青学大シーソーゲーム制し選手権切符
松田 隆🇯🇵 @東京 Tokyo🇯🇵
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関東大学ラグビー対抗戦Aグループ最終節が1日行われ、青山学院大が立教大に35-32で勝ち、1994年度以来30年ぶり3度目の大学選手権出場を決めた。3度リードを許し、1度追いつかれるシーソーゲームとなったが、最後は3点差を守り切った。14日に大学選手権3回戦関西大学Aリーグ2位の京都産業大戦に臨む。
◾️天国と地獄 負ければ入替戦
青学大は前半2分にPGで先制を許し、2分後にCTB榎本選手のトライで逆転も5分後に相手トライで逆転を許し、前半で一時は6点をリードされる苦しい展開となった。それでも前半終了間際に逆転して25-16と9点差をつけて後半へ入った。
後半は3連続PGで同点に追いつかれ、同25分にLO荒川選手のトライで勝ち越し、同32分にPGが決まって35-25と10点差をつけた。同35分にトライとゴールを決められて3点差に迫られるも、何とか守り切った(関東ラグビーフットボール協会・関東大学対抗戦Aグループ第10節 青学大35ー32立大)。
この勝利で勝ち点5を加えて20に伸ばした。この時点で前日に全節を終了していた筑波大の勝ち点と並び、当該校同士の対戦で勝利していることから4位となった。その後に同会場(熊谷)で行われた慶応義塾大ー日本体育大の試合で前者がボーナスポイントを含む勝利で勝ち点6を獲得して最終的な勝ち点を21として4位に浮上、青学大は5位で大学選手権出場となった。
もし、逆転を許していれば立大に勝ち点で上回られて7位に転落、入替戦に回るところだっただけに、まさに天国と地獄を意識した終盤の攻防だったと言える。
◾️日体大戦でのボーナスポイント
ここに至るまでも薄氷を踏むような戦いだった。5試合終了時点で勝ち点9で7位。その時点で4位筑波大は勝ち点20、5位慶大は同21が見込まれたため、青学大としては残る日体大、立大戦で最低でも勝ち点11を取る必要があった。単純に2勝だと勝ち点10のため、どちらか1試合で3トライ差以上の勝利でボーナス点1を取らなければならない。
昨年度、10-28で敗れている立大を相手に3トライ差以上の勝利は難しく、勝負は日体大から勝ち点6を奪えるかどうかにかかっていた。ところがその試合は後半37分の時点でスコアが22-19、青学大が4トライ、日体大が3トライという接戦に。そこから39分、インジュアリータイムと立て続けに2トライを奪って3トライ差として貴重なボーナスポイントを手にした。
この結果、この日の立大戦は勝てば勝ち点20となるという状況で、苦しみながらも勝利を収めて大学選手権へのチケットを手にした。なお、同日同会場で後から行われる慶大と日体大の試合で慶大が敗れれば青学大は4位、慶大が勝ち点5の勝利なら勝ち点20で3大学が並び当該校同士の得失点差で青学大は5位、慶大が勝ち点6の勝利なら、青学大は筑波大との当該校同士の対戦で勝っているため5位となるという混戦であった。仮に慶大がボーナスポイントが取れない勝ち点5なら、同大が6位で大学選手権出場を逃すところであった。
以前からハイレベルなメンバーが入学しており、周囲の期待は高かった上に(参照・青学大30年ぶりラグビー大学選手権へ正念場)、「今季はクボタ(現・東京ベイ)でWTBとして活躍した糊谷浩孝氏がヘッドコーチに就任した。2月の始動からハードワークを続け、練習時間は2・5倍、走る量は3倍近くに増えたという。」(サンケイスポーツ電子版・【ラグビーコラム】青学大が筑波大から31年ぶりの白星 創部100周年の今季は一味違う雰囲気が漂う)と強化が実って大きな収穫を手にした。
◾️京産大との差は僅か?
青学大の大学選手権出場は1994年度以来、30年ぶり3度目。1993年度、1994年度とも大東文化大と対戦して初戦で敗れているが、今回は関西大学Aリーグ2位の京産大との対戦となる。
同リーグは5勝2敗で3チームが並ぶ激戦で、その中で京産大が勝ち点で残る2チームを1上回って2位となり、出場権を獲得した。同じ5勝2敗で4位の関西学院大とは8月の定期戦で21-80と大敗している。ただし、この時は法政大とのオープン戦で55-21と快勝した3日後の試合であったことを考えると、多少割り引いて考える必要があるかもしれない。
また、京産大はリーグ戦で関学大に21-45で完敗していることからも、それほど差のない戦いと言えるのではないか。
青学大は大学選手権は未勝利だけに、今回、初勝利を挙げてベスト8に進むことが期待される。その場合、相手は関東大学リーグ戦1部優勝の大東大となる。
京産大との3回戦は14日(土)に和歌山の紀三井寺公園陸上競技場で行われ、勝った場合は、22日(日)に同会場での準々決勝に挑む。青学大OBとしては、8強はもちろん、4強進出を望みたい。