「世界と日本経済大予測2023-24」に編集協力

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松田 隆🇯🇵 @東京 Tokyo🇯🇵

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青山学院大学大学院法務研究科卒業。1985年から2014年まで日刊スポーツ新聞社に勤務。退職後にフリーランスのジャーナリストとして活動を開始。
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 経済評論家の渡邉哲也氏の新著「世界と日本経済大予測2023-24」(株式会社PHP研究所)に当サイトが編集協力を行った。11月に発売され、好調な売り行きのようである。お手伝いをさせていただいた身として、嬉しい限りである。

■3作連続の編集協力

渡邉哲也氏と新著(顔写真は渡邉氏ツイッターから)

 渡邉氏の「世界と日本経済大予測」シリーズは今回で4作目となる。当サイトでは第2作の「世界と日本経済大予測2021-22」から携わらせていただき、3作目となる。

 最新作はウクライナへの軍事侵攻で国際社会が一変し、不安定要素が大きくなっているという状況での出版。さらに安倍晋三元首相が暗殺された後の日本政治の動きや、中国共産党大会で習近平総書記(国家主席)が異例の3期目となり、台湾統一への強い意思を示したことなど、台湾危機も迫っているというシチュエーションでの世界と日本の経済予測を行っているという点に多くの人が興味を持ってくれたのかもしれない。

 聞くところによると重版がかかったとか。誰もが国際社会がこの先、どう動くのか注目しつつも、何を頼りに進んでいいのか分からないという状況に後押しされた面はあると思う。

 個人的に渡邉氏の意見に賛同できるのは、中国は台湾を絶対に諦めないという評価。米中の直接の激突は近々あり得ると当サイトでは考えている。習総書記は2022年10月16日の共産党大会で「平和的に統一する方針は堅持するが、武力行使を決して放棄することはしない。」と堂々と武力侵攻の可能性を断言し、それに対してバイデン米大統領は中国が台湾に侵攻したら、米軍は台湾を守るのかと聞かれ「イエス。前例のない攻撃を受ければイエスだ。」と明言した。

 つまり、中国が台湾への侵攻を諦めないと明言し、それに対して米国は武力介入することを明言しているわけで、武力衝突しない方がおかしい。渡邉氏は、地政学的な問題に加え、”皇帝”としての習近平のあり方を考えると中国は台湾に侵攻する可能性が十分にあると考えているようで、そのあたりは注目して読んでみると面白い。

■韓国の問題は根が深い

 渡邉氏の韓国に対する評価はいつも興味深く読ませていただいている。今回は、韓国について「民主主義の失敗例」という評価をしている。相変わらず手厳しい。

 経済面で言えば、サムスンは半導体事業で一時は世界をリードする存在だったが、現在ではTSMC(台湾積体電路製造)の後塵を拝している。メモリーでも米国企業に差をつけられている状況。このような苦境に陥ったきっかけの1つが2019年の日韓間で問題になった輸出管理、いわゆるホワイト国問題である。韓国では日本が徴用工問題と結びつけて報復としてホワイト国から外したと思っているようであるが、実はそうではないという部分の解説はなかなか興味深い。

 さらに興味を引くのが少子問題。日本は少子高齢化が進んでおり、合計特殊出生率を見ると2019年が1.36、2020年が1.34、2021年が1.30と徐々に下がっている。今更説明するまでもないが、合計特殊出生率とは1人の女性が一生に産む子供の数の平均。計算上、1組の夫婦から2人の子供が生まれなければ人口は徐々に減っていく(自然増減だけを考えた場合)。実際には人口維持には2.07が必要と言われているが、日本はその半分以下の数値となっている。少子高齢化対策は政府も懸命に策を講じているがなかなか目に見えるような効果が出ていない。

 それでは韓国を見るとどうか。2018年が0.98、2021年には0.81までに落ち込んでいる。日本と韓国の人口比は概ね5:2で、韓国は日本の4掛けという数値。ところが2021年の合計特殊出生率を見ると、韓国は日本の32%に過ぎない。出生数で見ると日本が約81万人で、韓国が約26万人。韓国の少子化は日本の比ではない。2021年に韓国は統計上初めて人口が減少したようで、ここから先は一気に減少していくことが予想される。

 日本人なら韓国の心配をしている暇があれば自国の少子化を憂えた方がいいとはいえ、韓国の抱える問題は相当に根が深いことは分かる。

■中国とサウジアラビアの接近

 習近平総書記が12月8日にサウジアラビアを公式訪問したことは大きなニュースとなった。中国による中東への影響力拡大を目指す動きである。書籍の発行が11月のため、当然、この話題は入っていない。

 しかし、それを示唆する解説は入っている。オバマ政権から続くイラン核合意の問題が底流にあり、記者殺害事件をめぐって関係が悪化した米・サウジ関係について触れており、中国の動きはそれとは無縁でないと思わされる。そのあたりが渡邉氏がよく見ているところであろう。

 このように、なかなか興味深い話題が多く、編集協力しながら(へぇ~)と思わされることが少なくなかった。こうした書籍に関わることができて、自分自身が勉強になったというのが正直なところである。

"「世界と日本経済大予測2023-24」に編集協力"に2件のコメントがあります

  1. 野崎 より:

    こんにちは

    〉編集協力しながら、へぇ〜っと思わされることが少なくなかった。

    何と飾らない素直なお人柄であることよ、
    TBS組合費横領疑惑の記事にて、
    松田さん御自身の社の執行部代表だったかに就任したおり、組合費の乱雑な使途に大ナタをふるったこともしかり、
    松田さんならでは〜!である。

    私の初期コメントに頂いたお返事が、
    まるで少年の様な素直なものであったことは前にコメントしました。

    褒めすぎではな〜い。
    松田氏といえど負の要素を有していることはわかっておる。

    しかしこの真っ当さは虚偽を流布するファシストどもとは真逆の資質であり、その松田氏故の令和電子瓦版でありファシストどもに抗しえる力であり存在であるのだ。

    自由社会を破壊せんとする敵どもの攻撃が大なる時、その時燦然と光を放つのだ!
    敵を侮ることなく敵の攻撃に応じ力を発揮するのだ!

    これからも松田さん、令和電子瓦版に期待しています。

    松田さんの守りと松田さん、ご家族のの皆様へ大いなる恵みがある様に祈ります。

    ご返信は不要です。

    1. 松田 隆🇯🇵 @東京 Tokyo🇯🇵 松田 隆🇯🇵 @東京 Tokyo🇯🇵 より:

      温かいお言葉の数々、ありがとうございます。

      仕事をすると色々と発見もあるもので、渡邉哲也氏と話していると勉強になることが多くあります。機会あれば様々な者から学ぼうという思いは持っております。

      野崎様の期待に応えられるように、来年は令和電子瓦版での活動も今年以上に頑張ろうと思っております。どうか末長いお付き合いをいただければと思います。

      よい新年をお迎えください。

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