森ゆうこ・辻元氏「暴力反対」どの口で言う
松田 隆🇯🇵 @東京 Tokyo🇯🇵
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安倍晋三元首相が8日に銃撃されて死亡したのを受け、森ゆうこ氏、辻元清美氏の立憲民主党の候補者2人はともに暴力に反対する趣旨の主張をSNSなどで公開した。しかし、自らが国会内で採決を暴力で阻止しようとした、暴力で抗議した過去を忘れたのか。
■森ゆうこ氏「蛮行に断固抗議」
立憲民主党の森ゆうこ氏は安倍元首相の死後、それほど時をおかずに9日にマイク納めの告知をSNSなどに掲載した。そこには以下のような文言が書かれている。
「暴力は民主政治家にとって共通の敵。民主主義を壊す蛮行に断固抗議します。暴力には屈しない。選挙での投票が、私たち一人ひとりの一票が、民主主義を守ります。」
書いてある内容はその通り。表現の自由を暴力で封じようとする者は民主主義の敵、社会の敵であり、断固として排除しなければならない。しかし、森氏は2003年7月、参議院外交防衛委員会でイラク特措法の採決に反対し、机の上に上がって委員長に掴みかかるという行為に及んでいる。その際にスリットスカートがめくり上がり、その様子は全国に報じられたのは多くの方がご存知の通りである。
森氏に言われるまでもなく、暴力は民主主義の敵である。暴力で相手の主張を封じ込めることなど許されない。議会で相反する意見が並び立っている場合、最終的な決定方法は多数決。つまり国会の委員会での採決は、民主主義の根幹を支える重要な手続きである。
その多数決の結果が自分達に不利と分かっているため暴力で阻止しようとしたのが森氏ら、当時の野党。その時の言い分は、与党の採決、即ち正当な手続きを「数の暴力」と断じ、自らの行為を正当化しようとしたものである。
その後、2015年9月17日、参院平和安全法制特別委員会での安全保障関連法案の採決に際し、野党側は委員長席付近に押しかけ激しく抗議。森氏はその抗議に加わっている。その時の様子は「野党議員らは特別委での採決を阻止しようと委員長席に集まり、手元資料やマイクを奪うなどした。」(BBC NEWS | JAPAN・安保法案 参院特別委の採決前に議員ら立ち回り)と報じられている。
こうした民主主義のルールを暴力で破壊しようとしてきた森氏が、安倍元首相銃撃を「暴力」と批判するのは悪い冗談としか思えない。
ここでもう一度、マイク納めの告知にある文言を見てみよう。
「暴力は民主政治家にとって共通の敵。民主主義を壊す蛮行に断固抗議します。」
自らの過去の民主主義を否定する行為について語っているとすれば、納得がいく。
■辻元清美氏「あらゆる暴力に強く反対」
一方、辻元清美氏はツイッターで安倍元首相の銃撃後、以下のツイートをトップに固定している。
「あらゆる暴力に強く反対する。屈してはならない。民主主義の源である選挙活動が、萎縮させられ、言論を控えるようなことがあってはならない。…(以下略)」(7月8日午後8時36分投稿)
その上で、東京のサポーター有志が新宿駅で「全ての暴力に反対します」と書かれた看板を持つスタンディングを新宿駅で行っていることをツイッターで紹介した(7月8日午後10時33分投稿)。
ところが辻元氏は2015年7月15日、衆院平和安全法制特別委員会で安全保障関連法案に際し、「野党議員が「強行採決」に抗議するビラを掲げ、委員長席に詰め寄って抗議」(AFP BB News・安保法案、衆院特別委で可決 自衛隊の役割拡大定める)している。採決に反対するのに、有形力を行使する必要があるのか理解に苦しむ。この抗議の輪の中には、現立憲民主党の泉健太党首の姿も確認できる。
「全ての暴力に反対します」なら、当然、過去の辻元氏の暴力にも反対するのであろう。国会で多数を占める会派による採決を暴力的手段を用いて抗議することは、国民の多数の意思に対して暴力的手段を行使して抗議することを意味する。選挙で選ばれた議員が、そこに何も感じないのか不思議に思う。
こうした自らの過去の行いをなかったことにするかのように、「全ての暴力に反対」「あらゆる暴力に強く反対」と投票日直前に言い出したことを有権者はよく覚えておくべきである。
■安倍元首相の死を政治利用か
森氏、辻元氏が参院選投票日直前に「暴力反対」を叫び出したのは、もちろん、安倍晋三元首相の事件を受けてのもの。しかし、彼女たちが本気で民主主義への危機を感じて言い出したのかは、過去の言動からして疑問が残る。
安倍元首相の死去により自民党に同情票が集まり、野党は苦しい戦いとなるのは多くの人が想像しているであろう。安倍政権に強烈に反対し続けてきた森氏、辻元氏にとっては投票直前の逆風となり得る。
その逆風を受け流すために、安倍氏を銃撃した犯人を非難し「暴力反対」と言い出したのではないか。少なくともそう考える人は少なからず存在すると思う。もちろん、本心は両者に聞いてみないと分からないが、過去の自らの行為と矛盾する主張を堂々とするところに彼女たちが政治家としていまひとつ信頼されていない要因があるように感じる。
もっと厳しく言えば、安倍元首相の死をも政治的に利用しようとしていないか。そうした思惑が透けて見えるように、個人的には感じられてならない。
自らが行えば“護憲”、
他者から受ければ“暴力”。
》》ジャーナリスト松田様
辻元清美氏は比例で当選、森ゆうこ氏は新潟選挙区で落選。
劇場的な政治手法において、お二人とも甲乙つけ難い存在だと思います。森氏が眉間に皺を寄せてドスの効いた声で威嚇するお姿は、反社顔負けの大迫力。小さい子供達には見せたくないとテレビ越しに思っておりました。正直ほっとしました。
問題は辻元清美氏。衆院選で有権者から落選という審判を真摯に受け止められる。そして初心に戻り市井の声をお聞きになる絶好の機会と捉えられ、政治家として成長されるのだろうと思っておりました。私が甘うございました。
辻元清美氏は、「維新の逆風に押されて落っこちただけ。勉強不足の有権者が間違えて私は大切なバッチを奪われた。私は被害者でしょう!ダメダメ、私の居場所は市井ではなく国会よ!」と憤慨されたはずです。そうでなければ今回の鞍替えは説明出来ません。たしかに世の中には区長選で敗れて、間髪入れずに国政選挙に立候補されたお若くても強かな政治家先生もいらっしゃいます。辻元先生はもうベテランですが、より政治家としての一貫性も、政治理念も感じることが出来ません。もしかしたらバッチを外すと正気を失ってしまうという、あの【議員病】を患ってしまわれた様ですね。国民にとってはコロナよりもタチの悪い国益を損なう実に厄介な【病】です。
宮根の特番で蓮舫が立憲の大敗について聞かれた時、事もあろうに「金曜日に潮目が変わったためだ」などと発言してましたね。
絶対に許さない。