伊藤詩織氏 意見陳述の全文
松田 隆🇯🇵 @東京 Tokyo🇯🇵
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ジャーナリスト伊藤詩織氏が、TBSの元ワシントン支局長の山口敬之氏に1100万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審で21日行われた意見陳述は、対照的な内容となった。時折、涙で声を震わせる伊藤氏に対し、あくまでも伊藤氏の言動の矛盾点を指摘して理詰めで迫る山口氏。両者の意見陳述の全文を同時掲載し、比較する。まずは伊藤氏の意見陳述を紹介する。
■一審一部勝訴の判断維持が狙い
伊藤氏の意見陳述は本文2585文字、原稿用紙でおよそ6枚という分量である。山口氏のそれが3319文字、およそ9枚に比べるとかなり短い。法廷外の事情に言及する部分が多い点が特徴と言える。一審で一部勝訴し、二審でその判断を維持してほしいという立場のため、それはある意味、当然のこと。
本来は刑事司法で裁いてもらいたかったが、それが叶わなかったために顔と名前を出して発信することにしたというもの。さらに名乗り出てから「売名」「被害者ビジネス」「ハニートラップ」などの心ない言葉が投げかけられ、山口氏側が二次加害をしてきたことで裁判の過程も苦しいものになったとする。この部分までで1183文字と半分近くを費やしている。
後半で力を入れているのは、山口氏サイドが性被害者に対するステレオタイプのものの見方をしているとして、そのような見方は根拠がなく、また、正しくないとする。「『被害者は、あのような笑い方はしない』と性被害を受けた女性からきいた」という主張に対して、それは性被害者はこうあるもので、それと一致しないから伊藤氏は性被害者ではないという主張に根拠がないと攻撃するものである。
これをすることによって、伊藤氏がホテルを出る際に、前夜と違って髪を結んでいたのは「性被害にあった人であっても被害に遭ったことを周囲にわからないように行動をとる」こともあるとして、そのことが性被害の存在を否定するものではないとする。
そのような主張であるなら、膝を亜脱臼したと言っているのにスタスタと歩いていたこと、自分を殺そうとしたように感じた相手にTシャツを借りたこと、なぜ強姦でなく準強姦で訴えたのかなど、他の疑問点への言及があってもよさそうだが、その点については特に触れられていない。
伊藤氏が読み上げた陳述書は、審理後の囲み取材で弁護士から報道陣に配布された。それをそのまま掲載する。行頭は1字下げておらず、その点も配布資料に準じた。
■意見陳述全文
東京高等裁判所 第24民事部御中
2021年9月21日
被控訴人
控訴審を終えるにあたり、以下のように陳述させていただきます。
事件が起きてから、6年が過ぎました。この裁判を始めてからは約4年が経ちます。
2015年、事件当時の私は、必死でバイトで貯めたお金で海外の学校に通い、ずっと夢を見ていたジャーナリストの仕事がスタートし、毎日ワクワクしながら仕事に出かけていた25歳でした。当時はその後の20代を裁判に費やすとは想像もしていませんでした。
事件と向き合う中で、自分の身に起こったことを、司法や社会がどう判断するのかを目の当たりにしてきました。精神的に痛めつけられ、攻撃されることの繰り返しでした。しかし「真実と向き合った」という事実は私の人生でとても大切なことだったのだと思います。
この4年間、裁判で訴えたかったことは、そう多くはありません。まず、私の身に起きた出来事に対して、司法の適切な判断が下されることでした。そしてもうひとつ、判決を通じて、私が経験したような、性被害、および被害者バッシングという2次被害が、決して許されないものなのだというメッセージが広がることで、新たに被害者が泣き寝入りしなくてよい社会になることです。
私は警察に届け出た段階で、刑事司法で裁いてもらうことを望んでいましたが、逮捕は直前で取り消しとなり、それはかないませんでした。刑事司法の不透明な対応に左右され、確かに存在していた性被害が、なかったことにされてしまうことに危機感を抱き、自分の顔を出し、そして名前を出して発信することを決意しました。
「売名」「被害者ビジネス」「ハニートラップ」…。名乗り出てから、本当にさまざまな言葉が投げかけられました。刑事司法が適切に対応してくれていれば、私が被害者であることを、公に名乗り出る必要もありませんでした。また、名乗り出ることで傷つくことや失うことがあることも想像できたので、本当に悩みました。それでもこうして名乗り出たのは、被害を否定してはいけないと思ったためです。
私は山口氏(以下、控訴人)に性暴力を受けてから、PTSDによるフラッシュバック、うつ状態を経験し、何度も死を考えました。街を歩くことにさえも恐怖を抱くようになり、一時期は日本を離れました。さまざまな誹謗中傷に触れたことで、現在でも自分でネットを閲覧することが難しい状態が続いており、仕事で必要なネットでの対応は、第三者にすべてお願いしています。
裁判の過程は、とても苦しいものでした。被害と向き合い続けたことや、ネットなどの二次加害だけが理由ではありません。裁判の内外で、控訴人側が正当な反論を超えた中傷、そして二次加害の扇動を行い続けたためです。
控訴人の第一審担当の北口弁護士は、ブログや記者会見で繰り返し、「妄想」「虚構」「虚偽」など私を嘘つき扱いし、病人扱いしてきました。北口弁護士は懲戒処分になりましたが、私は裁判自体に向き合う恐怖を深めました。
今回の控訴審で控訴人側は、いかに私が信用のおけない人物であるかを示すことにエネルギーを費やしました。例えば私が事件当時住んでいた住居は、当時の私の収入では払えないはず、そしてそのマンションのオーナーは実は愛人をたくさん囲っていた、とあたかも私がオーナーに部屋を貸してもらう等の親しい間柄にあったような印象を与えるための無根拠な主張を重ねました。実際は、マンションの部屋をシェアハウスに改造したものであり、全く高額な家賃ではなく、自分で働いたお金で支払っていたのにも関わらず。
他にも私の身の回りを詮索され、邪推され、事実ではないことを発信され続けました。
また、この控訴審で、「真の性被害者」という言葉が、控訴人側の主張として繰り返し使われました。これは、被害者のステレオタイプを一方的に作り出し、そのイメージとズレているから、あの人は偽の告発者・性被害者なのだ、とする主張です。
第一審の判決直後、控訴人側が開いた記者会見で控訴人は「『被害者は、あのような笑い方はしない』と性被害を受けた女性からきいた」という主張を行いました。控訴人は「引用である」と釈明しましたが、これも典型的なステレオタイプだと思います。この件にとどまらず、今回の裁判の中で、性被害者や女性全般に対するステレオタイプ的な見方が繰り返し持ち出され続けました。
例えば、私が早くその場を去りたかったために、シャワーを浴びずに朝5時にホテルを出たことについて、控訴人はこう主張しました。「偶発的な経過から初めて性交に至ったにすぎない相手の男性が宿泊するホテルの居室で、当該相手の男性も使用しているであろうバスルームのシャワーを共有することなど、女性の心理として性交の合意があろうがなかろうが、抵抗感、不潔感、羞恥心といった、ないし消極的な感情を覚えるほうが当然といえる」などという主張をしました。もちろん、そのような「女性の心理」が、この社会に存在している根拠は示されていません。
また、ホテルから出る際に、私の髪型が前夜と違って結ばれていたことについても、「心理的な余裕が明確にあったからできた」はずだとも主張しました。性被害にあった人であっても被害に遭ったことを周囲にわからないように行動をとる、ということもあるかと思います。何ごともなかったかのように。
冷静に振舞おうとする被害者が多くいることを説明してもなお、「本当の被害者なら他の行動をとるだろう」という勝手な論理に縋り続け、私を非難し続けました。こうした文面がふんだんに記された準備書面や書証などの攻撃的な資料が届くたび、また新たな加害が行われているように感じ、苦痛の日々を過ごしてきました。
事件直後、被害届を出そうとした私に対し、捜査員が「君の人生が水の泡になってしまうからやめなさい」と言いました。どんな事件でも、「被害者側に沈黙させる方が、被害者のために良いのだ」とされてしまう社会の仕組みの元(筆者註:「下」か)では、これからも誰かを長期間苦しめてしまうでしょう。被害者が司法できちんと守られること、そしてこれ以上「真の被害者」という勝手なステレオタイプによって、誰かを貶めるような出来事がおきないことを願ってます。
この控訴審は新型コロナウイルスの影響により期日が延期されました。そのような大変な時期にもかかわらず、ここまで丁寧に審理していただき、本当にありがとうございました。
以上
相変わらず「可哀想な私」のアピールばかりですね。
〉名乗り出ることで傷つくことや失うことがあることも想像できたのでーー
手に入れたものも多いのでは?
支援者であった清水潔氏は表に出て来なくなりましたが何故でしょう?この人の妄想に気付いて離れたと推測しています。
「刑事司法で裁いてもらうことを望んでいました」
伊藤氏の本音―山口氏を逮捕させ地獄に落としたかった
「北口弁護士は・・私を嘘つき扱いし・・懲戒処分になりました」
伊藤氏の本音―北口ざまーみろ、私は嘘つきではないと証明された
虚偽告訴、名誉棄損に係る検察審査会の公正な判断を期待したいところですが。
こういう一次資料を提供してもらって、ありがとうございます。
ご指摘にもありますが、伊藤氏の意見は、争点がずれています。
強姦があったのか?つまりどちらが「被害者」なのか?が争点であるにもかかわらず、自分が被害者であることを前提に、いかに苦しい酷い目に遭っているかを、延々と主張しても意味がない。
また検察の処分を「刑事司法の不透明な対応」として非難しているが、検察審査会でも不起訴となった事実は言わない。それなら検察を相手に訴訟を起こすべきだろうと思う。
本件の最大の問題点は、証拠もないのに女性の供述だけで強姦が認められれば、それを狙った行為が堂々と認められてしまう、という危険性です。
ただでさえ世の中には、ハニトラや相手を社会的に抹殺する目的の仕返し行為がある。
本件は民事訴訟であり、民事訴訟では両者の損害を調整するという機能があるのかもしれません。それを狙っているのかも。
和解金のような趣旨で、少額の賠償金が認められれば、それを根拠に「裁判所が強姦を認めた」と騒ぐつもりなのではないかと…。裁判官が感情に流されて、少額の賠償金を認めることがないよう願う。
こういう事例を見ると、世の中には「恐ろしい人間」がいるものだと、ぞっとします。
その場では平然と楽しそうに対応していても、後になって「強姦された」と騒げば、相手は人生を棒に振る。
言い寄られても、決して応じてはならないと、男の子や孫には繰り返し言い聞かせないと。
後で強姦された」と言われれば、どうしようもない。
伊藤詩織事件はゲロトラ?
タダの酒だからと飲みまくって、介抱されてるうちに・・・。
山口氏は気の毒なのですが、やはり脇が甘すぎたかと。
留学生の身分でピアノがないピアノバーでバイトしていた詩織嬢が客の山口氏に接近したのは、業界人とコネクションを作り就職活動に利用したかったからなのでしょう。
しかし、外貨欲しさに米軍に懇願して参加したベトナム戦争。韓国軍の現地での蛮行を報じる等、韓国をはじめとした反日勢力が最も嫌がる報道をしたのだから、身辺に気を付けるべきでしたね。NYのキャバクラホステス、しかも猛烈なアプローチってだけでも、普通なら警戒しますよ。パパ活の場との指摘もあるようなところですが、韓国やベトナム戦争を泥沼化させた米民主党系を怒らせるようなことをする身は、事情が一般ビジネスマンとは違います。
NA 様
同じ意見です。
冤罪被害者として、山口氏には深く同情しています。
ただ、この事件、伊藤氏が全て悪く山口氏に全く非がないとは思いません。世間の多くは、山口氏が伊藤氏をホテルに連れて行ったことを責めますが、私は、その前の段階こそ責められるべきだと思うのです。こちらの過去記事のコメントにも残したのですが、ピアノバーで出会った段階で山口氏は伊藤氏の不法就労に気づいていたと思うのです。法を犯した素性も知らない相手に、他局に口利きまでしてインターン先を紹介したことがどうにも理解出来ません。
ピアノバーという、お酒の接待だけではないサービスも含む場所で出会った相手とは、その場限りの夢の時間として終わりにするのが、大人の男性の嗜みではないでしょうか。
山口氏は伊藤氏からの就職相談に酒席を設定し、伊藤氏のハイピッチな飲酒と酒量を心配しつつも、飲酒を止めることはしなかった。待ち合わせ時間に遅刻した伊藤氏を責めることすらしなかった。山口氏は、どうしてこんなに伊藤氏に甘いの?
山口氏が伊藤氏の飲酒を止めていたら、こんな事件にはならなかったと思います。そういう意味で山口氏にも非はあると思うのです。
山口氏は、韓国軍へのベトナム人慰安婦の大スクープ記事を出した注目され狙われる記者であることをもっともっと自覚すべきでしたね。伊藤氏がハニトラ目的で近付いたとまでは思いたくありませんが…。
月の桂様
>この事件、伊藤氏が全て悪く山口氏に全く非がないとは思いません。
全く同感です。山口氏にも非はあると思います。
仕事とプライベートを混同させることは、ビジネスマンとしては失格ですね。でも、日本人の中年男性はこの傾向強いですね。他の訴訟も同様の男性がでてきますし。
ピアノバーで知り合った女性の紹介状を書くこと自体、日本のマスメディアのレベルの低さを感じます。
大学(アメリカでは大学院が最低必要)で優秀な成績納めていれば、こんないい加減なおじさん(失礼)に就職の紹介をお酒の場で依頼しません。ましてや、日本でもなぜ、居酒屋ではなく、会社のロビーなどで会わないの?
でも、日本のメディアはそのようなことの指摘もゼロです。実態を知らない籠の鳥しかいないのでしょうか?
同年代の女性として、山口さん自業自得だよと言いたいですが、彼にも家族がおり、大変な社会的制裁を受けたと思うと、真実を明らかにした上で、反省すべきは反省すべきであると思いますよ。
真実 様
コメントを有り難うございます。山口氏のお父様は心労を抱えて亡くなったようですし、酷いバッシングを受けた彼のご家族も被害者だと思います。真実が明らかにされ、裁かれるべき者が裁きを受ける控訴審判決であるよう願っています。
この事件、たぶん、最高裁までいくでしょうね…
伊藤詩織事件では、メディアの偏向報道、冤罪の人への不当な名誉棄損、被害回復手段・支援が不足している現状が浮き彫りになった(欧米でも性犯罪冤罪被害者の置かれている状況は変わらない)。またツイッターの「いいね」クリックや風刺漫画に対する損害賠償請求(強力な反日団体の協力のもとでのSLAPP)など、言論弾圧・表現の自由を脅かしかねない動きを見せつけれらた。
しかし、様々な問題の中で当方が最も驚きを隠せない、そして民主国家の危機を感じさせたのは、東京地裁(鈴木昭洋裁判長)の一連の対応である。原告自身が提出したカルテ記載内容についてデタラメ呼ばわりした原告の言い分を採用したこと、そして地裁の判決文や反訴状を含む訴訟記録の多くの部分に閲覧制限をかけたことだ。そもそも診療記録は損賠賠償請求の根拠となる資料なのだが、伊藤氏側の不当な要求があっさり認められてしまった。民事訴訟において滅多なことでは閲覧制限が認められることはない。しかもカネを請求する原告側の申立てばかり。
伊藤詩織事件を個人で検証されている方も黒塗りだらけの裁判資料に唖然としておられますし、小川榮太郎氏も疑問をぶつけていらっしゃいます。しかし、裁判公開の原則を破壊する前例をつくったともいえる東京地裁に対する批判が、報道機関から全く聞こえてこないのが不気味ですらある。Black CourtのBlacked・Documents/Records。これこそ、日本の闇、恥なのでは?