山口敬之氏に望む このスポーツ新聞を名誉毀損で告訴を
松田 隆🇯🇵 @東京 Tokyo🇯🇵
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1月7日に公開された日刊スポーツのコラム「政界地獄耳」で、TBSの元ワシントン支局長でジャーナリストの山口敬之氏に対する名誉毀損と思われる記載があった。「就活レイプをしながら『法を犯していない』と胸を張る元TBSワシントン支局長」と書いているのである。報道機関による信じ難い人権侵害が、今、まさに行われている。
■日刊スポーツの名物コラム「政界地獄耳」
「政界地獄耳」は日刊スポーツの名物コラムと言っていい。紙面に掲載されているものが、インターネットでも公開されている。1月7日に公開されたのは「『灰色検察』になりかねぬ特捜」というタイトルが付けられている。
内容はロッキード事件の時に、ロッキード社から賄賂を受け取ったと疑われる政治家を「灰色高官」とメディアが呼んだことになぞらえ、IR汚職事件でもそのような灰色高官がおり、さらに「巨悪の『大物高官』」がいるはずというもの。
その中で、「職務権限がないから(灰色高官が現金を貰っていても)犯罪にならない」という理屈を並べる者を「就活レイプをしながら『法を犯していない』と胸を張る元TBSワシントン支局長と言い分は変わらない」と断じている。
■起訴すらされていない者を犯罪者扱い
具体的に山口敬之氏の名前は出ておらず、同定可能性は問題になるという考えもあるかもしれない。しかし、社名と具体的な役職、すでにその役職を離れている「元」の記載、現在、女性サイドが合意はなかったとする性交について民事訴訟が係争中である事実から、読者・ユーザーは容易に山口敬之氏のことを指していることを知り得る。
今更説明するまでもないが、この事案ではジャーナリストの伊藤詩織氏が山口敬之氏を刑事告訴した。しかし、検察官は不起訴とし検察審査会も不起訴相当と議決。検察官は犯罪の立証が困難と考え、検察審査会もその判断が正しいと結論を下したのである。
刑事訴訟においては「無罪の推定」「疑わしきは被告人の利益に」の原則があることは誰でも知っているであろう。これは近代法における人権思想にベースを置く原則であり、当然、メディアもその原則に従うべきであり、有罪と決めつける表現をすれば名誉毀損等で刑事・民事の責任を問われ得る。
山口敬之氏に至っては、有罪どころか起訴もされていない。刑事裁判の当事者にもなっていない一般人に対して「就活レイプした」と断定して書くことの意味が、政界地獄耳の筆者は分かっているのであろうか。
■生かされなかった松本サリン事件の教訓
こうしたメディアの人権侵害はこれまで何度も問題になってきた。1994年の松本サリン事件では、第一通報者の河野義行氏を犯人扱いする報道がなされ、メディアはその後、謝罪文を掲載するなどした。そのような重大な人権侵害が行われたにも関わらず、まだ、このような記事が掲載されることが信じ難い。
かつて日刊スポーツに在籍した者として、この政界地獄耳は外部に委託しているコラムであることは知っている。外部の原稿でも、当然、社内でチェックは行われる。この表現を見て原稿掲載を許可した担当デスクや、ゲラのチェックをしたはずの部長、編集局長は何も言わなかったのであろうか?
ついでに言えば、本文にも事実関係で間違いがある。ロッキード事件で逮捕された政治家は田中角栄元首相と橋本登美三郎元運輸相としているが、実際は佐藤孝行元運輸政務次官も加えた3人が正解。政治ネタを書く者がこの程度の事実も知らないことにも驚かされる。
僕にとって日刊スポーツは30年近くお世話になった、愛する出身母体であるが、そうした感情は抜きに考えなければならない。このような記事を公開して何のお咎めもなければ、メディアの暴走に歯止めがかからなくなってしまう。山口敬之氏には、刑事告訴することを切に望む。
こんばんは
解ったように、偉そうに以下。
山口氏は、伊藤氏からの事後の挨拶メール一点にポイントを絞り、合意はあったと記者会見で主張すべき、とコメントしました。
相手から反論、疑念を持たれること、主観により評価が異なる事など排除すべきであったと、案の定、アエラ誌は性被害者は笑ってはいけないのか、性被害者は笑わない発言は全性被害者への侮辱だ、との反撃がありました。
名誉棄損に関しては伊藤氏も行うそうですね、それは個人の賠償問題としての次元を超えない感があります、セカンドレイプ云々とか、何らかの大義名分を付加するでしょうけれど。
山口氏こそ、大いなる意味合いをもって提訴してもらいたいですね、単なる名誉起訴としてのみならず人権問題としてです。
ここに刑事と民事の相違をアッピールし、自分は犯罪者ではない、と自ら主張できるチャンスでもあり、それは又人権問題に関して、法に関する理解、社会的意識を少なくとも高める流をつくることができる、その可能性がある大いなる闘いでもあります。
その論理を万人にわかり安く構築できる知恵者が、よき参謀がいないものか、、、
(刑事における不起訴の重さ、倫理問題と犯罪を混同している論理を論破し、かつ倫理問題においては山口氏としては当然自己に不利にならない)
★私は犯罪者ではない、レイプはしていない、刑事では明確に不起訴である、私は無罪だ、匿名で私を犯罪者だとするものよ、お前たちこそ犯罪者だ、恥をしれ。
なおも私をレイプ犯とする物は提訴する、と。
法律にうとい私見ですが、
刑事では不起訴、ブラックボックスにある強姦は無かった、犯罪者ではない。
民事では、伊藤氏は性交はしたのだけれど、不本意だったのだよ、だから請求の1000万といわないけれど300万は払えよ。
ということかと。
(寝てるところへ山口氏が、で応じたが不本意←事実は不明)
前のコメントで、山口氏を簡単に批判できない、が、ぶん殴ってやりたい、と。
矛盾してますが、私見から山口氏を擁護している訳ではないという意味です。
伊藤氏に関しては、自己への利益誘導のため特定勢力と結託し問題の意味、次元を変えたと認識しており許せません。
>>野崎様
コメントをありがとうございます。
おっしゃる通り、山口氏は積極的に行動した方がいいと思います。今回の日刊スポーツの記事は十分に名誉毀損になると思います。
伊藤氏の方は、一審一部勝訴ということで、名誉毀損の報道などには積極的に対応しているようです。黙っていると認めたことになるから、面倒でも自分を守るためにはそういう行為も必要なのかと思います。
面倒ですが、一つ一つ丁寧にやっていくしかないでしょうね。特に山口氏は起訴もされていないのに犯罪者扱いする報道もありますから、是非とも毅然と対応して、そうしたメディアを正してほしいと思います。
追伸
野崎はHNです。
ある経緯から使用するようになりました。
一応お知らせしておきたく。
政界地獄耳の現筆者「K」とは角谷浩一氏であるとよく言われますね。
コラム開始当初の筆者は「W」であったと思われます。
何故変わったのでしょうか?
>>W→K?様
コメントをありがとうございます。
実は僕が在職中に文化社会部の記者に「政界地獄耳は誰が書いてるの?」と聞いたことがあるのですが、教えてもらえませんでした。
筆者が変わったかどうかは分かりませんが、今も昔も、ちょっとズレたことを書いてるなという印象です。
今回の名誉毀損も酷いですが、ロッキード事件の政治家の逮捕者数を間違えるのも酷い話だと思います。
確かに法的にも信じ難い記事内容だと思います。また記事を掲載した日刊スポーツ新聞社も道義的責任は免れないはずです。外部の人間に委託した記事であろうが、ネットの掲示板さながらの筆者の内容を、新聞社として容認した責任は動かしようがありません。
ただ小生のあくまで個人的な私見は、「いい歳こいて泥酔(報道によると)した女性と…」。今回のような事後の問題もある意味で想定されることだったと思います。(山口氏と)同世代として危機管理能力の無さは信じ難いと言わざる得ないです。
「また始まった」。日刊スポーツだけではなく、多くのメディアの報道が山口氏叩きの偏った内容に辟易する思いです。最初にこの報道を知った時に、こういう流れになるのだろうと想像はしていました。テレビやラジオは視聴率、新聞や雑誌などは購読数さえ上がれば良いのでしょう。
今回のコラムの件については、「いよいよネット世界のカオスの波にスポーツ紙も巻き込まれてしまった」と観念する想いがしました。
>>MR.CB様
コメントをありがとうございます。
これがスポーツ新聞の実態ということでしょう。日刊スポーツ出身であることを恥ずかしく感じるような記事は出さないとほしいというのが、OBとしての正直な感想です。
正直、スポーツ紙全体で人権意識について希薄な部分がかなり強いです。山口氏が刑事告訴して、そのあたりを教育してくれたらいいなと本気で思っています。伊藤氏も嫌な思いをしたのかもしれませんが、山口氏も相当な報道被害を受けているのは事実ですし。
>ジャーナリスト松田隆様
とは言え小生も、日刊スポーツや他のスポーツ紙を全否定する気はサラサラございません。逆にタブロイド紙の日刊ゲンダイや一般紙とも違う、「ならではの」スタンスで記事を発信することこそスポーツ紙の使命だと思います。だからこそ愚直に紙面づくりに取り組んで欲しいのです!
>>匿名様
おっしゃる通り、スポーツ新聞でなければできない報道というのは、確かにあると思います。そこを追求していかない限り、スポーツ新聞は滅びていくのではないかと思っています。
人権尊重等の普遍的な価値観を大事にする前提で、独自色を出せばいいと思います。今回の政界地獄耳は論外でしょう。一度、刑事責任を負わせて、報道としての使命とは何かというのを身にしみて分からせる必要があるように感じています。
松田様
私への返信コメントは結構ですので。
読み返してみると(以前のものも)他の方々のものとはだいぶ異なり、
思い入れが強いというか、何というか、松田様をわずらわせていると思います(>_<)
今後、コメントも増えてくるでしょうし。
記事はこれからも楽しみに拝見させて頂きます!
>>野崎様
コメントをありがとうございます。
>>わずらわせていると思います
そういうことは全くありませんので、どうかこれからもコメントをいただければと思います。
なかなか自分の信じるところをを言う場所というのがありませんから、ここで思い切り発散していただければ幸いです。
これからもよろしくお願いいたします。
とても納得できる記事、ありがとうございます。私は、さまざまな客観的事実から、山口氏の無実を信じる者です。ネットで流れた医師のカルテや防犯ビデオなどを見ると、伊藤氏の供述は、明らかに、整合性がありません。しかもそれらの大切な証拠に、彼女は閲覧制限をかけています。
私は無実を信じていますが、たとえ100%無実ではなかったとしても、このような報道は、あまりにも酷いです。見るに耐えません。おっしゃる通り、山口氏には提訴してもらいたいですね。各メディアが、伊藤氏に偏向している中、とても誠実な記事を、ありがとうございます。これからも、どうかよろしくお願いいたします。
>>匿名です。様
コメントをありがとうございます。
山口氏に対するメディアの扱いは酷すぎます。松本サリン事件の反省など全くなく、人権侵害を平気で行なっているのが実情です。
山口氏はそういう無法なメディアに対して1つ1つ、対処していくべきだと思っています。ただ、本人も忙しいでしょうから、なかなか全部に対応するのは難しいおかなと思っています。メディアはそれをいいことにやりたい放題という感じでしょうか。そのレベルが日本のメディアの現在位置なのでしょう。情けない限りです。