新井祥子元町議の審決結果は記者会見で発表予定 どうする山本一太知事
松田 隆🇯🇵 @東京 Tokyo🇯🇵
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群馬県草津町の元町議、新井祥子氏(50)が町議会の懲罰動議による除名処分の取り消しを求める審決を申し立てている件で、審決の結果は記者発表される見通しとなった。群馬県総務部市町村課が、問い合わせに対して明らかにした。
■昨年12月26日に第1回の自治紛争処理委員会
新井祥子氏は黒岩信忠町長(72)と町長室で性交渉をしたと電子書籍で告白し、昨年12月2日、町議会の懲罰動議で除名された。その後、同9日に処分の取り消しを求める審決申請書を山本一太知事宛に提出。
これを受け、群馬県では同26日、地方自治法251条に基づき、群馬県自治紛争処理委員3名を任命した。委員は以下の通り。
片野清明氏(元群馬県社会福祉協議会会長):代表
新井博氏(弁護士):代表職務代理
西村淑子氏(群馬大学社会情報学部教授)
第1回の会議は任命日に県庁9階の選挙管理委員会室で開催され、事件概要説明等が行われているが結論には至っていない。概要は群馬県のHP内の「群馬県自治紛争処理委員」に記載されている。
■「関心も高く、記者発表のような形に」
今後の予定について群馬県総務部市町村課に聞くと、結果については公表の方向で検討しているとのこと。「取り扱いについては検討したいと思いますが、こういった案件で非常に関心も高いところですので、記者に発表するような形になろうかなというところは考えています」とした。
「知事の最終的な決定を本人に伝えた後で、記者発表の予定を検討しているのですか?」と聞くと、「そうですね」という回答であった。
最終的な審決の決定は山本一太知事が行うことになるが、その時期については「審理を進めていって、必要な検討をした上でということになるので、いつまでというのは現時点では見通しがつきません」とのことであった。
なお、山本一太知事は昨年12月12日の記者会見で「決してそんなことをする町長ではないと信じている」「法令に従って審理を経た上で審決を行いたい」と語ったと報じられている。
■審決が認められれば新井祥子氏は再び町議へ
こうしたことを発表することがいいのか悪いのか、判断は難しい。ただ、今回の件であれば、選挙で選ばれた議員が懲罰動議で失職し、その処分の取り消しを求めているのであるから処分は民主主義の根幹に関わる部分である。そうであれば公益性、公共性の観点からも決定は発表するのが筋であろう。
以前にも書いたが、仮に山本一太県知事が申し立てられた審決を認めない裁決をした場合、新井祥子氏の原処分(除名処分)は取り消されない。その場合、新井祥子氏は町議会の除名処分の取り消しを求める取消訴訟(行政事件訴訟法8条)を提起する可能性がある。
逆に、県知事が審決を認める裁決をした場合は草津町議会としては裁決を受け入れるしかない。行政不服審査法52条1項「裁決は関係行政庁を拘束する」から、草津町議会による除名処分は効力を失うことになる。