旅館の夕食多過ぎ「大失敗」で炎上

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松田 隆🇯🇵 @東京 Tokyo🇯🇵

松田 隆🇯🇵 @東京 Tokyo🇯🇵

青山学院大学大学院法務研究科卒業。1985年から2014年まで日刊スポーツ新聞社に勤務。退職後にフリーランスのジャーナリストとして活動を開始。

 Webメディアディレクターなどの肩書きで活動する寄金佳一(よりかね・けいいち)氏のツイートが炎上した。つぶやいた内容が「旅館の食事が多すぎる」というものだが、炎上したのも当然の内容、表現となっている。

■「ちょっと高い旅館に泊まったら、大失敗」

「よりかね けいいち@子どもに伝えたいIT/メディアリテラシー(noteサークル)」のツイートから

 炎上したツイートは「よりかね けいいち@子どもに伝えたいIT/メディアリテラシー(noteサークル)」というアカウントの寄金佳一氏が8月10日20時51分に投稿したもの。温泉旅館に宿泊した際に、夕食に出てきた量が多すぎたことについて、写真付きで以下のようにツイートした。

Go Toでちょっと高い旅館に泊まったら、大失敗。出てきた夕食がこれ。さらに天麩羅とごはん、お吸い物。多すぎて到底食べきれない。シニア層がメインターゲットのはずなので、つまり廃棄前提(としか思えないし、実際にかなりの廃棄が出ているはず)。不味くはないけど、体験価値としては……

 このツイートに対して、8月13日午後の時点でコメントは4500を超え、RTは4万9000以上を記録。主なコメントを見てみると、以下のようなものがある。

①「精一杯のおもてなし、誠意に対しなんたる虚しいコメント…」

②「お客様に喜んでもらうために一所懸命献立を考え作り、提供する旅館、板前さん、仲居さんの気持ちを根底から否定するあなたに、人としても利用者としても憤りを感じます。

満足してもらう為に、お腹いっぱいになってもらう為にしていると何故思えないのですか?」

③「大失敗という言葉がすごく悲しく感じました…。私自身旅行会社に勤めてますが改めてこういう方もいるのか、と思わされました。…(略)…こんな人に宿紹介したくない…(略)」

 ①はアルピニストの野口健氏のもの。どのコメントも納得できるものである。

■旅館の夕食は品数が多いのは当たり前だが…

 炎上した原因は、温泉の旅館の夕食はこの程度の量が出るものなのに、それを多すぎると断じ、さらに「大失敗」と表現していることであろう。事実誤認をしている上、事前に調べなかった自分の責任を棚に上げて旅館側に責任があるかのように論じている点にあると思う。

 また、旅館の夕食を「シニア層がメインターゲットのはず」「廃棄前提」と根拠なく決めつけている点も問題。前者の根拠は不明で、後者は(お客様のために)と精一杯つくっているであろう旅館に対して(最初から捨てられると思って作ってるんだろう)と言うに等しい。

 これだけ失礼な言い方もないと思うが、寄金佳一氏から何の謝罪もないどころか、8月13日午前9時1分には、弁護士に相談して必要に応じた手続きをとるという趣旨のツイートしているから、火に油を注ぐようなものである。

■人との関係において決定的に欠けている部分

 こうした炎上する人のパターンとして、特定の人や団体を傷つける行為をしながら(何で自分が責められるの?)とばかりに、自らの非に全く無頓着な姿勢を見せる人が少なくない。今回はその典型例であろう。

 夕食をつくるために仕込みにどれだけ手がかかることか。旅館の調理場では、お客さんに喜んでもらおうと、手をかけた数多くの料理を出す、精一杯のおもてなしをしているはず。最初から「どうせ捨てられるさ」と思ってつくる料理人などいるはずがない。

 彼らが一生懸命働いている姿を想像すれば「大失敗」などと呟くことがどれだけ失礼か分かりそうなものだが、寄金佳一氏には、そういった想像力が働かないのであろう。人との関係において、決定的に欠けている部分があるように思える。

 寄金佳一氏のオフィシャルサイトを見ると、「Webメディアのプロ助っ人」としての自分をアピールしている。その中にこんな一文がある。

「質の高いコラム・取材記事を配信するWebメディア組織を立ち上げ、成果を出し続けられる制作チームを構築いたします。」

 一体、何の冗談なのか。

"旅館の夕食多過ぎ「大失敗」で炎上"に3件のコメントがあります

  1. 野崎 より:

    こんばんは

    大失敗の意味が解りませんね、失敗ではなく、大失敗、、、

    対価に見合ったサービスを受けられなかったという事ならわかります。
    予想外の物質的提供を受けた、よそ~がい! それは支払った対価を超えてあまりあったということを認識している。

    廃棄を前提としているモラルに欠けた旅館を選択してしまった失敗?

    そうではないでしょう、 
    >としか思えない
    >~はず
    など、単なる推測にすぎない。

    大いに満足している客、大喜びしている客の存在を否定できない。

    別のサイトでも、、意味がわからない、とのコメントが、
    この人は食べきれず損をした、という感覚なのか? だと、久しぶりに笑わせてくれました。

    私は過去、箱根の旅館で同じくあまりある量の夕餉でもてなされ、連れのGFともに喜び満足した経験があります、遅くに到着してしまい迷惑をかけ申し訳なかった思いがありました。

    >質の高いコラム・取材記事を配信するWebメディア組織を立ち上げ、成果を出し続けられる制作チームを構築いたします

    無理々

    私は、私のコメントが論理構成に問題があり表現において極めて情緒的であることは認識しているつもり~ 後、句読点に問題ありは自覚するも平然~

    先のコメントも松田さん、苦笑してるだろうな~と

    御返信は不要です。

    御返信は不要です。

  2. 野崎 より:

    追伸

    >私は過去、箱根の旅館で同じくあまりある量の夕餉でもてなされ、

    食べきれぬ量だったということではありません。
    食べきれぬ量を出す旅館があるとの誤解を生む表現でした。

    寄金氏を擁護するコメントに、食品廃棄を前提とする日本旅館の問題を指摘しているのだ。
    とのコメントが結構あります。

    その様な実態は無いでしょう、経営の観点から言えばあり得ない。
    月次損益で無駄な損失を出し続ける経営はない。
    経験則からおのず客が食べ残す量は把握でき、それを極小化する分岐点に落ち着く。

    多量の廃棄があったとして、それは量に対する苦情回避又宣伝費とする解釈は違う。
    宣伝効果、リピートは総体としてのサ―ビス、食事は量もさることながら質でその効果を得ることができる。

    極力廃棄ロスをなくし、かつ満足のいく量、そして質、すなわち味覚、サービスで経営しているのが実態であり当然の事でしょう。

    日本旅館に食事量の伝統はあるにしても利用者のほとんどが食べ残すほとの量を提供する経営をしていることはありえない。

    御返信は不要です。

  3. 匿名 より:

    全く同感ですね〜

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