんでしょうか?
冷静に語れば、国葬は当然じゃない?
日本に各国首脳がやってきて、テロになったらどうするの?
ああ、立憲共産党としちゃ、反ロシア、反中国の奴等始末させた方が点数稼げるか?なんじゃないかと思ってしまう程に偏向して居る姿勢が笑えるし、創価学会はウチに来ないから、ここで宗教弾圧の実績を積んでブラフに使えると踏んでいるんでしょうか?
でも、立憲民主党は割れているし、、維新は自滅へ舵を切ったので、、、
こんな報道している方々は、マッチポンプ&風見鶏の姿勢が恥ずかしくないんでしょうか?
戦争礼賛&戦争推奨から、反戦に変わった朝日新聞とか、恥という概念が無いが故にマスゴミと蔑まれているんでしょうが、、
コメントが削除されたのは、旧統一教会が弁護士3人を訴えたからでしょうか?