ロードノースがプリンスオブウェールズS制す

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松田 隆🇯🇵 @東京 Tokyo🇯🇵

青山学院大学大学院法務研究科卒業。1985年から2014年まで日刊スポーツ新聞社に勤務。退職後にフリーランスのジャーナリストとして活動を開始。

 英国王室主催の競馬開催、ロイヤルアスコットで6月17日行われたG1プリンスオブウェールズS(芝9ハロン212ヤード)は伏兵のロードノースが制した。単勝1番人気のジャパンは4着と敗れた。

■2着に3馬身以上つける圧勝劇

写真はイメージ

 7頭立てで争われたレースで6番手を進んだロードノースは、直線で前が塞がる不利があったが、鞍上のジェームズ・ドイル騎手がジャパンの外に持ち出して馬場中央から一気に突き抜けた。2着につけた着差は3馬身4分の3と、圧勝と言っていい内容。

 アデイブは豪G1を連勝し帰国初戦に臨んだが2着に終わり、キーファーズの松島正昭代表が半分の権利を買ったジャパンは勝ち馬に並ぶ間もなく交わされての4着に終わった。なお、1~3着馬までが騸馬という、珍しい結果となった。

 欧州でも無名の存在と言っていいロードノースはドバイミレニアムの唯一と言っていい後継種牡馬のドバウィ産駒。3歳5月までに3戦2勝していたが、去勢された。管理するジョン・ゴスデン調教師によると、ゲートの中で攻撃的なまでになる激しい気性で、自らも傷つけることもあったために騸馬としたという。おかげで、今はかなり穏やかな生活になっているという。

 3歳終了時点で7戦4勝とまずまずの成績だったが、重賞は未出走。明け4歳初戦、6月7日のG3ブリガディアジェラードS(芝10ハロン42ヤード)で重賞初制覇を達成し、その10日後にはG1制覇と、一気に頂点に駆け上がった。

■ドイル騎手の栄光に包まれた1日

 重賞初制覇時はロバート・ハヴリン騎手が手綱を取ったが、大一番ではゴドルフィンの主戦のドイル騎手へのスイッチ。これが勝負の世界の厳しさであろう。

 ドイル騎手はこの後、ウインザーキャッスルS(芝5ハロン)をエリザベス女王陛下の所有馬タクティカルで優勝。女王陛下の所有馬によるロイヤルアスコットのレースの優勝は、2016年のG2ハードウィックSのダートマス以来4年ぶり。

 ドイル騎手にとっては、栄光に包まれた1日となったようである。

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