4・7総理会見の冒頭発言(1)現状説明

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松田 隆🇯🇵 @東京 Tokyo🇯🇵

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青山学院大学大学院法務研究科卒業。1985年から2014年まで日刊スポーツ新聞社に勤務。退職後にフリーランスのジャーナリストとして活動を開始。
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 安倍晋三首相が4月7日午後、緊急事態宣言を発出した。同日行われた記者会見での冒頭の発言を全文、文字化してお伝えする。

■東西で宿泊施設1万3000室を確保

安倍晋三首相の会見(YouTubeのThe PAGE画面から)

 まず冒頭、全国各地の医師、看護師、看護助手、病院スタッフの皆さん、そして感染対策に携わる保健所や専門家、臨床検査技師の皆さんに日本国民を代表して、心より感謝申し上げます。新型コロナウイルスとの戦いのまさに最前線で強い責任感を持って、今この瞬間も1人でも多くの命を救うため、献身的な努力をしてくださっていることに、心からの敬意を表したいと思います。

 世界全体ですでに6万人以上が死亡した。この過酷なウイルスとの戦いにおいて、確かな技術と高い使命感を持った医療従事者の皆さんの存在は、私たち全員を勇気づけてくれるものです。本当にありがとうございます。感染リスクと背中合わせの厳しい状況をも恐れず、ベストを尽くしてくださっている皆さんを支えるため、できることは全てやっていきたい。医療現場を守るため、あらゆる手を尽くします。

 感染予防に欠かせない医療物資について、国内での増産を進めています。電機メーカーなど異業種の力も借りながら、さらに提供体制を強化していきます。軽症者や症状のない感染者の皆さんは医療機関ではなく、宿泊施設などで療養いただくことで医療機関の負担を軽減します。

 ホテルチェーンにご協力をいただき、関東で1万室、関西で3000室を確保しました。日本財団も臨時の施設建設を進めてくださっています。これらを活用させていただき、医療支援を重症者対応に振り向けることで病院の機能維持を図ります。

■医療現場は危機的状況、緊急事態宣言を発出

 ただ、こうした努力を重ねても、東京や大阪など都市部を中心に感染者が急増しており、病床数は明らかに限界に近づいています。医療従事者の皆さんの肉体的・精神的な負担も大きくなっており、医療現場はまさに危機的な状況です。

 現状ではまだ全国的かつ、急速な蔓延には至っていないとしても医療提供体制が逼迫している地域が生じていることを踏まえれば、もはや時間の猶予はないとの結論に至りました。本状況は国民生活および国民経済に甚大な影響を及ぼすおそれがあると判断いたしました。

 本日はこの記者会見に尾身先生にも同席いただいておりますが、先ほど、諮問委員会のご賛同も得ましたので特別措置法第32条に基づき緊急事態宣言を発出することといたします。対象となる範囲は、関東の1都3県、東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県、関西の大阪府と兵庫県、そして、九州の福岡県であります。

 最も感染者が多い東京都では政府として今月中を目途(もくと)に五輪関係施設を改修し、800名規模で軽症者を受け入れる施設を整備する予定です。今回の緊急事態宣言に伴い必要あればここに自衛隊などの医療スタッフを動員し、特別措置法48条に基づく臨時の医療施設として活用することも可能であると考えています。

(2)へ続く

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