山本太郎氏が枝野幸男氏にトドメ刺す?

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松田 隆🇯🇵 @東京 Tokyo🇯🇵

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青山学院大学大学院法務研究科卒業。1985年から2014年まで日刊スポーツ新聞社に勤務。退職後にフリーランスのジャーナリストとして活動を開始。
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 東京都知事選(7月5日投開票)の最大の見所は、山本太郎氏と宇都宮健児氏の争いではないか。もし、山本太郎氏が立憲民主党・共産党・社民党の支援を受ける宇都宮健児氏の得票を上回ったら、野党第一党としての立憲民主党の存在感が一気に低下し、来秋までに行われる総選挙の野党共闘は微妙になるように思われる。

■宇都宮健児氏は3回目の都知事選

山本太郎氏はどこまで得票を伸ばすか(撮影・松田隆)

 れいわ新選組の代表である山本太郎氏は、前回2016年の東京都知事選では「生活の党と山本太郎となかまたち」の共同代表として民進党などとともに野党統一候補の鳥越俊太郎氏を推薦した。鳥越氏が野党統一候補ということで、宇都宮健児氏は出馬しなかったという経緯がある。

 宇都宮氏は前回の苦い思いからか、今回は早めに出馬を宣言していたが、前回、推薦していた山本太郎氏が直前で公示直前に有力な対立候補として出馬というから、政治の世界に翻弄された弁護士と言っていいかもしれない。

 その宇都宮氏は今回が3度目の出馬となる。2度の順位と得票は以下。

2014年 2位 98万2594票(共産党・社民党・緑の党・新社会党推薦)

2012年 2位 96万8960票(共産党・社民党・新社会党・日本未来の党・東京・生活者ネットワーク支持)

 これまで民主党・民進党の支援を受けたことがなく、今回、民進党の事実上の後継団体の1つである立憲民主党の支援を受ける。そうなると前回の鳥越俊太郎氏の134万票余程度は期待されるところである。

■山本太郎氏2013年参院選では66万票

 しかし、山本太郎氏の高い人気を考えると、立憲民主党支持者内からも山本太郎氏に票が流れる可能性がある。昨年7月に行われた参議院選挙で、名簿登載者としての山本太郎氏の得票は20万6774.681票であった。この20万票に今回、どれだけ上積みできるか。2013年の参院選では東京都選挙区から出馬し生活の党や社民党ほかの支援を受け66万6684票を獲得して当選している。それを考えれば100万票も決して夢ではないだろう。

 立憲民主党の2019年参院選の東京都での比例代表の得票は88万5630票。常識的に考えて宇都宮健児氏が山本太郎氏より多くの得票を得るであろうが、選挙は水もの。何があるか分からない。山本太郎氏の方が派手さはあり、都民へのアピールは強いように感じる人も少なくないと思われる。

 万が一、山本太郎氏が100万票以上を集め、宇都宮健児氏を上回ることになったら、どのようなことが起きるのか。来秋までには実施される総選挙で野党共闘が危うくなることは間違いない。山本太郎氏は枝野幸男氏にお願いして共闘の輪に入れてもらう必要がなくなるからである。「ウチはウチで独自にやりますから」と言って、小選挙区に候補者を立て、小選挙区で負けても比例で復活できる可能性を模索すればいい。

■21世紀のドン・キホーテは何と戦っているのか

 こう考えると、山本太郎氏が枝野幸男氏の政治生命に大きな影響を与えかねない。文句を言うだけの野党の代表格、立憲民主党は新型コロナウイルス禍を通じて各種世論調査で支持率を下げているのは報じられている通り。

 ここで山本太郎氏が小池百合子氏に迫る勢いを見せたら、枝野幸男氏の求心力は一気に低下することが予想される。山本太郎氏は都知事選では野党の投票を分断して小池氏をアシスト、国政では枝野氏の力を削いで安倍政権をアシストということになりかねない。21世紀のドン・キホーテは何と戦っているのだろうか。政治を面白くしているのは確かであるが。

 都知事選の立候補者は史上最多の22名。山本、宇都宮氏以外に、現職の小池百合子氏、日本維新の会が推薦する小野泰輔氏、NHKから国民を守る党の党首・立花孝志氏、日本第一党の党首・桜井誠氏らが立候補している。

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