江川紹子氏の不勉強質問 特措法ぐらい読め
松田 隆🇯🇵 @東京 Tokyo🇯🇵
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ジャーナリストの江川紹子氏が4月7日の安倍首相の記者会見に出席、意味のない質問をした。新型インフルエンザ等対策特別措置法(以下、特措法)を読んでいないのではないかと思える、不勉強な内容だった。
■「職務質問を活発化させますか?」
江川紹子氏が会見で聞いた質問には、①警察による職務質問などを活発化させることなどがありうるのか、②ナイトクラブ等の取り締まりを要請することなどがあり得るのか、というものがあった。
①については、外出の自粛はあくまでも要請であり強制力がないため、国民が”ダレてくる”のを引き締める目的で行うことがあるのかというもの。
②は千葉市の熊谷俊人市長がツイッターで、「夜のクラスター発生を防止するべく、県警に対してナイトクラブ等への一斉立ち入りなどの取り締まり強化を要請しています」とツイートしたのに対応したものである。
これに対して安倍首相は「罰則がないので、警察が取り締まるということはない。ただ、協力は要請させていただくということはあるかもしれない」と答えている。
子供でも分かるような答えを言わなければならない総理も大変である。この緊急時には時間のムダと言ってもいいかもしれない。
■特措法に関する不審事由で職務質問が想定できるのか
江川氏のこれらの質問に何か意味があるのか。まず、職務質問。これは警察官職務執行法2条1項に定められており、「不審事由がある者に対して、相手方を停止させて質問する警察官の活動」(刑事訴訟法講義第3版 安冨潔著 慶應義塾大学出版会)である。
いわゆる捜査の端緒で、国民の自粛への気持ちを新たにさせるための方策などではない。確かに特措法には罰則規定があるが、それは知事が必要な物資の売り渡しを要請したのに対して隠匿したり、破棄したりした場合(76条)、特定物資の収用、保管等を命ずるために職員が目的の場所に立ち入ろうとするのを拒んだり、妨げたりした場合等(77条)に限られている。
土地の所有者や、物資の売り渡し等を求める相手が対象であり、一般人は対象とならない。つまり、警察官が特措法に違反しているとして一般人に職務質問することなど想定できない。このあたりは特措法を読めばすぐに分かりそうなものである。
■事前に条文も読まずに会見出席か
もう1つの取締り等の要請であるが、取締りとは法令に違反した者を検挙することであろう。しかし、特措法にナイトクラブ等の営業を禁止させる条文などなく、そもそも取締りなどできない。千葉市長が上記のようなツイートをしたが、それを疑問に思うなら千葉市長に直接聞けばいい。首長の発言を首相に確認することに何か意味があるのだろうか。ちなみに千葉市長はその後、自らの真意は、伝えられるような趣旨とは違うことを説明している。
このような質問をするのは、江川紹子氏が事前に条文をすら読んでいないことを示すものであろう。以前も書いたが、江川紹子氏は2月29日の会見で首相に十分な質疑応答の時間を求めるよう、会見で大声を出している(参照:江川紹子氏が総理に聞きたかった”しょうもない”質問 僕が代わりに答えよう)。
その結果、最新の会見でも質問ができたようであるが、全く意味のない質問をするのであれば時間のムダだからやめてほしい。江川紹子氏には「せめて条文ぐらい読んでから会見に出ろ」と言いたい。
こんばんは。
会見をテレビで見ていましたが、そもそも「質問は一人ひとつでお願いします」と言われていたのに平気で2つの質問を投げていて呆れました。
>>照井様
約束やルールが守れない人なのでしょうね。そういう人が何を言っても…という気がします。