ツイッター大量解雇で実現した清々しい日々

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石井 孝明🇯🇵 @東京 Tokyo🇯🇵

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経済・環境ジャーナリスト。慶應義塾大学経済学部卒、時事通信社記者、経済誌フィナンシャルジャパン副編集長、アゴラ研究所の運営するエネルギー問題のサイトGEPRの編集担当を経て、ジャーナリストとエネルギー・経済問題を中心に執筆活動を行う。著書に「京都議定書は実現できるのかーC O2規制社会のゆくえ」(平凡社)、「気分のエコでは救えない」(日刊工業新聞社)など。
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 SNSのTwitterを買収したイーロン・マスク氏が10月31日付けで最高経営責任者(CEO)に就任し、全取締役を解任した。さらに11月4日には、全世界の従業員7500人の半分にあたる約3700人に解雇を通告した。年の瀬に失職というのもお気の毒と言うしかなく、その不幸にあった人は再就職などを頑張ってほしい。(元記事は&ENERGYマスクさん、ツイッターのように日本メディアを買ってください!

◆ユーザー喜ぶTwitter社の大量解雇

マスク氏はツイッター社の従業員を大量に解雇した

 ところが、Twitterは今日も無料サービスの提供を続けている。それどころか、そうした無駄な人たちがいなくなって、Twitterが使いやすくなったという声がユーザーで広がっている。

 解雇された社員たちは、ハッシュタグ(特定話題を閲覧できる機能)を作り、慰め合っていた。それを辿ると収益が伸びていないのに、高給なのか、会社の金を使っているのか、いい生活と勝手な意見を華やかな写真と一緒につぶやいていた。それでいてフォロワーが数百人の人間が大半だった。気の毒に思う気持ちも、かなり私の中で消えてしまった。

 ITコンサルタント、作家のメイロマこと谷本真由美氏はTwitterのインフルエンサーだが、こんな皮肉を書いていた。

(谷本氏)Twitterを首になった奴らの好きなもの:ハートマーク・ヨガ・ピラティス・ビーガン・自転車・意識高い食い物屋・リゾート・ビーンバッグ・ネイル・SDGs・国連・パステルカラー・Zen・ネズミ園の映画・ハロウィン・マラソン・サークル・瞑想・イルカの人権(元つぶやき1

(谷本氏)イーロンが来てからのワテのタイムラインで激減したツイート:過激な政治ネタ・米民主党アゲ・韓国・特定宗教・自民批判・れいわ・共産党・民進党・学生運動・沖縄・LGBT・子育て支援・不妊・学校・旦那の愚痴・反ワクチン・親ロシア・親中国・素人料理人のクソまずレシピ・クックパッド・ディズニー・セレブ・美容(元つぶやき2)(読みやすく点を入れた)

◆米国リベラル価値観の押し付け

 谷本氏の意見に、全く同感だ。Twitterのタイムラインには、英語ではいわゆる「米国リベラル」の意見の記事、対立を煽る記事、弱小のウェブメディアや朝日新聞などに誘導する記事が多かった。これはTwitter社への広告の支払いに加え、中の社員たちの「意識高い系」の価値観によるものだろう。Twitterはトレンドという話題になる言葉のコーナー、また言葉を登録するとお勧めツイートが流れてくるが、それを人為的に操作していたようだ。タイムラインに、リベラルや左翼や意識高い系の意見が流れてこないので、気持ちが良い。

 Twitter社は世界に広がっているのになかなか利益を出せなかった。稼ぐことに能力を発揮せず、こうした価値観の拡散にエネルギーを割いていた。しかも高級取りで会社の金を使っているのに、役に立たなかった。マスクさん、株主が怒るのも当然だし、それがなくても情報のプラットホームは回るのだ。環境や人権など、少しはいいけど、繰り返されるとうんざりのユーザーが多かったわけだ。

 私はTwitterをやっている。楽しませてもらい、また記者としてのPRにも使い、無料でやれたので感謝はしている。ありがたいことに、メディア関係者ではかなり多い、11万2000人のフォロワーもいる。しかし不愉快に思うことがあった。

日本共産党の皆様もツイッターを利用か(写真はイメージ)

 私はネトウヨとよく批判される。確かに保守傾向だが、この言葉の含む人種差別とか、国粋主義的思想は皆無だ。そして2018年から少しの期間会社勤めして、記者活動をTwitter含め減らしていた。その頃、私の発信への抗議が増えたのか1週間資格停止処分を受けた。その抗議は聞き入れられなくなった。お勧めユーザーに名前が載ることもなくなった。私の個人攻撃が、トレンド入りし、放置されたこともある。

 Twitterのトレンドもおかしなことがあった。れいわ新選組、日本共産党の議員とその関係者の高齢者が、頻繁に深夜に同時にほぼ同じ内容のツイートと同一のハッシュタグをつけて書き込む。中央からの指示だろう。そうすると、トレンドにそれが掲載される。その掲載されたことを、さすがに朝日新聞はしないが、毎日新聞、東京新聞、共同通信が記事にして、それをまた関係者が騒ぐ。こうした「Twitter乗っ取り」が繰り返されたのに、同社は放置していた。抗議をしても改善しなかったが、これが大量解雇後になくなった。

 Twitterの運営による、表現の不自由が一時的に解き放たれたのだ。

◆隠れた規制でゆがんだ情報の流通

 このTwitterの姿は、今の言論の姿を色々考えさせる。一つ目は隠れた規制の怖さだ。これまでは書き手、作り手であるメディアが主役だった。しかし情報の流通では、そうした制作者から流通に関わる組織が中心となっている。そして彼らが、一つの価値観を押し付けようとしていたのだ。日本のいわゆる左翼・リベラル勢力は世論調査だと、政党を合わせても常に人口の7%程度だ。それなのに、紙媒体やネットを見ると、全人口の半数のように錯覚してしまう。これは情報の流通がいびつだということだろう。

 Twitterで、マスク氏が変な流通を強制的に叩き壊してくれたことで、現実と情報の流通が離れていたこと、また多くのユーザーが望んでいないことが明らかになった。また、大した記事を出していない新興ネットメディアが、Twitter上で大変優遇されトレンドに頻繁に掲載されていた。それが大量解雇後に急に表示されなくなった。おそらく広告代を出して目立つ掲載をしてもらっていたのか、Twitter社の担当者の趣味なのだろうが、人がいなくなってそれができなくなった。

 二つ目は収益の問題だ。どの企業にも、企業の利益に直接役立たない間接部門がある。法務、PR、管理などだ。それは絶対に必要だが、過剰に増えてしまう傾向がある。Twitterでは半分が消えても、サービスの提供は続いている。企業はそういうのを切り捨てても回ることが、明らかになった。特に物品を販売せずに収益が見えにくいメディア産業は、そうしたものを抱えすぎている。

 NHKの退職者に、組織内にワーキングプアーをもじり「ノーワーキングリッチ」という言葉があると聞いた。40歳まで異様に忙しいが、セレクションされ管理職になると、放送の現場から離れる。そうすると管理の仕事は増えるが制作の仕事が減っていく。窓際になっても仕事は減っていく。権限はないのに、地方のNHK局長は年収2300万円程度をもらえる。収益を問われることもない。高待遇なのでつまらない仕事でもやめられず、やることがないので、バカになっていくという。これは極端な例かもしれないが、旧メディアはどこも似たようなものだ。

◆日本メディア復活のカギ-新しい血を入れる

マスクさん、日本の新聞社はいかが? 今ならお安くなってます

 この2点を日本のメディアで改善してはどうだろうか。メディアの中の人の主観の押し付けをやめる。無能な記者、制作者を切り捨て、若手を登用する。ユーザーの意見を汲み取る。そうすれば、ユーザー志向の社会に役立つメディアが出現するかもしれない。しかも今、収益低下で買いやすそうで、どこも無能経営で改善の余地は多すぎる。

 日本のメディアはどこも経営危機にある。また内容もつまらないと批判され、ユーザーの不満も大きい。規制により生き延びていたテレビも縮小傾向だ。以下は東京の地名だ。

 万年赤字の竹橋の会社とか。不動産事業が好調で新聞事業を食べさせている築地の会社とか。「赤坂不動産」と言われる巨大ビルをもつ放送局、いずれも70代の経営者が君臨し株価が落ち込むお台場、六本木にある放送局がある。今は買い時だ。出資規制は色々あるのだが、背に腹は変えられないので、法改正も可能だろう。

 米国のメディアでは、ニューヨークタイムスやワシントンポストで、収益が回復している。ネットで有料かつ優良なコンテンツに金を出すユーザーが戻っているのだ。無料で人を寄せてそこで広告で稼ごうとしていた、グーグル、そしてTwitterでは、成長がここ数年足踏みしていた。Twitterはその後、今回首になった人たちを中心にメディア志向になっていた。その戦略が見直されるのかもしれない。

 日本人としても、私自身ができないことからも恥ずかしいが、お願いをしたい。イーロン・マスクさんやワシントン・ポストを再建したAmazon創業者のジェフ・ベゾスさんのような優秀な大富豪が、日本の新聞やテレビを買って、大量解雇をした上で、再生してくれないだろうか。Twitterと同じように、ユーザーの支持を集めて復活する可能性がある。ただ残念なことに、買う価値もないほど、企業としてひどそうだけど。

※元記事は石井孝明氏のサイト「&ENERGY」に掲載された「マスクさん、ツイッターのように日本メディアを買ってください!」 タイトルをはじめ、一部表現を改めた部分があります。

    "ツイッター大量解雇で実現した清々しい日々"に3件のコメントがあります

    1. nanashi より:

      先ずは訂正をお願いします。
      Twitterで「めいろま」と名乗っているのは、谷本真由美さんの方ですよ。
      谷口真由美はサンデーモーニングに出演している反日コメンテーターです。
      本題ですが、メディアの報道は金太郎飴のように似たものばかりで、違う視点から見ようともしません。
      本来なら政府がメディアを法に拠ってある程度統制させる事がベストだと思いますが、メディアが強く抵抗する事になるでしょう。
      そうなれば外圧(外資)による改革という手段しかないでしょうね。
      日本人は意外と外圧に屈しますから…。

    2. 野崎 より:

      ●逆転勝訴判決について「社会の中の変化がこの判決をもたらしたと思います。
      毎日新聞 2022/10/20 

      上記、伊藤詩織氏の杉田水脈議員に対する勝訴コメントである。
      もう少し詳細に述べていた記事があった。
      社会を変えた、変える的ニュアンスの、いずれにせよ伊藤氏の状況認識として、自らの望む社会へと変化がある、変化が起こっているとの認識だ。

      インターネットが台頭し始めたころ、インターネットは単なるツールだとの見解があた。
      だがツールによりある種の価値感や思想性?が変わることはあり得る。
      サンギョー革命を持ち出すまでもない。

      あるツール、そのシステムの中から一定の勢力が駆逐されたからといってその者達の目的(集合意識としての目的も)、その多面的社会的影響力の評価は別だ。

      伊藤詩織氏は正確に状況を認識している。
      伊藤詩織氏はファシストである。セミファシストから立派なファシストへと成長したと評価する。
      伊藤氏の戦いは伊藤氏一人の個人的問題の戦いではない。
      ファシスト共は着々とその駒を進めている。
      故三島由紀夫が文化防衛論の中で予見した日本は遠からず具現化するであろう。

      ご返信は不要です。

    3. BADチューニング より:

      twitter は『一文字いくら』で“有料化”すれば良い。

      有料化で払う費用に見合わないクソ広告の様な書き込みは消えるし、書き込みそのものも単純化され省略されて、見易く読み易くなるだろう。

      ※単純化/省略化の結果、21世紀にかつての“電報時代”の様な「チンタツ、サセコイ」が復活?するのかな??w

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