武豊ジャパンに僅かな勝機

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松田 隆🇯🇵 @東京 Tokyo🇯🇵

青山学院大学大学院法務研究科卒業。1985年から2014年まで日刊スポーツ新聞社に勤務。退職後にフリーランスのジャーナリストとして活動を開始。

 今日10月4日、日本時間の深夜に仏パリロンシャン 競馬場でG1凱旋門賞(芝2400m)が行われる。日本からは武豊騎手がジャパン(牡4、愛A・オブライエン厩舎)で、ディアドラ(牝6、栗東・橋田満厩舎)がJ・スペンサー騎手で参戦する。

■大荒れの天候で不良馬場か

写真はイメージ

 武豊騎手は昨年、現地オッズで12頭立て11番人気タイ(最低人気)のソフトライトで出場し、6着。日本から参戦したキセキら3頭に先着したのは記憶に新しい。その時の4着がジャパンで、今回、キーファーズがジャパンの権利を半分買ったことで騎乗が実現することになった。

 G2で2着2度が目ぼしい戦績だったソフトライトに比べ、ジャパンは昨年の凱旋門賞4着、G1を2勝だから実績は遥かに上回る。今年は勝ち星がないが、G1を4戦して3着2回、4、5着1回ずつ。

 そのうちG1KジョージⅥ世&QエリザベスSは3頭立ての3着なのであまり参考にならないが、残る3クラも愛チャンピオンS、エクリプスS、プリンスオブウェールズSという欧州のトップ中のトップのG1ばかりで、A・オブライエン調教師も、この馬にそのような評価を与えているということであろう。

■道悪競馬は必至 伏兵台頭の可能性

 今年の凱旋門賞は大荒れの天候で、相当、馬場が悪化する見込み。不良馬場になるかもしれない。ブックメーカーの前売りオッズで1番人気だった英2冠牝馬のラヴが馬場悪化を理由に回避を決定した。こうなると3勝目を狙うエネイブルが断然人気を背負うことになるが、昨年の重馬場で2着に敗れただけに、道悪はプラスにならない。

 そうなると伏兵台頭の余地ありと考えるのは当然の帰結であろう。昨年の凱旋門賞でエネイブルからおよそ2馬身4分の1遅れたジャパンが1年の時を経て、さらに悪い馬場でそれを逆転できるかと考えると、満更ない話でもない。それゆえ「武豊ジャパンに僅かな勝機」という考えもあながち夢物語ではない。

■昨年ジャパンの直後につけた武豊騎手

 昨年のレース、ソフトライトで出場した武豊騎手は道中、ジャパンの直後に付けていた。その行きっぷりを目前で見ていただけに、道悪馬場の巧拙は判断できるであろう。実際、道悪競馬の成績は【30 0 2】と悪くない。

 凱旋門賞を勝つことが夢と公言する武豊騎手だけに、惨敗してもいいから優勝を狙う乗り方をするのではないかと思う。具体的には好位を進むであろうエネイブルをマークしながらの競馬となるのではないか。そのエネイブルに加え、仏ダービー馬のソットサスや、欧州最優秀ステイヤーのストラディバリウスなどが道悪を味方に浮上しそうで、そのあたりとの勝負になるかもしれない。追加登録してきた今年の英ダービー馬サーペンタインも不気味ではある。

 発走予定時刻は日本時間23時5分。

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