志村けんさん死去に思う 「コロナ、自分は大丈夫」は弱者への加害行為

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松田 隆🇯🇵 @東京 Tokyo🇯🇵

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青山学院大学大学院法務研究科卒業。1985年から2014年まで日刊スポーツ新聞社に勤務。退職後にフリーランスのジャーナリストとして活動を開始。
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 ザ・ドリフターズのメンバーでタレントの志村けんさんが3月29日夜、新型コロナウイルスによる感染症のため死去した。70歳。

■NHKニュースでトップの扱い

ありがとう、そしてさようなら、志村けんさん(NHKテレビ画面から)

 志村さんは都内の病院に入院しており、主演映画を早々と辞退するなど症状は重篤と思われていた。70歳という早すぎる死は、正午のNHKニュースでもトップで扱われた。

 報道では3月17日に倦怠感を覚えて自宅で静養し、19日に重度の肺炎と診断されて入院。23日に新型コロナウイルスに感染していることが判明し、人工心肺装置を使うなどして治療を続けていたという。

 NHKのニュースでは一般の男性が「こうして有名人が亡くなられると、(新型コロナウイルスを)甘く考えてはいけないと思う」と感想を口にしていた。これから5年先、10年先、我々が2020年のことを思い出す時に「東京五輪が延期になり、志村けんさんが亡くなった、あのコロナウイルス」と語ることであろう。

■近代日本が経験したことのない危機

 正直なところ、志村けんさんは病気を克服し、今回の新型コロナウイルスの克服の象徴となるのではないかと思っていた。しかし、入院から11日目で亡くなったことで、そうした考えは甘かったことを思い知らされた。この新しい感染症は、近代日本が経験したことがないような恐ろしい災厄であることを我々はあらためて思う必要がある。

 東京都の小池百合子知事は都民に対して3月28、29日の週末は外出を控えるように要請した。それにも関わらず外出した人は少なくない。法律で強制ができないし、不要不急ではない外出も当然あることは理解できる。

 そうした前提に立ちつつも、ここで考えたいのは、ウイルスに感染して亡くなるのは、体力の弱った高齢者や、基礎疾患を持っている人たちが多いということである。自分は感染しても死なないだろうという思いで行動することは、相対的弱者への加害行為となり得る。それを都民・国民は意識すべきである。

 国難とも言えるこの時期、日本人の日本社会全体のモラルが問われている。そのことを志村さんは身をもって示してくれたと思う。志村さんの死を無駄にしてはいけない。

 社会を明るくしてくれた偉大なコメディアン志村けんさん、ありがとう。そして、さようなら。安らかにおやすみください。

合掌

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