富士フイルムさんどうなってるの? 街で勝手に人を撮影する暴走カメラマン

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松田 隆🇯🇵 @東京 Tokyo🇯🇵

松田 隆🇯🇵 @東京 Tokyo🇯🇵

青山学院大学大学院法務研究科卒業。1985年から2014年まで日刊スポーツ新聞社に勤務。退職後にフリーランスのジャーナリストとして活動を開始。

 富士フイルム株式会社(本社:東京都港区)が2月5日に公開したコンパクトデジタルカメラ『FUJIFILM X100V』の公式プロモーション動画の一部が、わずか数時間で削除された。カメラマンの鈴木達朗氏が、街中で手当たり次第に無許可で人を撮影する様子を映したもので、被写体にされた人が困惑する様子が明らかになっている。このような非常識な行為に対し何らかの責任を負わせたいが現実的には難しく、鈴木氏のやり得という状況となっている。公開した富士フイルムさん、どうなってるの?

■すれ違う瞬間にカメラで撮影 立ち塞がる例も

鈴木達朗氏の撮影方法(『FUJIFILM X100V』プロモーション動画から)

 問題の動画の中で鈴木氏は繁華街を歩き、すれ違う瞬間にいきなりポケットからカメラを取り出し、撮影したり、時には前に立ち塞がる方法でレンズを向けてシャッターを切っている。街を歩いていていきなり撮影対象とされてしまった人たちは、瞬間的にレンズから逃れようとしたり、小走りに逃げたり、振り返って睨みつけたり、反応は様々であるがどれも不快感、恐怖心が表に出ている。

 これに対して鈴木氏は動画の中で「渋谷の雑多加減って異常だなと思って、これはやっぱり、東京のネイティブの人間として、内側から撮っていった方がいいんじゃないかなという思いもあって、ひたすら撮ってるような感じですね」「生身の人間を撮りたいっていうのがあって、すると脚色がないものって、ストリート写真かな…素(す)の状態で…」と撮影している理由を語っている。

 さらに「自分でも分からないですよ。相手のプライバシーゾーンにこんな近い所で、撮らなきゃいけないのか分かんないですけど、何か、テンションっていうか、瞬間的に刹那的に撮って、いわゆるダイナミックな感じで、写真を残したいとなるとどうしても、そうするとああいう撮り方に自然となっていった。緩い写真じゃなくて、こう、ピンと張ったものを残していきたい」と何とも身勝手な理屈を並べている。

■東京都迷惑防止条例に問えないのか

カメラマンの鈴木達朗氏(『FUJIFILM X100V』プロモーション動画から)

 ネットではこうした行為は「盗撮」等の東京都迷惑防止条例が禁止する行為に当たるのではないかという声が出ている。しかし、結論から言えば難しい。考えられる犯罪としては以下がある。

・盗撮(5条1項2号)

・つきまとい行為(5条の2第1号)

 本線の盗撮は条例では「次のいずれかに掲げる場所又は乗物における人の通常衣服で隠されている下着又は身体を、写真機その他の機器を用いて撮影し、又は撮影する目的で写真機その他の機器を差し向け、若しくは設置すること。」と規定されている。鈴木氏は通常衣服で隠されている部分を撮影しているのではなく、顔を含む全身を撮影しており、条例に抵触するとは言い難い。

 つきまとい行為は「つきまとい、待ち伏せし、進路に立ちふさがり、住居等の付近において見張りをし、住居等に押し掛け、又は住居等の付近をみだりにうろつくこと」とされており、鈴木氏は撮影した後、足早にその場を立ち去っており、つきまといとも言えない。

 念の為、警視庁に電話をし、生活安全特別捜査隊の方に話をうかがった。担当の方は「ああ、富士フイルムの件ね」と、既に内容は把握済みであった。その上で「私も動画を見ましたが、ただ単に通行人の顔を撮ってというものですから、直ちに(迷惑防止条例の盗撮が成立する)とは言えないと思います」とのことであった。さらに「街中を歩きながらパッパと撮ってる状況が映ってますから、つきまといの方でも厳しいでしょう」とのことであった。

■鈴木氏のやり得を許さない

 現行の迷惑防止条例では鈴木氏に刑事責任を問うのは難しい状況なのは確かであろう。それならば撮影された人が不法行為(民法709条)で損害賠償請求をしたり、画像データの消去を求めることで対応するしかないであろう。鈴木氏のやり得を許さないためにも、撮影された人たちに法的措置を取ることを求めたい。

 鈴木氏が社会通念から外れた行為をするカメラマンであることは今回の件から明らかだが、残念なのは富士フイルムという日本を代表する企業が、新商品のPRとしてこの非常識な動画を公開したことである。

 この点は、現在、富士フイルムに質問を出している。後日、同社の言い分を紹介できれば、ここで紹介する予定である。

    "富士フイルムさんどうなってるの? 街で勝手に人を撮影する暴走カメラマン"に10件のコメントがあります

    1. 野崎 より:

      ロバートキャパの崩れ落ちる兵士がやらせであるか否かの評価がありましたね。
      写真家という職業の意味、それには自己の名声を求める要素があるという問題でしょう。

      宮島茂樹氏が、事故現場等、人を助けらる状況において、助けるか、撮影するか、の選択の場合、撮影を選択する、と述べていた記憶があります、正確な記憶ではありません。
      いずれにせよ、自己の利害を優先する、の問題が内包されているという事でしょう。

      この鈴木なる人物も、どういう撮り方がいい撮り方かわからない、と言ってはいますが
      何故撮るのか、は自分の為であることはわかっているでしょう。

      その為には他者への無礼は問題としない。
      宮島氏の自己を優先するとは、その質、次元が異なると思います。

      東京のネィティブとは久しぶりに笑わせてくれる。
      にいさん? おじさん、江戸っ子なんだってね、今は東京ネイティブっていうのかい?といいたいところですが、 

      鈴木氏は三代つづいている家系であるとして、江戸っ子にも色々あるようで、

      私の祖母方の家系は士族から代々続いた江戸っ子といってよい家系で、叔父は、ひ、を し と発音し、子供時代、弟の、ひろき、を しろき、と呼ぶので弟が憮然としていたことがありました。

      何かで江戸っ子に興味をもち調べた記憶から以下ウィキより。

      >1980年(昭和55年)に『江戸っ子』を著した西山松之助は
      下層町民が文化活動に参加するようになり、江戸っ子を自称して空威張りをはじめるようになったとしている[15]

      江戸に生まれ育ったから江戸っ子という訳ではないということでしょう、無粋なことはしない、という意味で、+無礼と犯罪性を加えて。

      問題は富士フィルムですね、確かに見識を問われます。
      企業は個々の人から構成されている、しかし受けつがれる企業風土、矜持というものを持つ企業は確かにある。

      台湾から亡命し日本で名声を得た故邱永漢氏は台湾政府から帰国を乞われ、そして帰国する際、共にするマスコミとして週刊新潮を選んだと、自分の身に何があっても週刊新潮なら必ず書いてくれると.

      私は詳しい知識はありませんが、
      著作権、肖像権など、今の時代、より一層難しくなってきているのでしょう。

      無礼な一カメラマンの問題を超えた良き記事であり、富士フィルムへの松田さんの行動力に敬意を表します。

      御返信は不要です。

      追伸

      今まで不要が不用となっていました。大変失礼致しました。
      何故か変換ミスに気がつきませんでした。 

      1. 松田 隆🇯🇵 @東京 Tokyo🇯🇵 matsuda より:

        >>野崎様
         コメントをありがとうございます。
         僕の祖母も江戸っ子でして、生前、日比谷を「しびや」と言ってました(笑)。あの動画で「東京ネイティブ」は必要な情報なんでしょうかね?(笑)。鈴木達朗氏の考えが分かりません。

         おっしゃる通り、一番の問題は富士フイルムだと思います。お●●なカメラマンの行為はいずれ、お灸を据えられる時が来ると思いますが、日本を代表する企業が社会通念に反する行為を容認するかのようなことは許されないでしょう。

         富士フイルムに質問を出していますが、僕の予想では無視してくると思います。広報担当の方はとても感じのいい方でしたが、答えるかどうかは別の問題です。無視してくれば、それはそれで、そういう対応だったということをここで明らかにしていくだけですが。

        >>無礼な一カメラマンの問題を超えた良き記事であり、

         お褒めいただき、光栄です。

    2. レバー刺し身 より:

      何様だよ(笑)偉そうに

    3. 匿名 より:

      ほんと、何様だよ?的な記事(笑)

    4. 匿名 より:

      商品は二流、宣伝は五流

      1. 松田 隆🇯🇵 @東京 Tokyo🇯🇵 matsuda より:

        >>匿名様
         ここまでで、ギリギリです。これ以上、相手を貶める表現はご勘弁を。公開しかねますので。

    5. 菅本 より:

      記事の節々から嬉しさが隠せないてすね。

      1. 松田 隆🇯🇵 @東京 Tokyo🇯🇵 matsuda より:

        >>菅本様
         別に嬉しくはありませんが、ご覧になって、そう感じるのでしょうか。
         どちらかと言えば、腹が立っています。

    6. 野崎 より:

      おはようございます(^^)

      読者同士のバトルを惹起する可能性があることをしました。

      まあ、いいのではないか、と思ったのですが。

      この記事になど特に

      やはり、、、

      控えます、失礼しました。

    7. 野崎 より:

      追伸

      忘れました(>_<)

      御返信は不要です!

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