蓮舫さん 家系図を公開してください
松田 隆🇯🇵 @東京 Tokyo🇯🇵
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岸信夫前防衛相の長男の岸信千世氏(31)が自らのホームページ上に家系図を掲載したことに批判が集まり、2月13日までに削除された。これに対し参議院議員の蓮舫氏(立憲民主党)は15日にツイッターで家系図の掲載に関して批判する投稿を行ったが、蓮舫氏こそ家系図を公開せよという声が出そうである。
■安倍元首相の甥に蓮舫氏”噛みつく”
岸信千世氏は衆院山口2区補選(4月23日投票)に立候補を表明しており、政治活動のためにホームページを立ち上げ、そこに家系図を掲載した。父が前防衛相、伯父は安倍晋三元首相、祖父が安倍晋太郎元外相、曽祖父が岸信介元首相、曽祖叔父が佐藤栄作元首相という日本の戦後を動かしてきた名前が並ぶ。
ところが、これに批判が集まり、13日までに家系図は削除され、15日午前の段階で当該ホームページはメンテナンス中とされ、閲覧ができなくなっている。
15日午前には蓮舫氏がツイッターで家系図を削除されたことを報じる毎日新聞の記事を引用し、以下のようにツイートした。
給与が上がらない中で物価高、光熱費の高騰に苦しむ人たちや、広がる格差是正が政治課題として急務な中において「家系図」を当たり前に掲載するセンス。
ある意味、すごいわ。
岸信夫氏の長男・信千世氏、HPに家系図掲載→「七光り」批判で削除
(2023年2月15日午前4時36分投稿)
「当たり前に掲載」や「ある意味、すごいわ」が何を意味するのか詳細は不明であるが、このツイートには反発するリプライも数多く付いている。
■家系図の掲載で政治信条を示す
岸信千世氏の家系図の掲載については「信千世氏の出馬をめぐっては、SNSなどで《もう世襲はやめてほしい》、《代々、引き継ぐなんて封建社会か》といった世論批判が続出。」(日刊ゲンダイDIGITAL・岸信千世氏は世襲批判もどこ吹く風…公式サイトに「家系図」掲載のツラの皮→慌てて削除、2023年2月15日閲覧)などと報じられている。
メディアがどう報じるかは自由であるが、初めて選挙に出る時、候補者がどのような人物であるかを知ってもらわないと有権者は当該候補者が議員に相応しいかどうかの判断がつかない。特に岸信千世氏の場合、慶大卒業後にフジテレビに入社し、その後、父の岸信夫氏の秘書となったという経歴で政治的な実績は皆無であるから、尚更である。
そこで、この家系図を出すことで一族に保守系、それも親米保守に分類される人が多いことを示せば(おそらく本人もそうした政治信条を持っている)と推認させる要素となる。多くの言葉を用いて政治信条を語っても有権者に読んでもらえる保証などなく、家系図で自らの政治信条を推認してもらう方が効率がいい。逆に言えば、そうした親米保守の家系に生まれながら、それを家系図やその他の方法で示すことをしなければ、有権者は(リベラルな立ち位置なのか)と疑いの目で見るかもしれない。
そのような点を考えれば、岸ー佐藤ー安倍政権に共通して流れる価値観を大事にする政治家になる決意を示すという意味で家系図の掲載は効率のいい手段である。憲法21条1項が保障する表現の自由は政治的活動の自由も保障しており、その自由は民主主義社会の基礎であり、不可欠の権利と言い得る。その表現方法を批判するのもまた自由ではあるが、政治的活動の自由の行使を(すべきではない)と考えているのであれば、それは民主主義の存立を危うくする行為であることは意識した方がいい。
■蓮舫氏は家系図を公開してはいかがか
蓮舫氏は政治家であるから、政治活動の自由についての恩恵を最大に受けているはず。そのように自らは憲法で保障された自由の恩恵を受け、行使しているにもかかわらず、他者の政治活動の自由の行使について、その行使の方法にネガティブな言葉を投げかけている。
岸氏の政治的な主張を自らの信条と異なり批判するのであれば格別、そうでなく、ただ単に「そういう主張はセンスが悪い」という趣旨の指摘をすることは、子供が「お前の母さんデベソ」と言うのと同レベル、単なる罵詈雑言の類に過ぎない。
内容についても触れておく。現代の政治において格差是正が真実、急務であるかどうかはともかく、格差是正が急務であることと、家系図を掲載すべきではないと考えることの因果関係が不明。さらに「当たり前に掲載するセンス」という「当たり前に」は何を指しているのかも不明。何を当たり前に掲載したというのか、当たり前に掲載するとはどのように掲載することなのか、政治家であるなら説明責任を果たしていただきたい。
何より思うのは、蓮舫氏こそが家系図を公開していただきたいと思っている人が多いのではないかということである。蓮舫氏は自身の国籍問題でその説明が二転三転し、結果的に台湾(中華民国)の国籍が残っていたことが明らかにされ、謝罪したにもかかわらず、戸籍の開示については拒否。国会議員の国籍は、国益に直接関わる問題で政治信条以前の問題である。そうであれば、蓮舫氏こそが家系図を「当たり前に掲載するセンス」を持つべきではないのか。
家系図を示すことで、自らがどのような民族的文化的背景を持っているのかを示すことになり、それが有権者にとって投票行動の大きな指針となることぐらいは理解できるであろう。
その蓮舫氏が立候補前の一般人のホームページに家系図が掲載されていたからと罵詈雑言を浴びせる行為がいかに矛盾に満ちたものかを感じる人は少なくないと思う。
■ラサール石井さん自分の芸名よく見てね
なお、ラサール石井氏についても触れておこう。同氏は今回の家系図の問題について、ツイッターで以下の投稿を行った。
普通の感覚があれば、こんなこと、恥ずかしくて出来ない。
むしろ、家系ではなく私自身を見てください、と思うのが普通。
この感覚では庶民のための政治はできない。
と私は思います。
はい。私の感想です。
(2023年2月12日午後7時41分投稿)
ラサール石井氏の批判にも違和感を覚える。そもそもラサール石井氏の芸名は、自らの出身高校のラサール高校に由来するのではないか。同校は東大進学者が多い名門進学校であるのは誰もが知るところであるが、名門進学校の出身者であることを自らの特性であることを示す、もっと言えば自慢しているものと思われる。
その石井氏が「むしろ、家系ではなく私自身を見てください、と思うのが普通。」とツイートすれば、多くの人は石井氏に対して「むしろ、出身校ではなく私自身の芸を見てください、と思うのが普通。」と思うのではないのか。
そのように名門進学校の名を冠することは「普通の感覚があれば、こんなこと、恥ずかしくて出来ない。」と思われることは覚悟してツイートしているのかをラサール氏に問いたい。
■アンチ安倍元首相の延長線上の問題か
岸信千世氏の家系図をめぐる問題は、その批判は合理性を欠くものが多いように見える。詰まるところ、安倍晋三元首相に対して異様に敵意を燃やす人々が感情的に攻撃しているのではないかと考える人が出ても不思議はない。
元首相の死に際しても、まともに弔意を示すことなく、それどころか因果応報とばかりに揶揄する人々が存在した。家系図問題もその延長線上にあると言えるのではないか。
全くおっしゃる通りですね。
家系図を出して叩く、という発想が分かりません。
私は当該選挙区の住民ではありませんが、家系図を出す以上、家系図に記載されている岸さん以降と同じ信条を持ち、同じように政治活動をする、と公約しているのと同じかと思います。
要するに、投票するにあたっての重要な判断材料となります。
なにせ口では保守層受けをしそうなことを色々言っていたが、結局は家系図とおりだった河野太郎という良い(悪い?)見本がありますから。
特定悪質野党やマスゴミがこの件を必死に叩いているようですが、それは岸氏が安倍晋三元総理の血統を継承し、政治信条を同じくする者であるかもしれないという危惧もあってそうさせるんではないかと推量せざるを得ないですね。
岸氏の思いがもしそうであったら彼らにとってはいいことなんて何一つないでしょうからw
彼が政治家として成長してしまう前に出る杭は打ちたい、ということでしょう。
折角家系図を掲載したなら削除などせず、堂々と志を語って欲しかったですね。
その方が地元の支持者のモチベも上がったのではないでしょうか。