サトノフラッグは武豊騎手で皐月賞ーダービーに行くような気がする
松田 隆🇯🇵 @東京 Tokyo🇯🇵
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武豊騎手がサトノフラッグ(牡3、美浦・国枝栄厩舎)が3月8日に行われたG2報知杯弥生賞ディープインパクト記念(芝2000m)を制した。報道では今回限りの騎乗のようであり、同馬の皐月賞での鞍上は未定のようである。個人的な見解だが、武豊騎手が乗るのではないかと思っている。
■戸崎騎手は負傷休養中 皐月賞はほぼアウト
サトノフラッグはデビュー戦を戸崎圭太騎手とのコンビで臨み6着。その後、O.マーフィー騎手で2連勝した。今回、戸崎騎手は落馬負傷で戦線離脱中であり、武豊騎手に声がかかったということである。
戸崎騎手は皐月賞での復帰は難しいとされている。O.マーフィー騎手が再び短期免許を取得してくれればいいが、欧州のハイシーズンに皐月賞、ダービー(東京優駿)と乗りに来ることは考えられない。そうなるとC.ルメール騎手なのかもしれないが、ワーケアというお手馬がいるだけに簡単ではない。そもそもホープフルS3着、弥生賞2着馬をクラシック前に手放すことは考え難い。
武豊騎手はマイラプソディというお手馬がおり、そこがネックである。武豊騎手を応援し、武豊騎手と凱旋門賞を勝つことが夢だと公言する松島正昭オーナーを相手に、共同通信杯で4着に終わって「別の馬に乗ります」とは言い難いであろう。ただし、武豊騎手は自身のHPで「今年のボクのクラシックパートナーの最有力は」と表現しており(2月12日付け)、「この馬でクラシックに行く」とは断定していない。共同通信杯の前でこの表現は、その時点では「この馬でダービーを勝てる」という感触までは得ていないことを示していると言っていい。
■戸崎騎手でダービーを勝てなかったら何と言い訳?
国枝調教師は皐月賞の騎乗者については、これから考えるということらしいが弥生賞の競馬を見れば調教師も里見治オーナーも武豊騎手の騎乗を希望するであろう。
仮に国枝調教師が戸崎騎手にこだわれば、デビュー戦6着と敗れた時の騎手を再びダービーで起用することになる。戸崎騎手の技量なら勝てるかもしれないが、昨年のサートゥルナーリアがD.レーン騎手のテン乗りで4着に負けた例を見たばかり。どんなに優れたジョッキーでもダービーで人気を背負う馬を勝利に導くのは困難であることを証明したようなものである。
戸崎騎手を起用して勝てばいいが、負けたら里見オーナーに言い訳できない。「お前が戸崎にこだわったせいで、このザマだ」と言われたら返す言葉がない。そう考えると国枝調教師も「戸崎の馬なので、戸崎を乗せたい」とは言いにくいだろう。かといって現段階で「本番も武豊騎手に乗って欲しい」と口にすれば、松島オーナーにケンカを売るようなものだから口にできない。
■武豊騎手の「不可解な4着敗退」の真意は?
ここから先は僕の勝手な想像なので、結果に責任は持てない。参考程度に読んでほしい。
マイラプソディが負けた時に、武豊騎手は「不可解な4着敗退」「走ってくれなかった」とHP上でコメントした(2月20日)。「4戦目でポカがあってもボクは悲観しません。後に引きずらない負け」としているが、1~3着馬が1勝馬、決して強くないメンバー相手に4着という結果は、この馬の限界を示すものだと思う。少なくともこの馬がコントレイルに勝って皐月賞、ダービーを勝てるとは思えない。
強い馬は負ける時でも、それなりに帳尻を合わせるもので、何の不利もないのに1勝馬3頭に先着を許しての4着の時点で春のクラシックはジ・エンドであろう。しかし、武豊騎手はこの時点でこの馬を超えるクラシック候補がいなかったため、自分のためにも前向きなコメントをしたものと思われる。
一方、サトノフラッグで勝った後には「良馬場なら、もっといい」とコメントした。僕が見る限り弥生賞の内容は完勝と言ってよく、同じメンバーで何回走ってもサトノフラッグが勝つと思わせるものだった。良馬場ならさらに強いということは、ディープインパクトに近い存在になれるぐらいの潜在能力を感じたということだと思う。
こうした状況を考えれば、最後は松島オーナーが”空気を読み”「武君、あっちに乗れよ」と言い出すような気がする。明らかに自分の馬の方が弱いのにクラシックも乗るように強要すれば、馬主としての品位を疑われる。ここは身を引くことで馬主としての器量の大きさを示すのではないか。単純に考えてほしい。弥生賞を楽勝した馬と共同通信杯4着の馬のどちらが強いかと言われれれば、答えは1つしかない。武豊騎手がどちらに乗りたいかと聞かれれば、やはり答えは1つであろう。
■スーパーホースは乗り役を選ぶ
サトノフラッグがディープインパクト級かどうか分からないが、相手関係を考えなければディープインパクトの弥生賞よりは強い内容であった。
以前、武豊TVで横山典弘騎手が出演時に語っていた。「ディープインパクトぐらいの馬になれば、馬が乗り役を選ぶ」。
オーナーは乗ってほしい、騎手も乗りたい。そしてファンも期待している。そうなると最後は収まるところに収まるような気がしている。