エネイブル史上最多のキングジョージ3勝

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松田 隆🇯🇵 @東京 Tokyo🇯🇵

松田 隆🇯🇵 @東京 Tokyo🇯🇵

青山学院大学大学院法務研究科卒業。1985年から2014年まで日刊スポーツ新聞社に勤務。退職後にフリーランスのジャーナリストとして活動を開始。

 エネイブル(牝6、ジョン・ゴスデン厩舎)が7月25日のG1キングジョージⅥ世&クイーンエリザベスS(芝11ハロン211ヤード)を快勝した。単勝1.4倍の断然の人気に応え同レース史上最多の3勝目をマークした。

■ダービー馬を子供扱い

左からソヴリン、エネイブル、ジャパン(英sky sports画面から)

 昨年の英ダービー馬アンソニーヴァンダイクが当日に回避を決定、3頭立てで行われた。昨年の愛ダービーを制したソヴリンが逃げ、その4、5馬身後方をエネイブルが追走、さらに1馬身離れてジャパン。エネイブルvsA・オブライエン厩舎の2頭という構図となった。

 エネイブルは直線を向くと馬なりでソヴリンに並びかけ、あん上のL・デットーリ騎手は後方のジャパンの脚いろを確認してから追い出すと一気に末脚を伸ばし、2着ソヴリンに5馬身半差をつけて圧勝。愛ダービー馬などを子供扱いした。

 これでキングジョージ連覇を達成するとともに、2017年も合わせてレース史上最多の3勝目をマークした。G1勝利は11度目で、通算成績を17戦14勝とした。

 前走、9か月ぶりのG1エクリプスS(芝9ハロン209ヤード)ではガイヤースの逃げの前に2馬身4分の1差をつけられて完敗。この時はデットーリ騎手はガイヤースの強さを認めつつも「久々だったし、12ハロンなら(ガイヤースに対しても)自信がある」と話していたが、たたき2戦目、約12ハロンのレースで圧倒的な強さを見せた。

■デットーリ騎手は同レース7勝目

 L・デットーリ騎手は同レース7勝目となり、L・ピゴット騎手と並ぶ最多記録とした。「エクリプスSの後、ガラッと変わり、調教も良くなって、走る気が戻ってきた。いいパフォーマンスを期待していたが、ジャパンなどを相手に5馬身以上も離して勝つことまでは期待していなかった」(スカイスポーツから)と強さを取り戻した愛馬を称えていた。

 同馬の最高目標は10月4日のG1凱旋門賞(芝2400m)で、史上初の同レース3勝に挑む。その前に一戦挟む予定で、ジョン・ゴスデン調教師は8月19日のG1英インターナショナルS(芝10ハロン56ヤード)か、同20日のG1ヨークシャーオークス(芝11ハロン188ヤード)のいずれかを使う考えを示した。

 英オークスで2着に9馬身差をつけて圧勝したラヴ(牝3、A・オブライエン厩舎)も参戦してくる予定で、新旧の女王の対決が早くも実現するかもしれない。

■ブックメーカーオッズは凱旋門賞1番人気

 この勝利で英ブックメーカーの凱旋門賞のオッズは、エネイブルを3.5倍~4倍とし、3.75倍~4倍のラヴと並ぶ1番人気としている。ガイヤースが9~9.5倍で続く。日本のアーモンドアイを13倍としているブックメーカーもある。

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