須藤元気氏は保守票意識か「9条どんどん議論」
松田 隆🇯🇵 @東京 Tokyo🇯🇵
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衆議院東京15区補選に出馬した須藤元気氏(46=無所属)が18日、江東区内で街頭に立って支持を呼びかけた。当サイトの憲法に対する質問に対して改正に前向きともとれる発言をし、9条に関しても「どんどん議論すればいい」と話した。旧立憲民主党出身の同氏だが、補選出馬にあたっては保守的な志向を示しているように見える。なお、東京15区には須藤氏以外に金澤結衣氏(日本維新の会)、酒井菜摘氏(立憲民主党)、乙武洋匡氏(無所属)、吉川里奈氏(参政党)、秋元司氏(無所属)、飯山陽氏(諸派)、根本良輔氏(諸派)、福永活也氏(諸派)らが立候補する大混戦の様相を示している。
◾️旧立憲民主党から立候補
須藤氏はこの日、午後6時頃から東京メトロ門前仲町駅出口付近で道ゆく人々に支持を呼びかけた。参議院議員を失職しての挑戦、格闘家としての知名度もあって、立ち止まって握手や、記念撮影を求める人もあり、須藤氏は1人1人に笑顔で応じていた。
須藤氏は2019年7月の参院選に立憲民主党から比例代表に立候補して当選。しかし、2020年の都知事選で党の推す宇都宮健二氏ではなく、れいわ新選組の山本太郎氏を推し、最終的に立憲民主党を離党するに至った。その後、2021年の参議院の首班指名では山本太郎氏に1票を投じている。
立民から立候補・当選、そしてれいわ新選組の山本太郎代表への親近感を隠さない須藤氏は革新系、誤解を恐れずに言えば左翼系の候補と考える人がほとんどであろう。ところが、関係性が最も親密と思われるれいわ新選組は15区補選で須藤氏を推薦しなかった。
それに符合するかのようにNHKの事前の候補者へのアンケートでは、須藤氏の回答は保守層にもアピールするかのような微妙な立場を思わせる内容となっている。この日、本人の着るジャンパーの左胸には鮮やかな日章旗が目についた。
区民の前で語る須藤氏に当サイトは直接、話を聞いた。
ーー憲法改正についてどう考えていますか
須藤:どんどん議論をすればいいと思います。ただ、私自身は自民党が平成24年に出した草案には反対しています。
ーーなぜ、反対なのでしょうか
須藤:11条の基本的人権の享有の部分の改正に納得がいきません。現行の11条は基本的人権を「侵すことのできない永久の権利として、現在及び将来の国民に与へられる」とあるのを、草案では、国民に与えるという部分をカットしています(筆者注:草案では「国民に保障する基本的人権は、侵すことのできない永久の権利である」となっている)。憲法はそもそも国民を縛るものではなく、国の権力を縛るものです。大事な部分をカットしてはいけません。(参考:自民党・日本国憲法改正草案)
ーー9条についてはどうですか
須藤:どんどん議論をすればいいと思います。色々な意見を出し合って、議論することが大事だと思います。
◾️9条改正に「回答しない」
須藤氏の言い分からは、自民党の憲法草案は11条の部分を手直しすれば賛成する可能性もあり得ると聞こえる。かつて立憲民主党から立候補し、山本太郎氏に首班指名で1票を投じた人物とは思えない発言。
ここで同氏のNHKの事前アンケートの中から注目すべき点をピックアップする。
問13:日本の防衛力を今後どうすべきだと考えますか。
→ある程度強化すべき
問15:核兵器について「持たず、作らず、持ち込ませず」と定めている「非核三原則」についてどう考えますか。
→維持すべき
問17:今の憲法を改正する必要があると考えますか。必要はないと考えますか。
→必要はない
問18:憲法9条を改正し、自衛隊を明記することに賛成ですか。反対ですか。
→回答しない
問19:原子力発電への依存度を今後どうすべきだと考えますか。
→下げるべき
問21:選択的夫婦別姓の制度の導入に賛成ですか。反対ですか。
→回答しない
問22:同性婚を法律で認めることに賛成ですか。反対ですか。
→回答しない
問23:これまでの岸田総理大臣の政権運営をどの程度評価しますか。
→あまり評価しない
問24:Q23で回答した評価の理由を教えてください。
→一国の総理大臣という重責に耐え激務をこなすタフさに敬意を表します。ただし、財政政策などでは総理と意見を異にするため、政策的な観点から「あまり評価しない」とさせていただきました。
ご覧のように問18の9条改正については「回答しない」としている。問21の選択的夫婦別姓制度、問22の同性婚についても同様に回答を避けている。
問17で憲法改正の必要はないとしているものの、この日の当サイトへの回答では「どんどん議論すればいい」と改正を容認するかのように答えている(NHK・衆議院補欠選挙候補者アンケート 東京15区)。
以上を見ると、かつての須藤氏からは考えられないような自民党寄りの回答。問15の非核三原則は岸田内閣も堅持の方針を示しており、一致している。問17の憲法改正の「必要はない」に引っかかる部分はあるが、「改正すべきではない」という選択肢が入っておらず、その回答は「必要はない(と考える)が、してもいい」と言える余地は残している。
問23で岸田政権の評価については「あまり評価しない」としつつも、問24では「敬意を表します」と讃え、さらにあまり評価しないの部分は政策的な観点からというエクスキューズを述べている。
◾️NHKのアンケートから見える候補者像
須藤氏にすれば、離党した立憲民主党に戻ることはできず、れいわ新選組の支援を受けても当選は難しいと考えれば、自民党支持層を意識した選挙戦を考えても不思議はない。
9人が立候補する大乱戦は、当選しても不思議はないと思われる候補が複数存在する。NHKのアンケートを見ると、問17の憲法改正の要否については、酒井菜摘氏と須藤氏以外はすべて改正が必要としている。
問18 の憲法に自衛隊の明記については酒井氏が反対、乙武氏と須藤氏が回答しない、それ以外の6人はすべて賛成としている。須藤氏が反対した問21の選択的夫婦別姓制度、問22の同性婚については、ともに維新の金澤結衣氏ら5人が賛成、飯山陽氏(諸派)ら3人が反対と意見が揃っている。
やはり須藤は信用できないですね。
一見是々非々な物言いをしているように見せかけて、重要な部分への回答をはぐらかす。
まかり間違って当選したられいわ入りすると思います。
おそらくこの回答もれいわからの入れ知恵じゃないかな?
私が該当区の有権者であれば検討項にすら上がらない。
つばさの党の黒川氏は山本太郎氏と親しく、山本太郎氏は須藤元気氏と親しいという関係にあります。
周囲に噛みつきまくる印象のあるつばさの党ですが、須藤氏とはいい関係であることがネットのニュースで伝えられています。そうなると、つばさの党の裏にいるのは誰かというのはおのずと分かるように思います。
通りすがり様の言われることも十分にありそうな気がしています。