武漢出身の留学生に聞いた「武漢市民3000人が次々と市外に出た…」

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松田 隆🇯🇵 @東京 Tokyo🇯🇵

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青山学院大学大学院法務研究科卒業。1985年から2014年まで日刊スポーツ新聞社に勤務。退職後にフリーランスのジャーナリストとして活動を開始。
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 新型コロナウイルスによる感染症の感染源と言われる中国の湖北省武漢市で2月24日、市外に出ることを禁じる措置が緩和されたが、その3時間後に撤回された。一連の動きは日本でも大きく報じられ、武漢の当局者は「最初の通知が幹部の同意を得ずに発表されたもので無効」という説明をしたとされる。しかし、実際に武漢からの留学生に聞くと、かなり話が違っている。

■NHKも報じた武漢からの脱出許可

NHKも報じた武漢市の脱出許可(NHKホームページから)

 2月24日の武漢市での出来事については、NHKも大きく報じた。それによると生活物資や医療物資などを運び込むため武漢市内に入ったままの人などは、市外に出ることを認める通知が出されたが、その3時間後に撤回されたという。撤回の理由は、幹部の同意のない発表であったから、というものであった。

 僕が教えている武漢出身の留学生A氏は、毎日、SNS等を利用して武漢市内に住む両親と連絡を取っており、最新の情報が入ってくる。そのA氏と先日、休み時間に話す機会があったので武漢の様子を聞いたら、報道とは全く違う状況であることを知らされた。

 A氏は「市外から来た人は出ていいということになったのですが、それに乗じて武漢市民も次々と出ていったのです。当局がそれに気付き、すぐにストップしたそうです。3000人ぐらい、外に出たということです」とのことであった。

 どちらが本当かは分からないが、日本の報道とは全く異なる話が武漢市民の間では常識になっているのは間違いなさそうである。

■買い物は全てネットで注文の日々

 武漢市の外出禁止については自分の両親が住む地域では「社区から出ないように」と言われているという。社区とは中国の都市部の行政区画。A氏の両親が住むのはマンションの一室であり、当該マンションが入った社区はおよそ1000人ほどの住民がいるそうである。

 A氏の両親は買い物は全てネットで注文し、配達してもらうとのこと。物資は外部から運び込まれており、特に不足はしていない。

 武漢市の日常の様子はTikTokにアップされている。A氏が見せてくれた動画は、①警察官が勝手に外出している者を取り押さえているところ、②一般の男性数人が若い女性を取り囲み、押したり、罵ったりしているものであった。②については、「男性は警察官と同じ仕事をする民間人です。この若い女性はマスクをせずに外出しているので、このような目に遭っています」という説明だった。

■東京も武漢のようになる?

 以上は、あくまでもA氏が両親から聞いた話であり、詳細な部分まで正確である保証はない。ただ、一般的な武漢市民の間ではそのように伝えられているということである。

 A氏は母親に日本の状況も伝えているそうである。A氏の話を聞いた母親は「東京は、武漢に感染が一気に広がる前の状況に似ている気がする」と言ったという。それを聞いて、背筋が寒くなる思いがした。

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